戦姫絶唱シンフォギア PROJECT G   作:ダラケー

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第602話 戦いの後の事件

サイパン島を襲撃したスコーピスたちを撃退して数時間後、S.O.N.G.と近くにいたアメリカ海軍の軍艦が港に来ていた。

 

事後処理に来ていたが周囲は破壊された建物、砂となってしまった木々や家々、スコーピスたちの死骸やサイパン島防衛部隊の怪獣たちの死骸の一部が転がっていた。

 

弦十郎「酷い有様だな…」

 

サイパン島を見渡せる高台にS.O.N.G.のロゴがあるテントから島の有様に弦十郎は呟く。

 

戦闘力ではサイパン島防衛部隊の怪獣たちの方が分があったが数ではスコーピスたちの方が分があったためにほとんどが行動不能のダメージを負っている。

 

負傷した怪獣たち(ラゴラスエヴォ、テレスドン、レギーラ、チャンドラー)はサイパン島で体力を回復させた後、怪獣軍団総本山である怪獣島こと多々良島へ一旦帰還することになっている。

 

藤尭「それにしてもガウくんが偶然にもエルザちゃんとの最後の新婚旅行にサイパン島へ来ていたから助かりましたね」

 

友里「そうね。ガウくんがいなかったらサイパン島は大変なことになってたわね」

 

ガウが愛機である『シンカリオン 0_TYPE_GODZILLA』で救援に駆けつけてくれたことを話す。

 

すると防護服を着て、何かの破片が入ったケースを持った人物2人が入ってきた。

 

エルフナイン「ぷはっ、サイパン島を襲撃した怪獣の死骸からサンプルを回収してきました」

 

ユウコ「これから解析を行いますね」

 

防護服のヘルメット部分を取ってエルフナインとユウコがケースに入っている破片『スコーピスの肉片』の解析に行くと言う。

 

弦十郎「あぁ、頼んだぞ。奴らの弱点でも分かれば戦いを楽にできる」

 

2人にそういう弦十郎。

 

理由は初めてスコーピスが現れた時も、今回も大半はミレニアムゴジラやゴジラのスペックを再現した0_TYPE_GODZILLAの火力、ラゴラスエヴォなどの強豪怪獣の戦闘能力で撃破出来るがもしも怪獣たちが救援に来れない場合に備えて人類だけでも倒せるようにする対抗策を期待していた。

 

それに命中した対象を砂化させるスコーピスのポイゾニクトの対抗策も期待していたのである。

 

 

 

その頃、ガウは響たちと共にエルザを避難させた避難所へ急いでいた。

 

ミレニアムゴジラだけでスコーピスを対処できればガウはエルザや他の人間たちを連れてサイパン島を脱出する考えをしていたが予想外にも苦戦をしているのを目の当たりにしてエルザを避難所へ送った後、自身は誰もいない旧日本開拓団の使用していた車庫に隠していた0_TYPE_GODZILLAを起動させて救援に駆けつけていたのだ。

 

避難所はサイパン島にある町の中心部にあった。

 

すでに米軍により安全を確保された状態で避難していた人たちが出てきていた。

 

ガウ「がうがう!!」

 

出てきた人たちを見てガウはエルザを呼ぶ。

 

しかしエルザは姿を現さなかった。

 

響「あれ?」

 

これには響たちは首を傾げる。

 

いつもならすぐに飛んでくるほど固い愛で結ばれているはずの2人なのにおかしかったからだ。

 

その時だった。

 

エルザ「ガウーッ!!!」

 

ガウ「!?」

 

どこか遠くからエルザの声が聞こえてきた。

 

しかもどこか焦っているような感じで叫んでいた。

 

マリア「あっちよ!!」

 

声を聞いて、聞こえた方へ急ぐ一向。

 

向かった先はガウとエルザがのんびりと過ごしていた砂浜だった。

 

翼「いたぞ!!」

 

叫んで何かを見つけた翼はその方向を指をさした。

 

翼の指さした方を見ると何者かがエルザを抱えて海へ向かっていた。

 

ガウ「ガルルルルッ!!!!!!!」

 

妻を攫おうとしている人物を見てガウは怒り、腕の力だけで跳躍、人物の前に着地した。

 

ガウ「ガルルルルッ!!!!!」

 

喉を鳴らし、歯を剥き出しにして最大級の怒りを露わにする。

 

エルザ「ガウ!!」

 

助けに来てくれた夫にエルザは自然と笑顔が出る。

 

?「初代怪獣王…」

 

片や人物は女性の声でガウの正体を知っているのか呟く。

 

その声には焦りの色は見られなかった。

 

直ぐに響たちが人物を取り囲むようにして構える。

 

緊急な事態であるがためにギアは纏っていないが命を懸けて戦っている彼女たちなら凶悪犯でも無理無く制圧するのは可能であると判断していた。

 

リルも人間相手に本気を出しはしない、人間形態のまま構えていた。

 

しかしそれはすぐに過ちだと気づく。

 

?「レイジャーッ!!!!」

 

海に向かって人差し指と中指を合わせて緑の光を出してそう叫ぶ人物。

 

すると一筋の波が海岸へ向かってきていた。

 

レイジャ「キリャシャアァァァァァァァァァァァァァーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!!!」

 

波からエイのような姿をしている怪獣『海底怪獣 レイジャ』が雄たけびを上げて飛び出してきた。

 

『!?』

 

今まで見たことの無い怪獣が出現して人物以外全員が驚く。

 

その隙に人物は跳躍してレイジャの背中に乗った。

 

レイジャ「キリャシャアァァァァァァァァァァァァァーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!」

 

人物が乗ったのを確認したレイジャは再び海に入った。

 

ガウ「エルザァーーーーーーーーーーーーーーーーーーーッ!!!!!」

 

連れ去られてしまい離れ離れとなったエルザの名を叫ぶ。

 

その叫びは虚しく青空と青い海へと消えていくだけであった。

 

スコーピス「ピキイィィィシャアァァァァァァ…」

 

成層圏からスコーピスは一部始終を見ると宇宙へ向け飛翔したのだった。

ガウが強靭!無敵!最強!が出てくるカードゲームをするとしたら何族のテーマがいいですか?

  • 恐竜
  • 海竜
  • 幻竜
  • ドラゴン

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