戦姫絶唱シンフォギア PROJECT G   作:ダラケー

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第551話 世界の理由

人類最終防衛都市国家 日本へたどり着いた響たちは自分たちの世界には無い神殿へと案内され、そこに住んでいる王と面会を果たす。

 

しかし、彼女たちを待っていたのはなんとガウであった。

 

 

 

響「が、ガウくぅぅぅぅぅぅぅぅーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーん!?!?!?!?!?!?」

 

リル「かうぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!?!?!?!?」

 

訳:パパァァァァァァァァァァァァァァァァーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!?!?!?!?

 

あまりにも衝撃に大声を上げてしまう2人。

 

マリア「あぁ、もう!2人とも静かにしなさい!!!!!」

 

オカンマリアの鉄拳が響とリルの頭に叩き込まれて2人は黙ってしまう。

 

マリア「誰がオカンよ!!!」

 

おっと、これは失礼。

 

ガウ?「フフフ…なかなか面白い方々のようですね」

 

そんな一部始終を見てガウらしき少年は笑いながら言う。

 

マシュ「あの、皆さんとお知り合い…ですか?」

 

急に大声を上げた響とリルを見てマシュは言う。

 

ガウ?「いいえ。皆さんとは今日初めて会いますが、この方たちの世界では私と全く同じ存在、そうですね…ガウさんという少年がいるのですよね?」

 

マシュの問いに答えつつ少年は立ち上がって響たちの近くまで行く。

 

奏「なんでこっちの事情を知っているんだ!?」

 

始めて会うハズなのになぜかこちらの世界の事情を知っている少年に驚く。

 

ガウ?「予知夢…といいましょうか。私は夢の中で皆さんのことを知っているんです。そして…」

 

事情を知っている理由を答えながら少年は杖の先端を光らせると藤丸の腕輪型の通信機に光を当てた。

 

ガウ?「そちらの事情も知っていますよ。Dr.ロマニー」

 

ロマニー『えぇ!?こっちの世界のこともわかってるのかい!?』

 

少年が言うと通信機からロマニーの声が聞こえてきた。

 

マシュ・藤丸「「ドクター!?」」

 

聞こえてきたロマニーの声に驚く。

 

ガウ?「こことアナタ方の世界の通信を繋げました。いわゆるホットラインっというものです」

 

さらりと異世界同士の通信を簡単に出来るようにした少年は笑顔でいう。

 

ロマニー『異世界同士の通信を円滑にする能力って、凄すぎやしないかい!?』

 

話を聞いてロマニーが驚いて言う。

 

ガウ?「フフフ、イレギュラーな存在とはいえ私もそちらの言う英霊…サーヴァントですから」

 

マシュ「さ、サーヴァントなんですか!?」

 

驚いているロマニーに少年はそう言うとマシュは驚いて聞く。

 

ガウ?「えぇ。Dr.ロマニー、サーヴァントの反応があるんじゃないですか?」

 

ロマニー『あ、あぁ。サーヴァントの反応がある。君たちの前、つまり君に反応がある。クラスはエクストラの1つ、裁定者『ルーラー』だ』

 

少年に言われてロマニーはサーヴァントのクラスの1つ、裁定者『ルーラー』であるという。

 

ルーラー「そう。私はこの世界に召喚されたサーヴァント、名は無く単にルーラーとお呼びください」

 

少年『ルーラー』はそう自身を自己紹介する。

 

響「えっとつまり、アナタはガウくんじゃないってこと…?」

 

ルーラー「はい。私は皆さんの言うガウさんとは似て非なる存在ということになります」

 

自身がガウとは異なる存在であるとルーラーは言う。

 

ルーラー「さて、自己紹介はこれくらいにして…そろそろ本題に入りましょうか。皆さんが知りたがっている、この世界の惨劇を…」

 

そう言ってルーラーは悲しい顔になる。

 

藤丸「はい、教えてください。この世界のことを」

 

響「そうです。この世界にいったい何があったの?」

 

ルーラーから本題を聞けると聞いて藤丸と響は真剣な顔になり聞いてきた。

 

ルーラー「かがの艦長からちょっとは聞いたとは思いますがこの世界はこの日本を除いて全ての国々は滅びてしまったと」

 

マリア「えぇ。超獣に滅ぼされたって」

 

ルーラーの言葉を聞いてマリアは言う。

 

ルーラー「その通りです。ですが、国々を滅ぼしたのは超獣だけではありません」

 

奏「それって…」

 

マシュ「超獣たちを統率あるいは操っている者がいると?」

 

ルーラーの言葉に奏とマシュは察して言うとルーラーは頷いた。

 

ルーラー「そうです。その者は人間を憎み、恨み、この世界から全ての人間を消し去ろうとしています」

 

藤丸「人間を…全て消し去る…いったい何者なんですか?」

 

