金庫室の空間に何かが刺さる音と共に赤い鮮血が飛び散る。
メガレッド「ムッ!?」
しかし驚いていたのは急に攻撃を仕掛けてきたメガレッドだった。
リル「ガルルルルッ!!!!!」
メガレッドの目の前にリルがおり、尻尾を盾にしてドリルセイバーから藤丸を守っていた。
しかしドリルセイバーの先端が尻尾を貫いて血がポタポタと落ちていた。
メガレッド?「ほう、自分の体を盾にしてそいつを守ったか」
さっきまでとは明らかに違う声色と雰囲気で話してメガレッドはドリルセイバーを引き抜いた。
マリア「あなたたち、いったい!?」
声色と雰囲気が変わったメガレッドを見てマリアは驚く。
メガブラック?「俺たちが本当のメガレンジャーとでも思ったのか?」
メガブルー?「そうだとしたらおめでたいねぇ、お前ら」
メガブラックとブルーも声色と雰囲気が変わって言う。
メガイエロー?「お前たちが絶唱をして体力が無くなるのをずっと待っていたのよ」
メガピンク?「真っ向からしたら五分五分で勝てなかったからね」
メガイエローとピンクも声色と雰囲気を変えて言う。
メガシルバー?「見せてやるよ。俺たちの真の姿をな!」
メガシルバーも声色と雰囲気を変えて言うとメガレンジャーはその姿を変えた。
黒を基調とし、それぞれが赤、青、黒、黄、桃、銀の色をした禍々しく悪魔のような姿をした強化スーツとなった。
ネジレッド「ネジレッド!」
ネジブラック「ネジブラック!」
ネジブルー「ネジブルー!」
ネジイエロー「ネジイエロー!」
ネジピンク「ネジピンク!」
ネジシルバー「ネジシルバー!」
ネジレッド「邪電戦隊!!」
『ネジレンジャー!!!』
メガレンジャーに化けていた6人―かつて『邪電王国 ネジレジア』の幹部により生み出された対メガレンジャー用の悪の戦隊『邪電戦隊 ネジレンジャー』は名乗りを上げた。
響「邪電戦隊 ネジレンジャー!?」
マリア「悪の戦隊!?」
正体を現して名乗りを上げたネジレンジャーに驚く。
今まで出会ってきた戦隊、キョウリュウジャーやルパンレンジャー、パトレンジャーなどは正義の味方として戦っていた。
しかしネジレンジャーのように悪として存在する戦隊は初であったのだ。
ネジレッド「シンフォギア、怪獣王 ゴジラ。我々を蘇らせてくれた王のために、その命、貰い受けるぞ!!」
メガレンジャーに化けていた時とよく似た武器を出して構えた。
ネジレッド「ネジセイバー!」
ネジレッドは自身の専用の剣型の武器―『ネジセイバー』を出して斬りかかる。
マリアたちは急いで回避する。
マリア、奏、響は絶唱したばかりでろくに動かない体を無理矢理動かして回避している。
浅木「このっ!!」
銃を向けて攻撃しようとする浅木だったが目の前にネジブラックが武器を構えていた。
ネジブラック「ネジロッド!」
刺又型の武器であるネジロッドで銃を破壊すると後ろの部分で浅木を容赦なく殴り飛ばした。
浅木「あぐっ!」
殴り飛ばされた浅木は倒れ、殴られた箇所から血が流れた。
響「浅木さん!」
倒れた浅木を助けようと響は向かおうとしたがネジブルーがその行く手を阻む。
ネジブルー「行かせるか!ネジトマホーク!」
斧型の専用武器である『ネジトマホーク』を出して響に斬りかかる。
響「くっ!?」
迫り来るネジトマホークをかわそうとするが絶唱したばかりの体では上手く体が動かずかわせずアームドギアでもある左腕で受け止めたがネジトマホークの刃は響の腕であるアームドギアの装甲を叩き斬った。
響「あぐっ!!」
装甲だけ斬られたから痛みは余り無いが響への負担はかなりあった。
