戦姫絶唱シンフォギア PROJECT G   作:ダラケー

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第563話 怪物の脅威

呉基地に侵入したマリアたちは迫り来る自衛官だったゾンビたちに襲撃される。

 

ゾンビたちの数にマリアたちは一時撤退を開始するが後少しで出口という所で巨漢の怪物に襲われ、リルが捕まってしまった。

 

 

 

?「スタアァァァァァァァァァァァァァァァァァアッズ!!!!!!」

 

雄叫びを上げながら出入口の扉を壁ごと破壊して怪物は入ってきた。

 

奏「なんだ、アイツ!?」

 

現れた怪物を見てリルの代わりに殿を務めていた奏は驚く。

 

マシュ「大丈夫ですか、先輩?」

 

藤丸「うん、なんとか。でもリルくんが…」

 

マシュに聞かれて藤丸は無事であることを伝えるが怪物の触手に捕まってしまっているリルを見る。

 

リル「かう、かう~!」

 

怪物の触手に縛られているリルは何とか抜け出そうともがくが触手の力が強すぎて抜け出せなかった。

 

?「スタアァァァァァァァァァァァァァァァァァアッズ!!!!!!」

 

抜け出そうとしているリルに気付いた怪物はリルごと触手を壁に叩きつけた。

 

リル「かはっ!!!!」

 

壁に叩きつけられたリルはその衝撃で口から血を吐き出した。

 

マリア/響「リル!!/リルくん!!」

 

血を吐き出したリルを見て2人は驚いた。

 

何故ならリルや今は引退した先代怪獣王で、父親のガウもそうだが体は人間よりかなり頑丈で並大抵の衝撃でもない限り吐血をしたりはしない。

 

だが、怪物の力はそれ以上なのかリルが吐血してしまうほど強かったのだ。

 

奏「くそっ、あの野郎…!?」

 

ゾンビ「ウアァァァァァァァ!!!!」

 

怪物を攻撃してリルを助けようとアームドギアを構えようとした奏だが直ぐにゾンビが迫ってきていることに気付いた。

 

奏「くっそ!!!!」

 

迫ってきていたゾンビをアームドギアで体を貫き、動きを止めると頭を蹴り飛ばした。

 

ギアである蹴りは凄まじくゾンビの頭はピンに乗ったゴルフボールのように吹き飛んだ。

 

響「助けにいかないといけないのにッ!!!!!!」

 

奏とは別方向から迫ってきていたゾンビを響はドリルのように高速回転させて頭を木っ端微塵にしながら言う。

 

ロマニー『その怪物は他とは比べ物にならない!早くリルくんを救いだしてにげ………』

 

レーダーの反応を見ていたロマニーは怪物を確認して早くリルを救出して逃げるように言い掛けていたが通信の途中でザザーッとノイズが走り、通信が途絶えてしまった。

 

マシュ「ドクター!ドクター!?ダメです、通信が途絶えてしまっています!!」

 

通信が途絶えてしまい、マシュは言う。

 

マリア「万事休す過ぎるッ!でもやるしかない!!」

 

前にはリルすら吐血するほどのパワーとバズーカ砲を備えた怪物、後ろには大群で迫る元自衛官だったゾンビたち。

 

前後に敵を抱えての挟み撃ちに遭っているがマリアはそれでもアームドギアを構えて臨戦する。

 

藤丸「マシュ、ここはマリアさんに協力してリルくんを助けだそう!」

 

マシュ「はい!マシュ・キリエライト、行きます!!」

 

藤丸に言われてマシュは盾を構えて怪物にマリアと共に対峙した。

 

?「スタアァァァァァァァァァァァァァァァァァアッズ!!!!!!」

 

マリアとマシュが構えたのを見て怪物はリルを捕らえた右手をそのまま壁に叩きつけたまま怪物は左手に持ったバズーカ砲を向けると発射した。

 

バズーカ砲から発射されたミサイルはマリアとマシュに向かって行く。

 

マシュ「マリアさん!私の後ろに!!」

 

ミサイルを見てマシュは咄嗟にそう言うとマリアは後ろに下がる。

 

ミサイルはマシュの持つ盾に命中、ミサイルの爆発と熱から2人を守る。

 

マリア「やあぁぁぁぁぁぁーーーーーーーーーーーーッ!!!!」

 

ミサイルの爆発と熱から守られたマリアは跳躍して怪物の上から斬りかかる。

 

?「スタアァァァァァァァァァァァァァァァァァアッズ!!!!!!」

 

上から斬りかかってきたマリアに怪物はバズーカ砲を盾代わりにしてきた。

 

