戦姫絶唱シンフォギア PROJECT G   作:ダラケー

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響「今回は戦闘シーン無しでほぼ原作通りになります!」

響(IF)「ま、原作知ってるからいいって人は見なくていいから」

未来「ひ、響が…響が二人!?」


第59話 甦る記憶

クリス「なにが…いったい…どうなって…」

 

翼「風鳴機関本部が…跡形もなく…」

 

風鳴機関本部があった場所は完全に跡形もなく消滅していた。

 

響「マリアさんたちとガウくんは!?」

 

マリアたちとガウを探して辺りを見回すと後ろから岩を退かして切歌、その後ろにマリアと調がいた。

 

響「切歌ちゃん!」

 

切歌「しっかりするデスよ、マリア」

 

調「マリア」

 

マリア「生き…てる?」

 

ヘリのライトを見てマリアは生きているを不思議に思っていた。

 

クリス「あとはガウの奴だな」

 

クリスが言うと近くの地面から土柱を上げ、地下からゴジラが出てきた。

 

ゴジラ「グルルルル……」

 

フラフラな上に身体中傷付き、傷口から血が流れているほどのボロボロな状態だった。

 

ゴジラ「ゴガアァァァァァァァ………」

 

横に倒れてガウに戻った。

 

響「ガウくん!」

 

ガウ「がうぅぅ……」

 

倒れ、戻ったガウに響は駆け寄り抱き上げるとガウは僅かに目を開けたが直ぐに気を失った。

 

 

 

弦十郎「敗北だ。徹底的にして完膚なきまでに…」

 

指揮所にて弦十郎は言う。

 

緒川「ついに現れたパヴァリア光明結社統制局長 アダム・ヴァイスハウプト。そして…」

 

画面にアダムの姿とサンジェルマンたちが纏っていたファウストローブが中央のモニターに映しだされた。

 

クリス「錬金術師どものファウストローブ…」

 

翼「撃ち合った瞬間にイグナイトの力を無理矢理引き剥がされたような衝撃は…」

 

エルフナイン「ラピス・フィロソフィカス…賢者の石の力だと思います」

 

響「賢者の石…確かに言っていた」

 

サンジェルマンが言っていたのを思い出す響。

 

エルフナイン「完全を追い求める錬金思想の到達点にしてその結晶体。病を初めとする不浄を正し、焼き付くす作用を持って浄化する特性にイグナイトモジュールのコアとなるダインスレイフの魔力は成す術はありませんでした」

 

翼「とどのつまりはイグナイトの天敵…この身を引き裂かんばかりの衝撃は強制解除によるもの」

 

クリス「決戦仕様であるハズがこっちのなきどころになっちまうのか」

 

響「東京に搬送されたマリアさんたちとガウくんは大丈夫でしょうか?」

 

響は友里に東京の病院に運ばれたマリアたちとガウの容態を聞く。

 

友里「精密検査の結果次第だけどマリアさんたちは奇跡的に大きなダメージは受けていないそうよ。ただガウくんは…」

 

弦十郎「マリアくんたちを逃がすためにアダム・ヴァイスハウプトのツングースカ級を抑えようとしたが力及ばず、エネルギーをまともに受けてしまったからな」

 

響「そんな…」

 

エルフナイン「大丈夫ですよ。きっとガウくんも無事です」

 

響「うん。そうだね、大丈夫…絶対」

 

エルフナインに言われて響は信じる。

 

エルフナイン(リンカーを介さないギアの運用…ましてやイグナイトによる体への負荷…殺生のバックファイアを受けてもおかしくなかったハズ、なのに…)

 

大きなダメージがなかったマリアを見てエルフナインは不思議に思っていた。

 

弦十郎「風鳴機関本部は現時点で破棄が決まった。各自、撤収準備に入ってくれ」

 

藤尭「バルベルデドキュメントが解析出来ていれば状況打開の手懸かりがあったのかな…」

 

そう呟く藤尭。

 

緒川「!」

 

緒川の懐から着信が聞こえて取り出すと表示されているのを見て驚きながらも弦十郎に近づいた。

 

緒川「司令、鎌倉より招致が掛かりました」

 

弦十郎「絞られるどころじゃ済まなさそうだ」

 

翼「………」

 

緒川と弦十郎を見て何なのか察する翼。

 

 

 

ティキ「うにゃんうにゃん♪うにゃにゃにゃん♪うにゃんうにゃんうにゃにゃんうにゃ~ん♪」

 

サンジェルマンたちの潜伏先のホテルにてティキがアダムに猫みたいに甘えていた。

 

サンジェルマン「ラピスの輝きはイグナイトの闇を圧倒…勝利は約束されていた。それを…」

 

カリオストロ「下手こいちゃうとあーしたちこんがりさくっじゅわ~だったわよ」

 

プレラーティ「しかもその上、仕留め損なっていたというワケダ」

 

カエルから送られてきている映像を見ながら言う。

 

ティキ「みんな!折角アダムが来てくれたんだよ!ギスギスするよりキラキラしようよ!」

 

「「「………」」」

 

ティキ「みんな~!」

 