ネジブルー「腕ごと叩き落とすつもりだったんだけどねぇ、なかなか堅いじゃないか、シンフォギア~。でもいつまで持つかなぁ、楽しみだねぇ」
子供っぽい口調でネジブルーは言う。
そんなネジブルーに響は恐怖を感じた。
奏「まずい!」
ネジブラックとブルーの攻撃で危機かなっている浅木と響を助けようと奏が動くのだがその前にネジイエローとピンクが現れた。
ネジイエロー「お前の相手は私たちよ!ネジスリング!」
ネジピンク「ネジアロー!」
ネジイエローのスリングショット型の専用武器『ネジスリング』とネジピンクの弓矢型の専用武器『ネジアロー』から放たれる弾と矢が奏に放たれる。
奏「くっそ!!」
ネジイエローとピンクの攻撃を奏は槍型のアームドギアの矛先を大型化させて盾代わりにして防ごうとするが防ぎきれず貫通されてしまう。
奏「がっ!!」
弾と矢がアームドギアを貫通し、奏の頭や肩に命中してしまい倒れてしまった。
ネジピンク「大したこと無いな、シンフォギア」
倒れた奏を見てネジピンクは言う。
リル「かう!?かうかう、かうー!!」
浅木、響、奏の危機にリルは助けようと動くがネジシルバーが行き手を塞ぐ。
ネジシルバー「オリジナルにはオリジナルが相手じゃないとな。ネジブレイザー・ガンモード!」
シルバー時に使用していたシルバーブレイザーを歪めた形をした専用武器『ネジブレイザー・ガンモード』で射撃する。
リル「かう!くぅ…」
何とか回避するがユニタングとの戦闘直後と藤丸を庇って傷付いた尻尾の痛みを体を貫く。
ネジシルバー「その体でよく動けるぜ」
全く万全ではないのに自身の攻撃を避けたリルを見て感心するネジシルバー。
マリア「まんまと乗せられたわね…」
劣勢の状況にマリアは歯軋りする。
状況が状況だったためにメガレンジャーが偽物かどうか全く確認せずに絶唱せてしまったことに悔しさがあったのだ。
ネジレッド「今さら気付いても遅いんだよ。ハアァァァッ!!」
ネジセイバーを構えてマリア、マシュ、藤丸に向かって行く。
マリア「このっ…ぐっ!」
アームドギアを出して迎撃しようにも絶唱直後で体がまともに動かず、膝を付いてしまう。
マシュ「マリアさん!」
ネジレッドのネジセイバーからマリアを守るためにマシュが前に出てシールドを構える。
金属同士がぶつかり合う音が響き渡る。
マシュ「くっ!」
ネジセイバーの刃を防いだがネジレッドは押し潰しそうな勢いで押してきたために両足で踏ん張る。
藤丸「マシュ!」
押されるのを必死になって堪えるマシュの背中に手を付けると藤丸の付けた手が光るとマシュの体に白いオーラが走る。
藤丸「今だ、マシュ!!」
マシュ「はい!魔力供給、ありがとうございます!!やあぁぁぁぁぁぁッ!!!」
藤丸から魔力を貰い、マシュはネジレッドを押し返した。
ネジレッド「なに!?うおっ!!!」
マシュに押し返されたネジレッドは驚いていたが潰されないように寸でで後ろへ跳躍した。
ネジレッド「マスターから魔力を貰いパワーアップしたか。だが持続ではなく、一時的なモノ…そんなことで我らを倒せると思うなッ!!!!」
マシュの力が一時的なモノだとすぐさま見抜いたネジレッドは地面を蹴り、間合いを詰めるとマシュを盾ごと蹴り飛ばし、マリアの顔面をネジセイバーの束で殴り飛ばした。
マシュ「あぐっ!!」
マリア「あがっ!!」
蹴り飛ばされたマシュとマリアの体が地面に叩きつけられてしまった。
藤丸「マシュ!マリアさん!……ッ!?」
蹴り飛ばされた2人を心配していた藤丸だっが冷たい感触が襲った。
ネジレッド「覚悟しろ!」
ネジセイバーを藤丸の首筋に当てているネジレッドがいたのだった。