シャウ「ここが地上…」
大地に降り立ったシャウは自身の目に映る商店街を見て呟く。
現在シャウはクリスと調の案内で地上世界を散策していた。
このメンツになったのは今から数時間前のことである。
リル「かうかうかうー!!!!!」
S.O.N.G.本部の司令室内でリルがある人物に向かって飛びついた。
ガウ「がう~!」
飛びつかれた人物―父親であるガウは車いすに乗った状態で上手くリルをキャッチした。
ブルーエリアから出航したS.O.N.G.本部はブルーエリアの近くにある海底を捜索していたミレニアムゴジラと合流。
怪獣軍団海軍第1師団の護衛で日本横須賀海上自衛隊基地にたどり着いていた。
たどり着いたS.O.N.G.本部は海上自衛隊の協力の元、補給と整備を受けていた。
弦十郎「補給と整備にかなり時間を要するため、装者及び協力者の全員はしばらくの自由時間とする」
本部の司令室にて弦十郎は響たちに自由時間があることを伝える。
響「やったー!お休みだー!!」
切歌「ラッキーデス!」
自由時間=休暇であると判断した響と切歌は喜ぶ。
弦十郎「ただし、響くん、切歌くんに関してはリディアンから補習授業があるのですぐに学院へ向かうように」
響「なっ!?」
切歌「まさかの地獄へ真っ逆さまデス!?」
リディアン音楽院から補習授業があることを伝えられて2人はショックを受けてしまう。
天国から地獄へ真っ逆さまである。
弦十郎「それでシャウさんだが、日本政府が正式に協力した訳ではないことを伝えた結果、しばらくは日本の様子を見ていってほしいとのことだ。ですから…」
シャウ「協力するもしないもお前に話を通せば良いのだろ?」
弦十郎「えぇ。それで案内を…」
クリス「アシタたちに任せとけ」
調「しっかり案内します」
シャウの案内をクリスと調が受け持つと言う。
弦十郎「では、頼んだぞ」
2人が受け持つと聞いて弦十郎は了承する。
翼「頼むぞ、2人とも」
マリア「出来れば私たちも案内したかったけどCD収録があるから…」
エルザ「私も案内したかったですがガウがどうしても精密検査を受けろとうるさいので」
ガウ「がうがう」
訳:必要措置
それぞれも忙しいようで案内を2人に託すのである。
そして戻って現在。
クリス「どうだ、初めての地上は?」
シャウの後ろからクリスが感想を聞く。
シャウ「青い空…白い雲…眩しく暖かな太陽…楽しそうな人の顔…全てが似ている。サンドロスに滅ぼされてしまった私たちの故郷に」
感想を聞かれてシャウは悲しみと懐かしさを含めた声で言う。
シャウたちギャシー星人の故郷ギャシー星も地球と同じように青い空、白い雲、眩しく暖かい光を降らせる太陽、そして星に住んでいたギャシー星人たち。
生まれた星は違えど命がそこにあったのだ。
クリス「そうか…」
シャウの言葉を聞いて少し気まずくなる。
調[クリス先輩!何で気まずい雰囲気にしてるんですか!?]
クリス[仕方無いだろ!何とかして雰囲気を…]
小声で気まずくなった雰囲気をどうにかしようと話す2人。
調[クリス先輩!あれです!!]
クリス[ん?あれか!]
あるものを見つけた調に言われてクリスはその方向にあったものを見て言う。
クリス「あ、おい!あれなんかどうだ?」
シャウ「?」
クリスに言われてシャウはクリスが指さした方向を見るとそこにはパフェの絵が描いてある旗を立てている喫茶店があった。
しかし、ここでシャウから意外な言葉が口から出てきた。
シャウ「パフェとは…なんだ?」
調・クリス「「え?」」
まさかの発言に2人は目が点になってしまったのだった。
スコーピス地球襲来まであと24日