アダム「どうどうティキ。だけどもっともだね、サンジェルマンたちの言い分わ。良いとこ見せようと加勢したつもりだったんだ。出てきたついでにね。でもやっぱり君たちに任せるとしよう。シンフォギアどもとゴジラの相手は…」

 

そう言ってアダムはティキを連れてどこかへ行こうとした。

 

サンジェルマン「統制局長、どちらへ?」

 

アダム「教えてくれたんだ。星の巡りを読んだティキが。ね?」

 

ティキ「うん!」

 

アダム「成功したんだろ?実験は。なら次は本格的に行こうじゃないか。神の力の具現化を」

 

サンジェルマンの方を見ながらアダムはそう言う。

 

 

 

ガウ「がう?」

 

その日、ガウは目を覚ますと見知らぬ島にいた。

 

子供ゴジラザウルス「きゃう、きゃう~!」

 

ゴジラザウルス「ゴガアァァァァァオォォォォォォォン!!」

 

鳴き声を聞いて振り向くとそこにはティラノサウルスより頭や体が一回り小さい恐竜―『ゴジラザウルス』たちの群れがあった。

 

ゴジラザウルス「グルルルル……」

 

群れのリーダーらしきゴジラザウルスが子供のゴジラザウルスの遊び相手をしていた。

 

ガウ「がう…」

 

それを見てガウは懐かしさと安心感を感じてい。

 

だがそれは直ぐに終わりを告げた。

 

数百メートル離れた海上に爆発が起き、巨大なキノコ雲が上がったかと思いきや土石流のような猛スピードで熱と爆風が島を襲った。

 

ゴジラザウルス「ゴガアァァァァァオォォォォォォォン!?」

 

熱と爆風によりゴジラザウルスたちは吹き飛ばされてしまった。

 

ガウ「!?」

 

熱と爆風が収まると島があった場所はすっかりなくなり、生命の鼓動が感じられなかった。

 

ガウ「がう…がうぅ~…」

 

この惨劇にガウは恐怖と同時に怒りが込み上げてきた。

 

ガウ「がう!?」

 

次の瞬間、ガウの目の前が真っ白になった。

 

ガウ「がう…がう?」

 

光が消えて目を開けるとガウは島ではなく見知らぬ街に立っていた。

 

建物の感じからかなり古い建造のようだった。

 

?「ゴガアァァァァァァァァァァァァァァァァァァ!!」

 

ガウ「がう!?」

 

遠くから聞こえてきた雄叫びにガウは驚いてその場所に向かった。

 

ガウ「がう!?」

 

雄叫びが聞こえた場所に着くとそこには破壊され瓦礫の山となり、燃え盛り夜空を赤く照らし出されている街だった。

 

街のあちこちにはアンギラス、ゴモラ、レッドキング、ゴルザ、メルバ、ラドンなどの怪獣たちが闊歩していた。

 

そしてその怪獣たちの中心にいるのは…。

 

ゴジラ「ゴガアァァァァァァァァァァァァァァァァァァ!!」

 

体型は非常にスリムかつスタイリッシュな、頭部も背びれも割りと小さめになっているがあれはまさしく…ゴジラ(ガウ自身)だった。

 

ガウ「が、がう…」

 

信じられないという表情で自身を見るガウ。

 

そこへゴジラたちから逃げている親子がいた。

 

ゴジラ「ゴガアァァァァァァァァァァァァァァァァァァ!!」

 

親子に気付いたゴジラは背鰭を蒼白く光らせた。

 

ガウ「がう!?がうがうーーーーーーーーー!!」

 

親子を助けようと飛び出すガウだが先にゴジラの放射火炎が放たれてしまった。

 

抉られていく地面は爆発し、親子ごとあたりは消滅してしまった。

 

ガウ「が、がう…がうがあぁーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!」

 

ゴジラ「ゴガアァァァァァァァァァァァァァァァァァァ!!」

 

ガウの叫びとゴジラの咆哮が轟いた。

 

ガウ「………」

 

叫ぶのを止めたガウの頭は混乱していたが徐々に混乱が解けてある結論が出た。

 

今までのは自分の封印されていた記憶…あの爆発で親兄弟はみんな死に、生き残った幼き自分は姿形が変わっていた。

 

そして爆発を起こしたのは人間であり、あれは人間の兵器の実験だと分かった。

 

人が人を殺すためだけに作った兵器の実験に巻き込まれ自分は居場所を…家族を失った。

 

何もしていないのに何故殺されたのか?

 

そう考えただけで人間が憎くなった。

 

幸いにしてあの爆発以来、眠って怪獣たちが目を覚ましていた。

 

自分は全ての怪獣たちの頂点に立ち、率いた。

 

そして人間たちの住む場所を襲撃した。

 

あと少しで人間を全て殺せると思ったがそこに現れたのがアダムとサンジェルマンたちパヴァリア光明結社だった。

 

アダムたちから感じられる力が驚異になると思い自分たちは戦った。

 

激しい戦いの中、自分は記憶の一部と力を封印されてしまった。

 

だが今その封印が解かれた…今再び奴らに先の戦いでのカリを返す時が来たのだとガウは思うのだった。




奏「へー、あんたアタシより小さいのにしっかりしてるだな」

コナン「同じ声なのに…」

翼「これは奏が二人いるでいいのか?」

マリア「いや、ダメでしょ!!」

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