戦姫絶唱シンフォギア PROJECT G   作:ダラケー

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第619話 地球の盾

ジーンの協力によって完成した対地球侵略用防御防壁『K2バリア』。

 

その日、最終調整を終えたK2バリアが発射されようとしていた。

 

ヤズミ「最終調整完了。システムに問題ありません!」

 

システムの最終調整を終えたと『ヤズミ・ジュン』が報告する。

 

ホリイ「エネルギー充填率100%。いつでも発射可能でっせ、リーダー!」

 

関西弁でK2バリアが発射可のであることを報告する『ホリイ・マサミ』。

 

ムナカタ「よし。装置付近にいる作業員は速やかに退避。繰り返す、装置付近にいる作業員は速やかに退避」

 

ヤズミとホリイからの報告を受けて『ムナカタ・セイイチ』は頷いて通信機で装置付近にいる作業員たちを退避するように指示を出した。

 

ムナカタの指示を聞いて作業員たちは一斉に装置から退避を開始した。

 

数分後、装置付近にて作業していた作業員たちの退避を完了した。

 

班長『総員、退避完了!』

 

作業員たちをまとめる班長から退避が完了したという報告が上がってくる。

 

ムナカタ「よし。隊長、作業員の退避が完了しました」

 

上がってきた報告をムナカタは本作戦の指揮官である女性に言う。

 

イルマ「分かったわ。K2バリア発生装置を起動させて」

 

ムナカタの報告を聞いて女性『イルマ・メグミ』がK2バリアの起動を指示した。

 

ムナカタ「了解。ヤズミ、ホリイ!」

 

ヤズミ・ホリイ「「了解!」」

 

起動の指示を聞いてムナカタが言うとヤズミとホリイの2人がコンピューターを操作してK2バリア発生装置を起動させる。

 

人工島に築かれたパラボラアンテナ型の装置が動き出し、上空に合わせていく。

 

ヤズミ「全装置、起動完了です!」

 

イルマ「K2バリア、照射!」

 

イルマの合図と同時にK2バリアの照射ボタンが押された。

 

照射ボタンが押されて装置から青い色をした光線がいくつも発射された。

 

発射された光線は大気圏を越えて宇宙に出ると地球を覆うように巨大な正十二面体の膜を展開した。

 

 

 

同刻・S.O.N.G.本部では正十二面体の展開を観測していた。

 

藤尭「地球全体にK2電波を確認!」

 

友里「イルマ隊長より入電、K2バリアの展開を世界各国で確認したとのことです!」

 

弦十郎「よし、成功だ!!」

 

K2バリアの成功に弦十郎が言うと響たちが大喜びで声を上げた。

 

響「やったー!」

 

クリス「よしっ!」

 

切歌「うまくいったデス!」

 

調「うん、本当に良かった!」

 

翼「最初はどうなるかと思ったが…」

 

マリア「これも貴方たちの協力のおかげね」

 

喜んでそう言いながら今回の最大の協力者である2人の男女―『ネイチュア星人』の『ジーン』と『シャウ』の方を見て言う。

 

響「本当にありがとうございます!協力してくれて!そして人間を信じてくれて!!」

 

リル「かう、かうかう~!」

 

訳:協力、ありがとう!

 

響とリルが2人にお礼を言う。

 

ジーン「まだそれを言うのは早いぞ。まだこれでスコーピスたちを防げるかは実際にならないと分からない」

 

お礼を言ってきた響とリルにジーンはそう言った。

 

それを聞いて響たちは真剣な顔になってまだ終わっていないことを思い出した。

 

 

 

地球にK2バリアが張られて少し経過した時、遂にスコーピス軍団が地球を眼前に捉えていた。

 

スコーピス「ピキイィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィ!!!!!!!」

 

先頭の水先案内人役のスコーピスが叫ぶと一斉にスコーピスたちは地球へ降下しようと突撃する。

 

地球の大気圏に入ろうとしたその時、突撃したスコーピスたちがトラポリンか柔らかく弾力あるものに弾かれるように電撃を負いながら押し戻された。

 

スコーピス「ピキイィ!?ピキイィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィ!!!!!!」

 

押し戻されたことに驚きながらもスコーピスたちは突撃を再開する。

 

だがすぐに同じように跳ね返されてしまった。

 

スコーピス「「「「ピキイィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィ!!!!!!」」」」

 

何体かのスコーピスが突撃を辞めてポイゾニクトやフラレジッドボムを発射してバリアを破ろうとするがバリアを破壊するには至らなかった。

 

 

 

この様子を世界各国で確認されていた。

 

藤尭「K2バリア、スコーピスたちの侵攻を防いでいます!」

 

弦十郎「よし!!」

 

スコーピスたちの侵攻を防いでいるK2バリアを見て弦十郎は言う。

 

響「あ、見て!」

 

何かに気づいて響が言う。

 

画面を見るとスコーピスたちが引き返し始めていた。

 

K2バリアを破れないと判断して諦めたのである。

 

クリス「よし!これでアイツらも…」

 

"これでスコーピスたちは引き返して諦める"と言いかけた矢先だった。

 

本部内の警報音が高らかに鳴り響いた。

 

弦十郎「どうした!?」

 

警報音を聞いて即座に聞く。

 

友里「それが引き返し始めたスコーピスたちの進路上に巨大な生命反応を検知!スコーピスとは別の反応です!!!」

 

弦十郎「なんだとぉ!?」

 

スコーピスとは全く別の生命反応が近づいていると聞いて驚く。

 

ジーン「まさか、奴自身が乗り込んできたのか!?」

 

ジーンとシャウは心当たりがあるのか頬に汗を流して恐怖していた。

 

響「何か知ってるんですか?」

 

シャウ「奴が…奴が直接地球を滅ぼしに来た!!」

 

クリス「奴ってまさか!?」

 

ジーン「サンドロス!!!!!」

 

近づいてきている生命体―スコーピスたちの親玉にして、ジーンたちの故郷であるギャシー星を滅ぼした元凶『サンドロス』の名を口にするのだった。


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