戦姫絶唱シンフォギア PROJECT G   作:ダラケー

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切歌「怪獣じゃなくてKAIJYUデース?」

クリス「まさかあの映画の…」

調「それしかありませんよ、クリス先輩」

クリス「マジかよ…」


第55話 KAIJU

ティキ「はぁ~、退屈ったら退屈~。いい加減アダムが来てくれないと私、退屈に縊り殺されちゃうかも~!」

 

日本でのサンジェルマンたちの拠点にてティキは漫画―『快傑☆うたずきん』を読みながら言う。

 

プレラーティ「ふん…」

 

ただをこねるティキを見てプレラーティは無視してコーヒーを飲んだ。

 

カリオストロ「ねぇー、サンジェルマンは?」

 

プレラーティ「私たちのファウストローブの最終調整中なワケダ。踊るキャロルのおかげで随分捗らせてもらったワケダ。あと…」

 

そう話しているとカリオストロが横を通り過ぎた。

 

プレラーティ「どこに行こうとしているワケダ?」

 

ティキ「もしかしてもしかしたらまさかの抜け駆け?」

 

プレラーティ「ファウストローブ完成まで待機出来ないワケダ」

 

プレラーティが言うとカリオストロは振り向いた。

 

カリオストロ「ローブ越しってのがもどかしいのよね~、あの子たちは直接触れて組み敷きたいの」

 

そう言って歩き出した。

 

ティキ「直接触れたいって…まるで恋のような執心じゃなーい。私もアダムに触れてみたい!むしろさんざんっぱら触れ倒されてみたい~!」

 

 

 

その頃、響たちは松代に来ていた。

 

装甲車の中には響、クリス、翼、マリア、切歌、調たち装者を初めS.O.N.G.のメンバーはいたがガウの姿だけなかった。

 

弦十郎「先の大戦末期旧陸軍が大本営移設の為に選んだここ松代には特異災害対策機動部の前進となる非公開組織・風鳴機関の本部が置かれていた」

 

響「風鳴機関…」

 

『風鳴機関』と聞いて響とクリスは翼を見た。

 

弦十郎「資源や物資の乏しい日本の戦局を覆すべく早くから聖遺物の研究が行われて来たと聞いている」

 

翼「それが天羽々斬と同盟国・ドイツよりもたらされたネフシュタンの鎧やイチイバル、そしてガングニール」

 

緒川「バルベルデで入手した資料はかつてドイツ軍が採用した方式で暗号化されていました。そのためここに備わってる解読器にかける必要が出てきたのです」

 

今回、松代に来た理由を話す。

 

翼「暗号解読器の使用に当たり最高レベルの警備体制を周囲に敷くのは理解できます…ですが退去命令でこの地に暮らす人々に無理を強いるというのは…それにガウをここで軟禁するというのは…」

 

松代に暮らす人々は政府の退去命令で避難させられており、同時にガウは装甲車の一室にて自衛隊により軟禁されていたのだ。

 

弦十郎「守るべきは人ではなく国…」

 

響「人ではなく…」

 

弦十郎「少なくとも鎌倉の意志はそういうことらしい。だがガウを軟禁する理由は分からんがな」

 

 

 

バルベルデから持ち帰った機密書類を解読する解読機のある部屋に弦十郎たちは移動していた。

 

弦十郎「難度の高い複雑な暗号だ。その解析にはそれなりの時間を要するだろう…翼」

 

翼「ブリーフィング後、立花、雪音を伴って周辺地区に待機、警戒任務に当たります」

 

これからのことを弦十郎に言う翼。

 

調「あの…私たちは何をすれば…」

 

自分たちが何をするのかを聞く調。

 

 

 

調「9時方向異常無し」

 

切歌「12時方向異常…あ~!」

 

解読機がある施設の周辺に逃げ遅れた人がいないかを見回っていると切歌が何かを見つけて叫んだ。

 

切歌「あそこにいるデス!252!レッツラゴーデス!」

 

ダッシュで向かう切歌。

 

調「真似してみたいのは分かるけど切ちゃん、それ…」

 

止めようとした調だが時すでに遅かった。

 

切歌「早くここから離れて…って怖!人じゃないデスよ~!!」

 

かかしを見て言う。

 

調「はぁ…最近のかかしは良くできてるから…」

 

マリア「リンカーの補助の無い私たちの仕事はこのくらい…」

 

切歌「今は住民が残ってるかを全力で見回るのデス」

 

マリア「でも力み過ぎて空回りしてるわよ」

 

調「正直何かやってないと焦って体がわちゃわちゃするですよ…よし!任務再開するデス!」

 

マリア「あ!」

 

調「切ちゃん、後ろ…」

 

切歌「ふえー!?」

 

気合いを入れた切歌だったが畑から出てきたおばあちゃんにぶつかった。

 

マリア「大丈夫ですか!?」

 

切歌「ごめんなさいデス!」

 

おばあちゃん「いやいや、こっちこそすまないねぇ」

 

謝った切歌におばあちゃんは言う。

 

マリア「政府からの退去指示が出ています。急いでここを離れてください」

 

おばあちゃん「はいはいそうじゃね。でもトマトが最後の収穫時期を迎えていてね」

 

トマトを見せながら言うおばあちゃん。

 

