戦姫絶唱シンフォギア PROJECT G   作:ダラケー

814 / 1283
行方不明になったシャウを探して捜索を行っていた響たち。

そこへシャウから"自分はスペースワールドのラッキーランドにいる"と連絡を受けて一同は北九州市・八幡東区にあるテーマパークであるスペースワールドへ向かう。

しかしそこで待ち構えていたのはシャウと同じギャシー星人のジーンであった。


第617話 信じてくれるなら…

響「ジーンさん、どうして!?」

 

突然攻撃してきたジーンに驚く。

 

ジーン「貴様らの…貴様らのせいでシャウは変わってしまった!!!」

 

そう言ってジーンは右手から光弾を発射した。

 

クリス「避けろ!!」

 

クリスが叫ぶと全員がそれぞれ左右に分かれて光弾を回避する。

 

目標を失った光弾はそのまま地面に命中、小さいながら火花が散り、地面を焦がした。

 

だがジーンは避けた響たちに追撃の光弾を発射する。

 

追撃の光弾に響たちはすぐに物陰に隠れて直撃を受けないようにする。

 

響「どうしてこんなことするんですか!?」

 

物陰に隠れながら響はジーンに問う。

 

ジーン「貴様らのせいでシャウは変わってしまった!貴様らがくだらないことを吹き込んだせいだ!!!」

 

怒りを露わにしてジーンは光弾を発射する。

 

その威力はさっきまでより上がっているのか隠れている物陰に伝って振動が近づいてきていた。

 

響「このままじゃ…!」

 

近づいてくる振動を感じて響は隠れていた物陰から飛び出した。

 

クリス「おい、何してんだバカ!!」

 

物陰から飛び出した響を見てクリスはギョッとして叫んだが既に響は物陰から出てきた後であった。

 

ジーン「ようやく出てきたか!」

 

物陰から出てきた響を見てジーンは狙いを定める。

 

ジーン「貴様さえ死ねば、シャウも目を覚ますはずだ!」

 

響「それは違うと思います!シャウさんは自分の意志で私達を一緒にこの地上へ来てくれた!それはシャウさんが自分自身で何かを変えようとしてるんだと思います!」

 

ジーン「知ったような口をするな!俺たちがどんな苦しみを味わってきたか、貴様には分かるまい!!」

 

そう言うジーンの脳裏にサンドロスとスコーピスたちに無残に破壊されゆく故郷の星、ようやく脱出したとしても追撃部隊のスコーピスたちに狙われて無慈悲にも殺されていく仲間たちを目の当たりにした光景が浮かぶ。

 

響「はい。正直に言って、ジーンさんたちがどれだけ辛い思いをしてきたかなんて私には分かりません。でも!私にだって分かることだってあります!」

 

ジーン「なんだと?」

 

響「ここにいる誰もが辛くて、悲しくて、どうしようもない事を目の前にして、大切な人たちが消えていくのをただ見ているしかなかった…」

 

ジーン「貴様……」

 

響のその言葉に重みがあることを感じてジーンは腕を下した。

 

響たちもまたジーンと同じように心に深い傷を負っている。

 

響はあのライブ会場でノイズの襲撃でたった一人生き残ってしまった為にいわれのない誹謗中傷の日々と傍にいて欲しい時に自分たち家族を捨てた父親。

 

クリスはテロで両親を爆発で失い、テロリストに囚われていた、その後は戦乱の火種を消すためにとフィーネに唆されて沢山の人を傷つけてしまった。

 

翼はあのライブの日に片翼である奏を失い、シェム・ハの事件では祖父訃堂に操られて仲間を裏切り、ガウをこの手にかけてしまいかけ、風鳴宗家では自身を庇って実父である風鳴 八紘を目の前で殺されてしまったこと。

 

マリアは目の前で妹であるセレナを炎に焼かれて失ってしまったこと。

 

切歌と調はナスターシャ教授を失ったこと。

 

他にも響たちの周りには大切な人を失った者たちが多いのである。

 

響「だからジーンさんたちの気持ちは全部じゃないけど少しは理解できます!それに一人で抱えてるより私たちにもその辛さや悲しみを背負わせてください!」

 

ジーン「…………」

 

響の言葉を聞いてジーンは下したその腕を再び上げたが光弾を放てなかった。

 

少なからず、響の言葉の重みがジーンの心の中で何かしらの変化を与えたのだ。

 

だが…。

 

ジーン「どんなに言葉を並べようと…貴様ら地球人は利己的な生物だ!上手く丸め込んでスコーピスたちを追い払った後は俺たちを始末する気だろ!!」

 

自身の変化する心を振り払い、ジーンは再び腕を上げて構えた。

 

シャウ「やめて、ジーン!!!」

 

光弾を放とうとしたジーンの前に意識を取り戻したシャウが現れて光弾の発射を妨害した。

 

ジーン「何をする、シャウ!?」

 

自身を妨害してきたシャウに驚いてしまう。

 

シャウ「ジーン、私は何も変わってない。でも、この地球人たちは他の地球人とは違う。きっとサンドロスやスコーピスたちを倒しても私たちを悪いようにはしないはず!」

 

自身が変わってはいないことと響たちは自分たちが知っている地球人とは違うことを言うシャウ。

 

ジーン「騙されるな!地球人は利己的な生物だ!そうやって騙しているに決まって…」

 

クリス「そいつ(シャウ)みたいに地球人を直接見た訳でもねーのに決めつけんじゃねぇ!!!!」

 

騙されていると言うジーンにクリスがキレて言う。

 

調「そうですよ!シャウさんみたいに間近で地球人を見てもいないのに私たちがシャウさんを騙してるなんて決めつけないで!!」

 

キレたクリスに続いて調もキレた様子で言う。

 

マリア「断片的なことしか知らないのに私たち地球人がみな利己的な生物なんて決めつけは確かに許せないわ」

 

翼「そうだ。地球人の中には確かに貴様の言うように利己的な輩もいる。だがそれは一部の心無い人間であり、少なくともここいる者たちの中にそんな人間は居はしない!」

 

切歌「そうデス!アタシはお気楽デスけど、それども誰かを騙したりはしないデス!!」

 

クリスと調に続くようにマリア、翼、切歌も続けて言う。

 

ジーン「き、貴様ら…チッ!!」

 

言い負かされてジーンは言い返せずにその場を去ろうとする。

 

響「ジーンさん!」

 

去ろうとするジーンを響は呼び止めた。

 

響「もうすぐシールドを発生させる装置が完成します!人間を信じてくれるなら…その時、力を貸してくれませんか?」

 

ジーン「…………」

 

響に言われながらもジーンは返事をせずに聞くだけ聞いてその場を去ってしまった。

 

去ってしまったジーンを響たちはただ見ているしかなかったのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

スコーピス地球襲来まであと9日




お待たせして、すんません。

ようやく一段落しましたから再開しまーす。

けど、また休むかもしれません。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。