戦姫絶唱シンフォギア PROJECT G   作:ダラケー

731 / 1217
第548話 謎の軍隊

城の内部にて城の内部にて異次元空間から顔だけを出したバキシムが4人の人物に事の次第を鳴き声で説明していた。

 

牛怪人「ぬぅ、まさかバラバとブロッケンまでもが敗れるとは…」

 

男「奴ら、ただの人間(ムシケラ)ではないようだな」

 

女の鬼「ウチら超獣の攻撃ですら耐え抜く盾に、巨大化した者ですら吹き飛ばすパワー…危険やねぇ」

 

くノ一「だが問題は我らが王と同じ姿の奴だよ。この強さ、我らが王と同等かそれ以上…」

 

バキシムから聞いた報告に4人の人物は響たちを危険視する。

 

男「そうだな…何としても白き軍勢と合流するより早く始末せねば…」

 

迷惑と言わんばかりの口調で男は言うのだった。

 

 

 

その頃、バラバ、ブロッケン、バキシムの3体の超獣を退かせた響たちは藤丸と合流して移動していた。

 

マシュ「皆さんはいつもあんな敵と?」

 

マリア「そうね。日常茶飯って訳じゃないけど、ほとんどの事件であんな感じの怪物ばかり相手しているわ」

 

マシュ「なんだか、皆さんが勇敢なのも納得です…」

 

超獣のような巨大怪物とずっと戦い続けているマリアたちが勇敢であるとマシュは言う。

 

マリア「大丈夫よ。貴女だって十分に勇敢よ」

 

マシュ「私が勇敢?」

 

マリア「えぇ。超獣みたいな巨大怪物相手でも怯まないで頑張ったんだから十分にね」

 

マシュ「ありがとうございます。マリアさん」

 

藤丸「よかったね、マシュ」

 

マシュ「はい」

 

マリアにそう言われてマシュは嬉しそうに言う。

 

リル「かうかうかう」

 

フォウ「フォウ、フォウフォウーフォーウ」

 

響たちの先を歩くリルはフォウと楽しそうに会話をしていた。

 

響「すっかり仲良しだね」

 

リル「かう!」

 

響に言われてリルは鳴く。

 

藤丸「私たち以外でフォウが心を開くなんて珍しい」

 

楽しそうに会話しているリルとフォウを見て藤丸は言う。

 

響「ふえ?そんなに珍しいんですか?」

 

マシュ「はい。フォウさんは私と先輩以外にはあまり懐かなくって。ほとんどの人にその姿を見せたりはしないんです」

 

奏「へー、意外とシャイなんだな。お前」

 

フォウ「フォウ!」

 

奏に言われて反応したフォウは鳴く。

 

マリア「それにしても…どこを行っても破壊された跡しかないわね……」

 

周囲を警戒していたマリアの言葉に全員がその周囲を見る。

 

徹底的に破壊されて無残な残骸と化した家々、へし折られた電柱、いまだに瓦礫となった建物を赤々と燃やす炎、その中からは生命の鼓動すら聞こえてこなかった。

 

マシュ「いったい、誰がこんな事を…」

 

ロマニー『十中八九はその超獣っていう怪物たちのせいだと思うよ』

 

マシュの問いに答えるようにロマニーの声が藤丸の左手首にある腕輪からする。

 

奏「なんだよ、通信できたなら早くしろよ」

 

急に通信してきたロマニーに奏は文句を言う。

 

ロマニー『仕方ないだろ!そこは何かしらの干渉があって此方から出来る場所と出来ない場所が…………』

 

そう反論しているとロマニーの声が途切れてノイズが走る。

 

藤丸「また切れた」

 

一歩戻るが通信が回復しなことを確認する。

 

奏「肝心な時に連絡できなくなるなよ……」

 

呆れ気味に奏は言う。

 

マシュ「まあ、通信手段は常に安定している訳ではないので仕方ありません」

 

マシュの言葉で全員が通信機器はいっつも肝心なところで動かなくなると察した。

 

マリア「とにかく生存者を探した方がよさそうね。万に一つだろうが億に一つだろうとね」

 

マリアがそう言った時だ。

 

リル「かう?」

 

何かを感じたリルが鼻をヒクヒクさせて空気中の匂いを嗅ぎ始めた。

 

響「どうしたの、リルくん」

 

リル「かうかう!」

 

響に聞かれたリルは手短に鳴くと急に走り出した。

 

響「ちょっ、リルくん!?」

 

マシュ「急にどうしたんでしょうか!?」

 

マリア「分からないけど1人はまずいわ!追いかけるわよ!!!」

 

急に走り出したリルを見て驚きながらも響たちは追いかけて行く。

 

 

 

リルが走り出して十数分後、空が急に明るくなり、太陽の日差しと青い空、白い雲が見えて来た。

 

同時に全員の体に吹き付ける風とその風が運んでくるある匂いが感じてきた。

 

奏「空が!?それにこの匂いは!?」

 

藤丸「潮の香だ!」

 

風が運んできた潮の香と空の様相に全員が驚く。

 

海岸らしき場所に出るとリルが待っていた。

 

海は綺麗な青で、汚されていたりしてはいなかった。

 

