戦姫絶唱シンフォギア PROJECT G   作:ダラケー

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第558話 "恐怖"と"絶望"と"希望"

港を防衛を果たした日本国はお祭り騒ぎであった。

 

長年自分達を恐怖のどん底へ叩き落としていた超獣軍団の四天王の一角である『牛神超獣 カウラ』が倒されたからである。

 

異世界から来た戦士たちにより四天王の一角が倒された報は長きに渡り"恐怖"と"絶望"に心を支配されていた人々に"希望"という光が射した瞬間でもあった。

 

ルーラー「みなさん、お疲れ様でした」

 

王の間に響たちが到着するなりルーラーは労いの言葉をかけた。

 

マシュ「はい、少し危なかったですが何とか勝てました」

 

ルーラー「そのようですね。ですが、みなさんが四天王の1人を倒してくれたので国中の人々に希望と言う光を見いだせたんですから」

 

外から聞こえてくる人々の称賛の声のことを言いながらルーラーは言う。

 

ロマニー『でもまだ四天王は3人いるんだよ?1人倒したからって早々過ぎやしないかい?下手すると足元を掬われる可能性があるぞ』

 

称賛の声が聞こえているのかロマニーは敵の奇襲を危惧していた。

 

マリア「それだけこの世界の人々に"恐怖"と"絶望"が植え付けられていたのよ。無理に"今は浮かれるな"なんて言えないわ」

 

長きに渡り人々に植え付けられていた"恐怖"と"絶望"に支配されていた人々の心を考えれば浮かれたくなるのも無理はなかった。

 

藤丸「でも最低限の警戒はしといた方がいいんじゃないかな?」

 

奏「だよなぁ。いくら浮かれてるからって備え無しには不安があるよな」

 

お祭り騒ぎをするのはいいが最低限の警戒体勢は敷いていた方がいいと2人は言う。

 

ルーラー「分かっています。自衛隊方で厳戒にするように指示は出していますが相手は超獣なのでどこまで意味を持つかは分かりません」

 

ルーラーの言う通り、相手は日本以外の国々を滅ぼしている超獣たちである。

 

自衛隊の装備では限界はあるのは目に見えていた。

 

マリア「そうよね。見たところこの世界の自衛隊には超兵器は無いみたいだし」

 

ロマニー『超兵器って、○ン○ムみいなロボットとかあるんじゃないよね?それだったら笑える…』

 

響「ありますよ!レイバーっていうロボット!」

 

ロマニー『…………』

 

マリア「ガ○ダ○みたいに空を飛んだりは出来ないけど三式機龍っていうゴジラそっくりのロボットやMOGERAっていうロボット怪獣やガウ専用で、新幹線に変形するロボットがあるわよ」

 

リル「かうかうー!」

 

訳&メモ:キリュウはパパがモデルだよー!

 

マシュ「流石は怪獣が存在する世界ですね…」

 

人型汎用ロボット『レイバー』、元々は『ブラックホール第三惑星人』がゴジラを元にして製造した侵略ロボット『メカゴジラ』をエルフナインと地球の科学力で修復・改造した自衛隊史上初の巨大ロボット怪獣『3式多目的戦闘システム』通称『三式機龍』、対怪獣用に製造されたMobile Operation Godzilla Expert Robot Aero-type (対ゴジラ作戦用飛行型機動ロボット)『MOGERA』、そしてガウ専用に開発された新幹線変形ロボット『シンカリオン 0_TYPE_GODZILLA』を聞いて驚く。

 

ロマニー『で、でも流石に空中戦艦とかはないよね?』

 

響「それもありますよ!」

 

ロマニー『あんの!?』

 

マリア「轟天号級空中戦艦よ。確か5隻製造されてるし、今そのノウハウを生かした空母や巡洋艦も製造中らしいわ」

 

藤丸「マリアさんたちの世界ってSFじみてますよね…」

 

マリアたちの言葉を聞いて藤丸が言うとロマニーは興奮気味に言ってきた。

 

ロマニー『じみてるってかもうSFそのものだよ!男のロマンだらけじゃないかぁ!!』

 

興奮しているロマニーの声が響く。

 

ルーラー「ふふふ、みなさんは本当に楽しい方々ですね」

 

そんな姿を見てルーラーの目には眩しく見えていた。

 

だが、すでに次なる戦いは勃発しようとしていたのはこの時、誰も知ることはなかった。

 

この翌日、自衛隊の基地丸ごと1つとの連絡が取れなくなったのであった。


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