だが、宝具を受けたアヴェンジャーは無傷の姿で現れた。
しかしダメージは受けていたようで吐血するがすぐに宝具を展開。
その魔力は惑星のビッグバンに相当する物であった。
回避不可能な宝具を前にした響たちと藤丸たちの前にルーラーが姿を現したのだった。
マシュ「どうしてルーラーさんがここに!?」
黒傷のせいで戦うことができないはずのルーラーがここにいることに驚く。
ルーラー「この子を」
驚いている響にルーラーはリルを渡すとアヴェンジャーの前に出た。
マシュ「あ、あのなにを!?」
アヴェンジャーの前に出たルーラーに問う。
ルーラー「あのような技を打たせるわけにはいきません…この世界をこれ以上、彼に壊させるわけにはいきませんから」
そう言うとルーラーは自身の周囲に白い魔方陣を展開させた。
ロマニー『ルーラーの魔力が急激に上昇!?アヴェンジャーと同じビッグバン級!?』
ルーラー「落ち着いてください。私のは攻撃ではありませんから」
慌てているロマニーにルーラーはそう言う。
アヴェンジャー「ルーラー!!何シニ来タ!!!」
ルーラー「貴方にこれ以上、その手で世界を壊させない為に来ました!!」
アヴェンジャー「貴様、死ヌ気カ?ソノ身ヲ蝕ム我ガ呪イヲ忘レタカ!!!」
前に一度だけ激突した時に与えた黒傷のことを言うアヴェンジャー。
ルーラー「それは貴方とて一緒です!!」
言われたルーラーはアヴェンジャーに与えた白傷のことを言う。
それを裏付けるようにアヴェンジャーの首筋などから白い傷が伸びてきていた。
宝具を展開する時に傷が進行しているのだ。
しかし、どちらも宝具のような大技を打てばその身がどうなるか分からなかった。
しかもルーラーはアヴェンジャーより傷が進行している、下手をすれば死んでしまう可能性だってあった。
アヴェンジャー「ナラバドチラガ先ニクタバルカ、勝負ダ!!!!」
ルーラー「望むところです!!!!」
両者死ぬ覚悟で魔力を展開する。
アヴェンジャー「我が身体に流るる復讐の血よ…今、我が声を聞き、ここに解放せん!全てを破壊するは我が使命!復讐の業火となりて全てを壊せ!!
ルーラー「我が身体に流れる古の血よ…今、切なる願いを込めてここに解放せん!全てを守るは我が使命!白き壁となりて全てを守れ!!
アヴェンジャーの攻撃型の宝具『
赤黒い復讐の業火の炎が白く巨大な光の壁を突き破ろうとするが逆に白く巨大な光の壁が赤黒い復讐の業火の炎から皆を守ろうと立ちはだかる。
アヴェンジャー「ウオォォォォォォォォォォォーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!!!!!」
ルーラー「うおぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!!!!」
宝具を放つ2人の雄叫びが響き渡り、宝具同士のぶつかり合いはやがて拮抗して周囲一帯を包む閃光と爆発が覆い尽くした。
藤丸「うわあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!!!!!」
響「どうなってるんですかぁぁぁぁぁーーーーーーーーーーーーーーーーー!?」
爆発で起きた爆風に吹き飛ばされないように踏ん張りながら藤丸と響の悲鳴が響き渡る。
ロマニー『ビッグバン級の魔力による宝具同士のぶつかり合いが起きてるんだ!巻き込まれたりしたらひとたまりもないぞ!!』
奏「んなの、見ただけで分かるって!!」
ロマニーの言葉に奏は叫んで言う。
マシュ「ですがこのままでは周囲に被害が!」
藤丸「こうなったら、マシュ!令呪をもって命じる!宝具展開!!」
マシュ「はい!!」
藤丸の右手にある模様―残っていた2画ある令呪(1画はアサシン・ユニタングを救うためにエレシュキガルを止めるのに使用した)の1画が消えたのと同時にマシュの体に光がオーラのように出てきた。
マシュ「真名、開帳───私は災厄の席に立つ……其は全ての疵、全ての怨恨を癒す我らが故郷――顕現せよ、
藤丸の令呪によりマシュは城が現れ、ルーラーとアヴェンジャーの放つビッグバン級の魔力がある宝具同士の衝撃から周囲を守る。
マシュ「ぐっ!!」
ルーラーとアヴェンジャーの宝具同士の衝撃にマシュは顔を歪める。
マシュの宝具ですら2人の宝具による衝撃は耐えかねるようだ。
藤丸「マシュ!」
マリア「みんなで押さえるわよ!!」
耐えかねるマシュの背中を全員が押して支える。
マシュ「先輩、皆さん!はあぁぁぁぁぁーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!!」
全員に支えられてマシュは吠える。
同時に戦場一帯が光が包み込んでしまったのだった。