戦姫絶唱シンフォギア PROJECT G   作:ダラケー

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第565話 苦戦の予感

くノ一「あははははは!始まった、始まった~♪」

 

基地にある管制室にて監視カメラの映像に映るゾンビと白い怪物と女型の怪物がマリアたちと戦い始めたのをくノ一は見るとまるで子供がアニメを見るように楽しんでいた。

 

女の鬼「しかし、ネメシスはんが倒されたんは意外やったわぁ」

 

同じくくノ一と映像を見ていた鬼の女はリルが屋根を壊して生き埋めにした怪物ー『ネメシス-T型』を思い出して言う。

 

くノ一「なに言ってんのよ。アタシたちが作ったウイルスから生まれたアレがそう簡単に死ぬわけないじゃん。ほら」

 

鬼の女にくノ一はそ言うとモニターの一角を指さした。

 

見ると瓦礫を退けてネメシス-T型が姿を現した。

 

女の鬼「あれまぁ、流石はT型やねぇ。頑丈やわぁ」

 

瓦礫を退かして姿を現したネメシス-T型を見て言う。

 

ネメシス-T型は起き上がると歩き始めた、まるで相手のいる位置が分かるように。

 

くノ一「さぁて、ネメシスとウーズ最強のレイチェルウーズ、二大最強兵器たちにどこまで行けるかなぁ~♪」

 

歩き始めたネメシス-T型を見てくノ一は今マリアたちが対峙している怪物ー女型の『レイチェルウーズ』と白い怪物『ウーズ』の名を口にして笑う。

 

 

 

響「どりゃあぁぁぁぁぁぁぁぁぁーーーーーーーーーーーーーー!!!!!!」

 

パイルバンカーパンチを1体目のウーズに叩き込み吹き飛ばす。

 

響「今の手応えは…!?」

 

吹き飛んだウーズの手応えに違和感を感じた響は警戒するが2体目のウーズがトゲ付き鉄球のように変質した手で殴りかかってきていた。

 

響「くっ!!」

 

2体目のウーズの攻撃を回避して響は今度はドリルパンチを顔面に叩き込む。

 

ドリルパンチを顔面に喰らって2体目のウーズは壁に叩きつけられたがすぐに起き上がってきた。

 

響「また!?」

 

感触がさっきからおかしいと思い響は2体目のウーズから距離を取る。

 

すると吹き飛ばした1体目のウーズが2体目と合流してきた。

 

マリア「どうしたの、貴女らしくない!」

 

ほとんど傷が無い2体のウーズを見て物理的な攻撃だとシンフォギアで一番のハズの響に言う。

 

響「そ、それがあのゾンビ、体が凄く柔らかくって打撃があんまり効かないんです!!」

 

マリア「なんですって!?」

 

ウーズに響の打撃が効かないと聞いて驚く。

 

マシュ「姿だけでなく、特性も違うのでは!?」

 

藤丸「ただの見かけ倒しじゃないの!?」

 

ただの見かけ倒しじゃなく他のゾンビとは全く違う特性を持っているのではと考える。

 

マリア「だったら貴女はこの人を!私が相手をする!!!!」

 

そう言ってマリアは浅木を降ろし、響と入れ替わりにウーズ2体に構えた。

 

マリアが前に出た瞬間、1体目のウーズが殴り掛かってきた。

 

マリア「ふっ、はあぁぁぁぁぁーーーーーーーーーーーッ!!!!!!」

 

殴り掛かってきたウーズの腕を避けてマリアはアームドギアで斬りかかる。

 

アームドギアの刃はウーズの腹部を斬り裂く。

 

だが、ウーズは何事もなかったかのように再度殴り掛かってきた。

 

マリア「なッ!?」

 

さっきの攻撃で多少は怯むだろうと思っていたが怯むどころか再度殴り掛かってきたウーズに驚きながらもマリアは何とか回避する。

 

マリアが回避したところに2体目のウーズがいつの間にかおり、背後から殴り掛かってきた。

 

マリア「しまっ…!?」

 

背後をいつの間にか取られたマリアが気づいた時には既にウーズの変化した腕の突起物が目の前まで迫っていた。

 

鈍い音と共に赤い鮮血が宙を舞った。

 

マリア「あぐっ!!!!」

 

殴られ、頭から少し血が流れたマリアが地面に叩きつけられてしまった。

 

響「マリアさん!!!」

 

マリア「大丈夫よ、私は…」

 

心配されてマリアはヨロヨロとしながらも立ち上がった。

 

立ち上がったマリアが構えた瞬間、2体目のウーズがマリアとの間合いを縮めて両肩を掴むと口部分からワームか蛭のような舌が伸びてきた。

 

マリア「くっ、私を食べるつもり!?」

 

ウーズが伸ばしてきた舌を口と思いマリアはなんとか脱出しようとするが力強く抑えられてしまい脱出できなかった。

 

響「マリアさん!!!」

 

助けに行きたい響だが今自分が動けば1体目のウーズに攻撃できないマシュや非戦闘員である藤丸、そしてショックで碌な反撃ができない浅木を危険な目に合わせてしまう恐れがあって動けなかった。

 

藤丸「マシュ!マリアさんの援護に行って!!」

 

マシュ「ですが先輩の護衛が……」

 

藤丸「あのゾンビは今までのゾンビと違うんだよ!このままじゃマリアさんが殺られてゾンビになったら大変だよ!それに私の護衛なら響ちゃんがいるから大丈夫!!」

 

マリアの援護に行くようにマシュを説得する藤丸。

 

マシュ「分かりました!マシュ・キリエライト、行きます!!!」

 

藤丸に説得されてマシュは藤丸を降ろすと走り出した跳躍するとマリアを捕えているウーズの頭に向かって盾を出すと十字部分で思いっきり殴り飛ばした。

 

マシュ「すみません、マリアさん。指示を無視して」

 

マリア「助かったから、いいわ。予想よりあのゾンビが強すぎる…ここは少し予定変更で行くわよ!!!!」

 

マシュ「はい!!!」

 

2対2の戦況となると構える2人。

 

するとマシュに殴り飛ばされた2体目のウーズが何事も無かったかのようにムクリと起き上がった。

 

マシュ「頭を思いっきり殴ったのに…」

 

マリア「どうやらあのゾンビたちには痛覚がないみたいね…」

 

人で言えば痛みで怯みそうなところを攻撃しているのにも関わらず怯む気配がないウーズたちを見て言う。

 

マリア「厳しい戦いになるわよ、これは……」

 

痛覚が無く、怯まない相手にマリアたちはネメシス‐T型ほどではないが苦戦する予感がしていたのだった。


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