戦姫絶唱シンフォギア PROJECT G   作:ダラケー

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第622話 立ち上がる勇士たち2

出撃した響たちは一旦、シャウとジーン、リルと別れてクリスの出したロケットで急ぎ、北九州へ向かっていた。

 

向かっている途中で響たちのギアに搭載されている通信機から弦十郎の声が聞こえてきた。

 

弦十郎『現在、ガウが直接指揮している怪獣軍団を始め世界各国の対外国方面軍がスコーピスと交戦に入ったと連絡が入った』

 

響「ふえ?それって?」

 

翼「ガウが直接指揮を執るということは…」

 

クリス「あぁ、怪獣軍団も本気で地球を守ろうとしてんだろうな」

 

怪獣たちは基本的に自分たちの縄張りや総本山である多々良島以外は守ろうとしない。

 

だが、今回は縄張りを出てスコーピスたちの迎撃に出た、さらに前王であるガウが直接指揮を執ることでほとんどの怪獣たちはその指揮に従い動くために怪獣軍団も本気でスコーピスたちから地球を守ろうとしているのだと言う。

 

マリア「それじゃあ、私たちも戦うわよ!!」

 

そうマリアが言うと丁度進行方向先に無数の黒い影―スコーピスたちが飛行していた。

 

調「あんなに沢山…」

 

切歌「まるで羽アリみたいデス」

 

飛翔しているスコーピスたちを見て調と切歌は言う。

 

翼「これ以上は進ませる訳にはいかん!行くぞ!!!」

 

翼の掛け声で響たちは自身のアームドギアを出してスコーピスたちに向かって突撃した。

 

スコーピス「ピキイィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィ!!!!!」

 

響たちに気付いたスコーピスが鳴くと他のスコーピスたちも気付いて方向を変えて向かってくる。

 

クリス「最初はアタシだ!!!!」

 

向かってくるスコーピスたちにクリスは2基の大型と無数の小型ミサイルを発射した。

 

スコーピス『ピキイィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィ!!!!!!』

 

クリスの攻撃にスコーピスたちはポイゾニクトとフラレジッドボムを発射して迎撃する。

 

ポイゾニクトで砂に変えられ、フラレジッドボムで破壊されるミサイル。

 

その爆炎を盾に響、翼が突っ込んできた。

 

響「どりゃあぁぁぁぁぁーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!!」

 

爆炎を突っ切って響のドリルナックルが1体のスコーピスの顔面を捉えて殴り飛ばした。

 

殴り飛ばされたスコーピスは勢いよく海面に叩きつけらる様に落ちた。

 

翼「やあぁぁぁぁぁーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!」

 

アームドギアを大型化させた翼がすれ違いざまに数体のスコーピスの羽根を両断した。

 

羽根を失い飛行能力の失ったスコーピスたちは次々に海へ落ちていく。

 

スコーピス『ピキイィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィ!!!!!!』

 

仲間が落ちていく中で動揺すら見せないスコーピスたちはポイゾニクトを一斉に発射した。

 

ポイゾニクトを響と翼はロケットを体重移動で動かして回避する。

 

切歌「デエェェェェーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーース!!!!!!」

 

調「はあぁぁぁぁぁーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!」

 

2人が回避してすぐに近くの雲から切歌と調が飛び出して来て鎌と丸鋸型のアームドギアでスコーピスたちを両断するが何体か急上昇して逃れる。

 

クリス「逃がすかぁ!!!!」

 

急上昇して逃れてきたスコーピスたちの真上を陣取っていたクリスが12基もの大型ミサイルを展開し発射する『MEGA DETH INFINITY』を繰り出した。

 

スコーピス『ピキイィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィ!?!?!?!?!?』

 

流石のスコーピスでも12基ものミサイルを避けられず、次々に木っ端みじんになっていく。

 

クリス「よし。あとは…ん?残りのやつらは?」

 

まだいたはずのスコーピスを見失い、周囲を探すクリス。

 

その時、真下の爆炎から4~5体のスコーピスたちが出現、クリスに向かってポイゾニクトを発射した。

 

クリス「!?」

 

爆炎を突き破って現れたスコーピスたちにクリスは驚いて反応が遅れてしまった。

 

響「クリスちゃん!!」

 

響が助けに行こうとした時、響の真横を青い弾丸のようなものが通り過ぎてスコーピスの放ったポイゾニクトとぶつかり相殺した。

 

スコーピス「ピキイィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィ!?」

 

赤いレイジャ「キリャシャアァァァァァァァァァァァァァァーーーーーーーーーーーーーー!!!!!!」

 

相殺されたことに驚いているスコーピスの横から額が赤いレイジャが出現して口からさっきポイゾニクトを相殺した波動弾を至近距離から繰り出した。

 

スコーピス「ピキイィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィ!!!!!!!!」

 

至近距離から攻撃されてスコーピスは爆散、残ったスコーピスは突如現れた怪獣に驚いて後退を始めた。

 

青いレイジャ「キリャシャアァァァァァァァーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!!!」

 

白いレイジャ『キリャシャアァァァァァァァーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!!!』

 

後退するスコーピスたちに今度は額が青いレイジャと複数いる額が白いレイジャたちが現れて口から青いレイジャと同じ波動弾を発射してスコーピスたちを爆散させた。

 

クリス「な、なんだ?」

 

突然のことで混乱するクリス。

 

すると赤いレイジャがクリスを見た。

 

赤いレイジャ「待たせたな、シンフォギア」

 

クリスを見るなり女性の声で喋り始めた赤いレイジャ。

 

その声にクリスや響たちは聞き覚えがあった。

 

響「この声って、シャウさん!?」

 

赤いレイジャの声がシャウであることに驚いて言うと赤いレイジャことレイジャとシャウが融合したレイジャ戦闘形態『レイジャS』は頷いた。

 

レイジャS「私たちはこの怪獣の持つ額のクリスタルを介して融合できる。これならスコーピスたちと互角に戦える」

 

レイジャの持っている額にあるクリスタル『コミュニティ・デバイス』を介して融合することで2足歩行で、飛行可能な戦闘形態へとチェンジできることを伝える。

 

切歌「およ~!それは物凄くカッコいいデス!」

 

調「うん。エイの時は可愛かったけど、こっちの姿も好き」

 

戦闘形態となったレイジャを見て切歌と調は言う。

 

レイジャS「そ、そうか?」

 

照れているのか少し動揺するレイジャS。

 

青いレイジャ「油断するな!まだ戦闘中だぞ!!!」

 

青いレイジャが男性で叫ぶ。

 

クリス「この声は…」

 

翼「ジーンなのか」

 

青いレイジャの声を聴いてその主がジーンであることを察する。

 

スコーピス『ピキイィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィ!!!!!!』

 

少し離れた所から別部隊と思われるスコーピスの大群が向かってきていた。

 

レイジャJ「もうあの悲劇は繰り返さん!行くぞ!!!!」

 

ジーンがレイジャと融合した『レイジャJ』に率いられて他のギャシー星人がレイジャと融合した『レイジャC』がスコーピスたちに向かって波動弾『オーシャライザー』を発射した。

 

スコーピス『ピキイィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィ!!!!!!』

 

オーシャンライザーを発射してきたレイジャたちにスコーピスはポイゾニクトとフラレジッドボムをそれぞれ発射して迎え撃った。

 

青い空に爆発音と大気を揺らす衝撃波が広がったのであった。


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