調「切ちゃん、お誕生日おめでとう!」
"パーン"っとクラッカーを鳴らしながら調はお祝いの言葉を言う。
4/13は切歌の誕生日である。
切歌「ありがとうデス、調!」
お祝いされて切歌は嬉しそうにする。
切歌「それにしても作者が新型コロナのせいで元気なくしていた時はヒヤヒヤでしたのデス!」
調「うん。でも、何とか持ち直してえちょっとずつだけど再開する準備をしてるみたい」
切歌「おー!それは物凄く良いことデス!」
調「そうだね」
切歌「それにしても…今年は寂しい誕生日会なのデス……」
周囲を見て切歌は言う。
部屋には切歌と調の2人だけしかおらずお祭り好きな響、なんやかんやで2人を祝ってくれるクリス、母親的な存在であるマリアなどのいつものメンバーは来ていない。
理由は新型コロナウイルスにより世界中が自宅で自粛しているのだ。
調「仕方ないよ。自粛しないと感染したら大変なんだから」
切歌「それは分かってるのデスが…」
調「それとも切ちゃん…私と2人っきりの誕生日会は嫌いだった?」
切歌「そ、そんなことないデス!確かにみんなとお祝いできないのは悲しいデスけど…調と2人でお祝いできるなら平気デス!」
調「切ちゃん…うん、ありがとう」
切歌に言われて調は心の底から嬉しそうにする。
クリス(やれやれ。少し心配してきたがやっぱり大丈夫そうだな)
2人の住んでいる部屋の前で花束を持ったクリスがいた。
外出自粛の中でわざわざプレゼントの花を買い、ここまで来ていたのだ。
何だかんだでかわいい後輩を放ってはおけないかわいいクリス先輩なのである。
クリス「おい、作者。後でハチの巣にすっから覚悟しとけ!!」
なんでここの声聞こえてんの!?
クリス「駄々洩れなんだよ!」
そう言ってクリスは叫ぶ。
クリス「ったく…」
呆れているとクリスは花を玄関前に置いてインターホンを鳴らすと帰路に付いた。
調「はーい…あれ?」
クリスがいなくなったのと入れ替わりにカギが開いてドアが開くと知らばが出て対応するが既にクリスの姿は無く、周囲をキョロキョロと見まわした。
調「いたずら…ん?」
いたずらかと思い閉めようとした矢先、玄関前に置かれた花束が目に入った。
調「花束?なんでここに……」
花束を拾い上げて見る調。
花は白やピンク色、赤い花を咲かせ、花びらは丸みを帯びた可愛らしい花びらであった。
調「イチゴの花?なんで?」
なんでイチゴの花束がここにあるのかと思っていると花束の中にあるカードが目に入った。
カードには『アタシの可愛い後輩へ』っと書かれていた。
調「これって…」
誰がこの花束を置いて行ったのか調はカードに書かれている言葉を見て察した。
調「ありがとう、クリス先輩」
この場にはいない
切歌「調ー?誰かいたデスか?」
奥から切歌が来て聞いてきた。
調「うん。来てくれたみたい。ほら、切ちゃんにって」
聞かれた調はイチゴの花束を見せながら言うのだった。
イチゴの花は4/13の誕生花であり、その花言葉は『尊重と愛情』、『幸福な家庭』、『先見の明』、『あなたは私を喜ばせる』の意味がある。
クリスはどの意味で送ったかはまた別のお話…。