アームドギアの刃は怪物が盾代わりにしたバズーカ砲を破壊しただけで怪物自身には全くダメージを与えられなかった。

 

バズーカ砲は破壊されて中にまだ弾丸となるミサイルがあったのか誘爆を起こした。

 

マリア「くっ!!」

 

誘爆から身を守るためにマリアは2本のアームドギアの間から膜を張って防御した。

 

マシュ「マリアさん!」

 

バズーカ砲の爆発を見てマシュが叫ぶとすぐに返事が聞こえた。

 

マリア「大丈夫よ!私はピンシャンしてるから!!」

 

マシュ「ぴ、ぴんしゃん?よく分かりませんが無事なら良かったです!!」

 

マリアの言葉に少し戸惑いながらもマシュはそう言って構える。

 

藤丸「でも、バズーカは壊したから後は…」

 

?「スタアァァァァァァァァァァァァァァァァァアッズ!!!!!!」

 

バズーカ砲を破壊したから後はリルを助け出すだけと藤丸が言い掛けたが怪物はどこからか新たなバズーカ砲を取り出して構えた。

 

藤丸「うそぉーん!?」

 

新たなバズーカ砲を出してきた怪物を見て唖然とする藤丸。

 

?「スタアァァァァァァァァァァァァァァァァァアッズ!!!!!!」

 

そんな藤丸に怪物はバズーカ砲を向けると引き金に指を掛けた。

 

マリア「まずいッ!!」

 

マシュ「先輩、逃げてください!!」

 

マリアとマシュの叫ぶ声を聞いて藤丸は怪物から逃げようとするがどこへ逃げたらいいか分からずその場を動くことが出来なかった。

 

無情にも怪物は引き金を引き、バズーカ砲からミサイルが発射された。

 

藤丸「きゃあぁぁぁぁぁーーーーーーッ!?!?!?」

 

マシュ「せ、せんぱーい!!」

 

藤丸の叫びとマシュの悲鳴が交わって響き渡った時だった。

 

ちょうど藤丸から見て右側にあるダクトの金網が突然勢い良く外れて中から陸上自衛隊が使用する自動小銃ー『89式5.56mm小銃』を持った女性自衛官が現れ藤丸の前に降り立った。

 

そして女性自衛官は持っていた89式5.56mm小銃の引き金を引いた。

 

引き金を引いて89式5.56mm小銃の銃口から弾丸が雨のように放たれてミサイルを破壊し、藤丸を救った。

 

続けて女性自衛官はリルを捕らえている怪物の右手である触手に向かって発砲した。

 

"ドスッドスッ"と刺さるように弾丸が触手に命中した。

 

?「グガアァァァァーーーーーーーーーーーーーーーーーーッ!!!!!」

 

89式5.56mm小銃の弾丸が命中して怪物は触手を引っ込めた。

 

女性自衛官「今です!」

 

リル「ガルルルル!ガルガアァァァァァァァァァァァァーーーーーーーーーーーーッ!!」

 

怪物が触手を引っ込めたのを見て女性自衛官が言うと、解放されたリルが渾身の力を尻尾に込めて怪物の顎に叩きつけた。

 

渾身の力を込めた尻尾を顎に叩き込まれ怪物は屋根に激突して、それと同時に屋根が崩れ始めた。

 

屋根が崩れ始めてリルは急いでマリアたちの前に移動した。

 

崩れた屋根で怪物は埋もれてしまうが、出入口も塞がれてしまった。

 

奏「おいぃぃぃ!出口を塞いでどうすんだぁ!!」

 

ゾンビを薙ぎ倒しながら奏はリルに文句を言う。

 

リル「かうかう…」

 

訳:そう言われても…

 

文句を言われてリルは困り果ててしまう。

 

マリア「文句を言わない!リル、責任取る!!」

 

そんな奏に言いながら鬼の形相でマリアはリルに指示を出す。

 

結構リルが出入口を塞いでしまったことにイラついていたのかお怒りモードであった。

 

リル「か、かうぅ!!」

 

訳:は、はいぃ!!