ルーラー「その者は魔術王がこの世界に放った聖杯により召喚されたサーヴァントです」

 

ロマニー『サーヴァントだって!?』

 

ルーラーの話を聞いていたロマニーの驚いた声が聞こえてきた。

 

ルーラー「その者は人間への復讐のために数千体にも及ぶ超獣たちを召喚し、世界を襲撃したんです。女性や子供、お年寄りであろうと容赦なく」

 

マシュ「そんな…」

 

軍人でもない女性や子供、お年寄りですら容赦無く殺したと聞きマシュは耳を塞ぎたくなるがそれを我慢していた。

 

奏「それでそんな酷い事したやつは誰なんだよ!!!」

 

かつて家族をノイズにより皆殺しされた奏は怒りを露わにして聞く。

 

ルーラー「その者は私と同じ姿をした存在…復讐者『アヴェンジャー』です」

 

奏に聞かれてルーラーは超獣を率いてこの世界を滅ぼそうとしている存在―『アヴェンジャー』っという存在を口にする。

 

リル「かう!?」

 

響「ルーラーさんと同じ姿ってことは!?」

 

マリア「向こうにもガウがいるってことね」

 

ルーラーと同じ姿をしたアヴェンジャー、それはつまりガウがこの世界に2人いることになる。

 

それはガウと共に戦ってきた響たちや子であるリルにとっては戦いずらいことこの上ないのである。

 

ルーラー「この世界の危機に私も対抗策として怪獣たちを召喚しました…ですがこちらが万全を喫するまでにアヴェンジャー率いる超獣たちは日本以外の国全てを滅ぼしました。主だった世界経済の国々は勿論、小国ですら彼らは見逃さなかった。なんとか防衛網を構築してこの国だけは死守しました。この傷はそん時一度だけアヴェンジャーと直接戦った時に受けた傷です」

 

右肩の服部分を脱いで黒い傷を見せる。

 

その傷は黒というよりかは漆黒に近く、見ていたら吸い込まれてしまいそうで、耳を澄ませば時折"ドクン…ドクン…"っと脈を打っていた。

 

ルーラー「勿論私もアヴェンジャーに傷を負わせて痛み分けっという形で最初の激突は終結しました。ただ、この傷の影響で私は本来の力を封じられています。無理に引き出せば傷が広がってしまい、私の命を奪ってしまいますから…でも、それはアヴェンジャーも同じ状況なのですがね」

 

最初の激突で両軍の最高司令官が本来の力が出せなくなっていてどちらも派手に動くことが出来ないという。

 

ルーラー「それ以降は膠着と小競り合いが続いている状態です。そしてこの国にいた最後の人類は私のことを"白き王"、怪獣たちのことを"白の軍勢"、アヴェンジャーを"黒き王"、超獣たちを"黒の軍勢"と呼んでいます」

 

マリア「黒の軍勢…」

 

ルーラーの言葉にマリアはかがの自衛官が言っていた"黒の軍勢"がアヴェンジャー率いる超獣軍団のことであると理解した。

 

ルーラー「ですが、この戦いももうすぐ終わります。あなた方という存在が来たのだから」

 

少し明るい表情になってルーラーは言う。

 

マシュ「どういうことですか?」

 

ルーラーの言葉に首を傾げる。

 

ルーラー「夢で見たのです。この世界とは違う3つの太陽が輝く時、2つの光を持ったワタリガラスが悪しき心を持った者を撃ち倒すと」

 

響「ワタリガラス?私たちが?」

 

藤丸「確かに私たちはそれぞれ違う世界から来たけど…」

 

自分たちがこの世界を救う為に来たのには間違いはないが"ワタリガラス"かどうかまではわからなかった。

 

ルーラー「まあ、こんな突拍子も無い話を信じてくださいって言う方が難しいですよね」

 

ルーラーがそう言った瞬間だった、遠くの方から爆発音が轟いた。

 

奏「なんだ、事故か!?」

 

爆発音がした方を見るとここからでも見えるクレーンがある港の方で赤々と周囲を燃やす火炎と黒煙が上がっていた。

 

ルーラー「この感覚…まさか直接攻撃に出たのか!?」

 

火炎と黒煙を見てルーラーはそう言う。

 

マリア「まさかあの爆発って!?」

 

ルーラー「はい、黒の軍勢…それも四天王の一角が直々に動いてきたようです!!!」

 

マリアの言葉にルーラーはそう言う。

 

それを裏付けるかのように爆発した港から超獣らしき生物の鳴き声が聞こえてきたのだった。

竜姫咆哮メックヴァラヌスD編について2

  • Dもオリジナルでしてほしい
  • Dは原作でしてほしい
  • どっちかというとオリジナルがいい
  • どっちかというと原作がいい
  • 訃堂ぶっ倒すならどっちでもいい

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