戦姫絶唱シンフォギア PROJECT G   作:ダラケー

777 / 1213
第591話 順調で有利すぎる戦い

ミレニアムゴジラがアヴェンジャーと戦いを始めた頃、響たちは順調に進行していた。

 

サボテン怪人「ギイィィィィリャリャリャアァーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!!!!」

 

サボテンダーの怪人形態であるサボテン怪人が身体中のトゲをミサイルのようにして発射する。

 

しかしそれは直ぐに硬い壁ーいや、盾に阻まれた。

 

マシュ「はあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁッ!!!!」

 

ミサイルを盾で防いだマシュは一蹴りで間合いを一気に詰めると盾に付いている十字部分でサボテン怪人を頭から叩き潰した。

 

サンゴ怪人「グウォオォォォォォォーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!!!」

 

サボテン怪人を倒したマシュにベロクロンの怪人形態であるサンゴ怪人が狙いを定めていた。

 

狙いを定め、ミサイルを発射しようとした時に背中から複数の金色の剣が飛んできて串刺しにした。

 

ギルガメッシュ「やらせるものか」

 

サンゴ怪人を串刺しにした金色の剣をゲートからさらに多数出現させているギルガメッシュが余裕の笑みを見せながら言う。

 

景虎「はっ!!!!」

 

ケンタウロス怪人「キイィィィプラアァァァァァーーーーーーーー…………………」

 

景虎の槍による横一閃がブロッケンの怪人形態であるケンタウロス怪人を切り裂く。

 

信長「是非も無しじゃ!!!!」

 

サボテン怪人「ギイィィィィリャリャリャアァーーーーーーーー…………………」

 

サンゴ怪人「グウォオォォォォォォーーーーーーーーーーーーーー…………………」

 

火縄銃型の銃を二丁持ちにして信長は引き金を引いて銃撃、サボテン怪人とサンゴ怪人を撃ち抜いた。

 

オキタ「光子ミサイル!!!!」

 

光学迷彩で透明化しているジェットパックからオキタは小型の光子ミサイルを多数発射してサボテン、サンゴ、ケンタウロスは3体の怪人を打ち倒す。

 

藤丸「みんな頑張ってるなぁ」

 

マーリン「あははは。でも彼女たち並みにはいかないけどね」

 

頑張っているマシュたちを見て感心している藤丸に護衛役をしているマーリンはある方向を見て言う。

 

ベロクロン「グウォオォォォォォォーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!!!」

 

サンゴ怪人の本来の姿であるベロクロンが全身の突起からミサイルを発射する。

 

奏「おりゃあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!!!」

 

ベロクロンのミサイルを奏がアームドギアの矛先を回転させて竜巻を起こして軌道を狂わせる。

 

響「どおりゃあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!!!」

 

さらにそこへ響もギアの手甲を回転させて竜巻を起こした。

 

奏と響、2つのガングニールの起こした竜巻にミサイルは軌道を狂わされて地面に落下したり、ミサイル同士でぶつかり合って破壊されてしまった。

 

マリア「はあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!!」

 

ミサイルを全て奏と響が撃ち落としてマリアが跳躍してアームドギアである聖剣を蛇腹状にするとベロクロンの首に一周させると輪切りのように首を切断した。

 

頭部を失ったベロクロンの身体はフラフラ揺れながら倒れこんだ。

 

マリア「よし!」

 

奏「これで6匹目!!」

 

響「次が来ましたよ!!!」

 

ベロクロンを撃破して響たちは次の相手に向かっていく。

 

ロマニー『映像が無いから分らないけど、流石はSF世界の人たちだね』

 

エレシュキガル「あんな大きな怪物を倒すなんて…人間とは思えないのだわ」

 

ベディヴィエール「あのレディたちをマスターと同じ人間と解釈してよいのでしょうか?」

 

ギアを纏っているとはいえほぼ生身で体長40M超えで、さらに怪獣より強力な力を持っている超獣を撃破する響たちを見てロマニーと藤丸の護衛役のエレシュキガルとベディヴィエールは驚いて言う。

 

マーリン「これも過酷な戦いを潜り抜けてきた戦士の実力かもね。でも…」

 

戦いを見てマーリンはある事を考えていた。

 

マーリン「藤丸ちゃん。気づいているとは思うけど何だか変だとは思わないかい?」

 

急にマーリンは藤丸に聞く。

 

藤丸「うん…なんとなくだけど作戦が順調だけどどこか違和感を感じる…」

 

同じことを思っていたのか藤丸は戦いを見守りながら言う。

 

ロマニー『どういうことだい、それは?』

 

エレシュキガル「そうなのだわ。こっちが有利なら問題なんて…」

 

ロマニーとエレシュキガルがそう言うとマーリンは言った。

 

マーリン「そう戦いはこちらが有利だ。有利で順調だ。順調すぎて(・・・・・)有利すぎる(・・・・・)くらいにね」

 

ロマニー『なんだよ、もったいぶってないで早く言ったらどうだ?』

 

ベディヴィエール「要するにこの戦いに出ている超獣たちが全くと言っていいほど統率が取れていない。仮にもこの世界のほとんどの国々と人間を殺してきた一大勢力、いくら四天王を全員失ったからといっていまだに首領であるアヴェンジャーが健在。ですがこの統率の無さはおかしすぎるということですか?」

 

マーリンをせかすロマニーにベディヴィエールが代わりにこの戦いで感じていた2人の違和感のことを言う。

 

ロマニー『統率が取れていない…ってことはアヴェンジャーが何かをしようとしていてこれは時間稼ぎでしか無いとか言うんじゃ…』

 

ロマニーがそこまで言ったその時だった。

 

突如彼方の山の裏手の方で巨大な爆発が爆発音と共に起きた。

 

『!?』

 

それらを見て戦っていた者たち全員が注目した。

 

爆発は原爆でも落とされたかのように天を突かんばかりに巨大なキノコ雲が上がっていた。

 

響「いったい何が…!?」

 

キノコ雲を見ていた響はその中から落ちてくる人影を見つけて驚いた。

 

キノコ雲から落ちている人影―それはリルであった。

 

響「リルくん!!!」

 

落ちてくるリルを見つけて響は慌てて助けに行こうと走り出すと勢いをつけて跳躍、同時にブーストして高度を上げる。

 

数百Mの所でリルをキャッチすると地面に着地した。

 

響「リルくん、だいじょ…!?」

 

着地して安否を確かめようとリルを見た瞬間、響は言葉を失い、衝撃が走った。

 

響が見たのは体全身が血だらけで、胸部の皮や肉はすべてなくなり、肺や心臓、そしてそれらを覆っている肋骨がむき出しになっており、目は虚ろで口からも血が一筋流れているリルの姿であった。

 

響「い、いやあぁぁぁぁぁぁぁーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!!!!」

 

響の悲鳴が戦場に響き渡ったのだった。


▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。