 

いつも"優しいマリア"しか知らないリルは突然の"鬼マリア"に驚いてしまい、急いで後ろにいるゾンビの大群への何とか対処に向かう。

 

リルが向かったのは響であり、近づいて背中に抱きついた。

 

響「ふえ!?リルくん、甘えるなら後に…」

 

リル「か~う~!!!」

 

自身の背中に抱きついたリルを見て甘えてきていると思っていた響だったがすぐに、リルは自身のエネルギーを響の拳に分け与えるのが分かった。

 

響「甘えてくれた分けじゃないのね…」

 

リルが甘えに来てくれた分けじゃないと分かって少し残念がる響。

 

残念がる響にリルは鳴いた。

 

リル「かうかう!!」

 

響「うん、気を取り直して……」

 

リルが分けてくれたエネルギーを響はアームドギアである右拳に集中させる。

 

アームドギアのエネルギーが集中していき、右拳が赤くなっていく。

 

響「どりゃあぁぁぁぁぁぁぁーーーーーーーーーーーーーーーーーーーッ!!!!!!!」

 

気合の声と共に響は赤くなった右拳を突き出した。

 

突き出された拳から台風のような大竜巻が一閃のように放たれてゾンビたちを飲み込み、その体をバラバラに引き裂いていく。

 

迫っていたゾンビたちは響とリルの合体技の前にバラバラになって動かなくなった。

 

藤丸「す、凄い…!」

 

響とリルの合体技を見て藤丸はポカーンとしているとさっきの女性自衛官が手を差し出していた。

 

女性自衛官「大丈夫ですか?」

 

優しい声で女性自衛官は藤丸に聞く。

 

藤丸「はい。助けてもらってありがとうございます」

 

女性自衛官の差し出した手を掴んで立ち上がるとお礼を言う。

 

藤丸「あの、ところで…貴女は?」

 

助けてもらったのは嬉しいがいきなりダクトから現れた女性自衛官を少し警戒しながら藤丸は恐る恐る聞く。

 

浅木「申し遅れました。自分は陸上自衛隊第三分隊所属の浅木 美涼、三等陸曹であります」

 

藤丸に聞かれて敬礼して女性自衛官―『浅木 美涼』三等陸曹は名乗った。

 

マリア「もしかして、貴女は最初にこの基地に送られた調査隊の生き残りかしら?」

 

浅木を見てマリアはそう聞く。

 

理由はこの基地は海上自衛隊の所属で、隊員たちの階級は『海士』、『海曹』、『海尉』、『海佐』、『海将』となる。

 

しかし浅木は自身の肩書きを『三等陸曹』と言った。

 

『陸曹』だと陸上自衛隊の階級で、調査隊も陸上自衛隊であると聞かされていたので確認のつもりで聞いたのだ。

 

浅木「はい、その通りです。私の他にも数名生き残りがいます」

 

マリアに聞かれて浅木は頷き、自分の他にも生き残っている者たちが居ると言う。

 

奏「それならどうして連絡してくれなかったんだよ?」

 

生き残っている事を伝えてくれれば自分たちみたいに極少数で来ないで何らかの対抗策を講じれたのではっと奏は聞く。

 

浅木「したくても、できなかったんです。私たちは王の命でこの基地の調査に来たのですが、指令室に入ってあのゾンビたちの襲撃を受けて…何とか逃げようとしたのですがあの大型の化け物の奇襲を受けて隊はバラバラに…通信担当の隊員とはぐれてしまったので長距離の通信が出来なくて……」

 

さっきリルが塞いでしまった出入り口の下敷きになったあの怪物の奇襲で隊がバラバラにされてしまい、通信が出来なかったと話す。

 

マシュ「そうだったんですね。でもよかったです、生きていてくれて」

 

事情を聴いてマシュは言う。

 

何にしても少しでも情報を持っている人間が生き残ってくれていたのが良かったのと絶望的だと思われていた生存者がいてくれた喜びがあったのだ。

 

マリア「それじゃあ、案内してくれる?残りの生存者の所に」

 

浅木「はい、こちらです」

 

マリアに言われて浅木は返事をすると生存者がいる場所へ案内するために奥へ歩きだした。

 

その浅木の後をマリアたちは付いていくのだった。




ガウ「なんじゃ、ありゃあぁぁぁぁーーーーーーーーーーーー!!!!」

竜響「ふざけんなぁぁぁぁぁーーーーーーーーーーーー!!!!」

エウル「ぶっちゃけ、ありえなぁぁぁぁぁーーーーーーーーーーーーい!!!!」

作者「ど、どうしたんだよ?ガウ一家」

ガウ「XDにやっとエルザが出た…」

竜響「高難度クエストクリアでゲット…だがっ!」

エウル「なに、あの高難度!物理無効って何よ!!」

作者「あぁ、まあ高難度だから」

竜響「ほとんどの無課金者が無理だろ、アレ!ちょっくら運営ぶっ殺してくる!」

作者「いや、ダメだろ!」

エウル「なら、交渉よ(物理)!」

作者「物理って言ってるんだが!」

ガウ「とにかく、妻をよこせぇ!」

「「母さん、よこせぇ!!」」

エルザ「み、みんな…///」

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