空はまるで台風の目のように中心だけに青空と日差しが照らしていた。

 

マリア「どうやらここだけは被害を受けていないようね」

 

海岸と海を見てマリアは言う。

 

マシュ「それにしてもリルくんは凄いです。海の香を嗅ぎ分けるなんて」

 

マリア「元々海に近い場所に住んでることが多かったから遺伝子ベルで分かったかもしれないわね」

 

藤丸「へぇ、そうなんだ。凄いね!」

 

フォウ「フォウフォーウ!!」

 

リル「かうかう~♪」

 

褒められてリルは嬉しそうにする。

 

その時だ、後ろからガラスが割れる音がして振り向くとバキシムが使っていた異次元空間が出現、中から2体の超獣が飛び降りてきた。

 

ベロクロン二世「グウォオォォォォォォーーーーーーーーーーン!!!!!」

 

異次元空間から降りてきたのは体色が黒から緑に変化し、人間と同じく『白目の中に瞳がある眼球』、そして尻尾があるベロクロン―『ミサイル超獣 ベロクロン二世』。

 

改造サボテンダー「ギイィィィィリャリャリャアァーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!!」

 

もう1体はずんぐりむっくりな体型、全身の無数のトゲが殆どないなど、見るからに残念な姿になってしまっているサボテンダー―『さぼてん超獣 改造サボテンダー』だった。

 

奏「な、超獣!?」

 

マリア「どうやら敵は追撃の手を緩めてなかったようね!!」

 

出現したベロクロン二世と改造サボテンダーを見て全員が構えたその時だ。

 

ベロクロン二世と改造サボテンダーに向かって複数本のミサイルが海側から飛んできて命中した。

 

ベロクロン二世「グウォオォォォォォォッ!?」

 

改造サボテンダー「ギイィィィリャリャリャッ!?」

 

ミサイルが命中してベロクロン二世と改造サボテンダーは驚いて転倒する。

 

マリア「今のは……」

 

ベロクロン二世と改造サボテンダーを転倒させたミサイルを見て呆気に撮られているとジェット機の音がして上げると空に10機はいるであろう戦闘機―両翼に日の丸が付いた航空自衛隊主力戦闘機『F-15J』が飛んできた。

 

ベロクロン二世「グウォオォォォォォォーーーーーーーーーーン!!!!!」

 

攻撃されたベロクロン二世は口からミサイルを発射するがすぐに戦闘のF-15Jの20mmバルカン砲で撃ち落とされ、さらに続けて5機のF-15Jが99式空対空ミサイルを発射してきた。

 

ベロクロン二世「グウォオォォォォォォーーーーーーーーーーン!!!!!」

 

鼻の角から光線を発射してミサイルを撃ち落とすが爆炎から残りの4機が現れてミサイルを発射した。

 

ベロクロン二世「グウォオォォォォォォーーーーーーーーーーン!!!!!」

 

迎撃しようとベロクロン二世は再び口からミサイルを発射しようとするがそりより先にF-15Jがミサイルを発射内2本が口の中に入った。

 

ベロクロン二世「グウォオォォォォォォ!?!?!?!?!?」

 

F^15Jのミサイルがベロクロン二世口内にあったミサイルに命中し爆発、さらに体内にあった他のミサイルも誘爆してベロクロン二世は破裂するように爆発した。

 

改造サボテンダー「ギイィィィィリャリャリャアァーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!!」

 

相方がやられて改造サボテンダーは両腕から生えている棘を発射した。

 

発射された棘はF-15Jを追っていくがそこへ別の方向からミサイルが飛んできて棘を破壊した。

 

奏「今度はなんだ!?」

 

棘を破壊したミサイルの方を見ると海上に空母のような船の前に十数隻の軍艦―艦尾に日の丸と旭日旗を掲げている海上自衛隊のイージス艦がいた。

 

改造サボテンダー「ギイィィィィリャリャリャアァーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!?」

 

海上自衛隊のイージス艦を見て改造サボテンダーは驚いているとイージス艦全艦の艦首あたりが光ったかと思いきや何十本もの艦対空ミサイルが発射された。

 

発射された艦対空ミサイルは雨の如く改造サボテンダーに降り注いだ。

 

改造サボテンダー「ギイィィィィリャリャリャアァーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!!!」

 

爆発の中に改造サボテンダーに悲鳴のような声が聞こえてきた。

 

艦対空ミサイルが収まると丸焦げとなった改造サボテンダーがおり、すぐにあお向けに倒れてピクリとも動かなかくなってしまった。

 

奏「す、スゲェ……」

 

ベロクロン二世と改造サボテンダーの2体の超獣を倒した自衛隊を見て唖然とする。

 

マリア「かなり超獣相手に慣れてるわね」

 

ベロクロン二世と改造サボテンダーの2体の超獣を倒した自衛隊にマリアは言う。

 

すると艦隊の方向から1隻のボートが向かってきているのが見えたのだった。

竜姫咆哮メックヴァラヌスD編について

  • 竜姫咆哮メックヴァラヌスDもしてほしい
  • 竜姫咆哮メックヴァラヌスDはしなくていい
  • どっちかというとしてほしい
  • どっちかというとしなくていい
  • 訃堂ぶっ倒すならどっちでもいい

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。