切歌「美味しそうデース!」

 

おばあちゃん「美味しいよ。食べてごらん」

 

切歌と調におばあちゃんは採れたてのトマトを渡した。

 

切歌「あーむっ…ん~!おいしいデス!調も食べるデスよ!」

 

調「いただきます…」

 

切歌に言われて調も食べる。

 

調「ほんとだ!近所のスーパーのとは違う!」

 

おばあちゃん「そうじゃろ。丹精込めて作ったトマトじゃからな。それにアンタらで3人目だよ。今日食べてもらってくれたの」

 

マリア「あのね、お母さん…ってまだ誰かいるんですか?」

 

おばあちゃん「まぁね。この辺りじゃあまり見かけない坊やが手伝ってくれてるんよ。ほらちょうど出てきた」

 

おばあちゃんが指さした方から一人の見覚えのある背鰭と尻尾を持った少年が出てきた。

 

「「「ガウゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥ!?」」」

 

畑から出てきたガウに驚く。

 

ガウ「がう!?」

 

マリアたちを見てガウも驚いた。

 

切歌「なんでガウくんがいるデスか!?」

 

調「まさか抜け出して来たの!?」

 

ガウ「がう~」

 

頭を掻きながら言う。

 

おばあちゃん「おやおや、知り合いだったのかい?」

 

マリア「え、えぇまぁ…」

 

まさかの事態にマリアは言う。

 

カリオストロ「きゃっは~!」

 

「「「「!?」」」」

 

声が聞こえてみると少し離れたところにカリオストロがいた。

 

カリオストロ「みぃ~つけた」

 

マリアたちを見て言うカリオストロ。

 

カリオストロ「あらま、ゴジラはいたけどシンフォギアはじゃない方。いろいろ残念な三色団子ちゃん達か」

 

調「三…」

 

マリア「色…」

 

切歌「団子とはどういうことデスか!!」

 

三色団子と言われて怒る。

 

カリオストロ「見た感じよ。怒った?でもゴジラはともかく、がっかり三色団子三姉妹を相手にしてもねぇ。それともギアを纏えるのかしら?」

 

挑発するように言うカリオストロ。

 

調「そんなに言うのなら!」

 

切歌「目にもの見せてやるデスよ!!」

 

ギアを出して言う。

 

カリオストロ「うふ」

 

それを見てカリオストロは笑った。

 

マリア「挑発に乗らない!」

 

「「!!」」

 

マリア「今日は私達のできることを全力でやるんでしょ!」

 

マリアに言われて切歌と調は自分たちが何をすべきかを思い出す。

 

カリオストロ「やっぱりお薬を使い切って戦えないのね。それならそれで信号機が点滅する前に片付けてあげちゃう~!」

 

リンカーが無いことが分かりカリオストロはアルカ・ノイズを出現させた。

 

ガウ「がうぅぅぅぅぅ!!」

 

アルカ・ノイズが現れてガウはマリアたちの代わりに戦おうと臨戦する。

 

カリオストロ「おっと、ゴジラにはこの子がお相手よー!」

 

そう言ってカリオストロは新たなテレポートジェムを出して投げた。

 

?「グウゥゥゥゥオォォォォォォォォォォォォ!!」

 

雄叫びを上げてテレポートジェムから現れたのは頭部全体が半円形の鋭利な刃物となっており、6つの目は全て下顎についていて、背中からは鎌のような形をした突起が生えている他、長い1対の腕とその下に小さい1対の腕もカマキリの腕のようになっている怪獣―『ムタヴォア』、『シドニー』などと呼ばれている『破城怪獣 ブレードヘッド』が現れた。

 

カリオストロ「この特別な怪獣でね」

 

ブレードヘッドを見て言うカリオストロだった。




それはXDでイベントをしている時だった…。

「ぬぅあんだとおぉあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!?」

響「な、なになに!?」

クリス「敵襲か!?」

翼「どうしたというんだ?いったい」

「ま、まさかの…」

調「どうしたの?」

「まさかのイベント最終日が俺の誕生日と被っとるうぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅ!?」

切歌「それは本当デスか!?」

マリア「それなら前々から情報出てたわよ?」

※それが事前に出されていたのを知ったのは今日です。

「はいはい、どーせ俺は事前情報なんか見てませんよーだ」

マリア「なによ、その態度…」

「響と○○ン○ムのア○○と誕生日近かったのにびっくりしてるのさらにサプライズ的な…」

響「偶然が重なったね」

クリス「いや、必然だろ?」

「何を言う!これは偶然でも必然でもない!強いて言うなら…」

翼「強いて言うなら?」

「これだろ!」

カイガン!ベートーベン!曲名、運命!ジャジャジャジャーン!!

「的な!」

「「「「「「………」」」」」」

「え!?無反応!?」

調「正直、そう言われても…」

切歌「いまいちパッとしないデース」

マリア「っていうかそれアニメじゃないし」

「ぐっ…酷いよ…運命的なのと思ったって良いじゃねーか!」

クリス「そう思ってるのはお前だけだよ」

「ぐはあぁぁぁぁっ!!」←心に突き刺さりダメージを喰らう

響「そんなどうでもいい話より…それでは皆さん、また次回にお会いしましょう!」

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