小倉区はさながら大怪獣戦争の状態であった。
攻めるスコーピス軍団から守ろうとする地球怪獣軍団と自衛隊が海、陸、空で激しく戦っていた。
しかし数で勝るスコーピスたちの物量攻撃に地球怪獣軍団と自衛隊は苦戦を強いられていた。
制空権は何とか空軍と航空自衛隊、海上自衛隊のイージス艦の努力でなんとか保っていたが徐々に地上への攻撃が多くなり、さらに着地する個体も増えていって防戦一方が増えていた。
ガウの操るシンカリオン_0_TYPE_GODZILLA_MKⅡも前線に立って新たに左腕に装備されたシールドから小型ミサイルを発射してスコーピスたちを落としていく。
スコーピス『ピキイィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィ!!!!!!!』
さがスコーピスたちも落とされまいとポイゾニクトとフラレジッドボムを発射してミサイルを打ち落とす。
?「ゴガアァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァ!!!!!!」
ミサイルを打ち落としたスコーピスとは違う鳴き声が聞こえてきたかと思いきや鮮やかな赤い色をした火炎が上空にいた最前列のスコーピスたちを焼き払った。
スコーピスたちを焼き払った火炎に見覚えがあった。
ミレニアムゴジラ「ゴガアァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァ!!!!!!!」
海から雄たけびを上げて現れた怪獣―ミレニアムゴジラが合流してきた。
ガウ「来たか、リル!」
ミレニアムゴジラ「遅くなった!」
ガウ「構わん!全軍、押し返せ!!!」
ミレニアムゴジラ(息子)の到着にガウは怒号の如き声で指示を周囲の怪獣たちに出す。
前王の指示を聞いて怪獣軍団は防戦一方だった戦線を押し返すように攻勢に転じてスコーピスたちへ向かっていく。
ミレニアムゴジラ「ゴガアァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァ!!!!!!」
シンカリオン_0_TYPE_GODZILLA_MKⅡとミレニアムゴジラも怪獣たちの先頭に立ってスコーピスたちへ攻撃を仕掛ける。
スコーピス『ピキイィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィ!!!!!!!』
攻勢に転じた地球怪獣軍団にスコーピスたちも迎え撃たんと動く。
火炎や光線が飛び交い、40Mを超える巨体同士の激しい白兵戦が小倉の地にて勃発した。
藤尭「現在、小倉区にリルくんが現着!地球怪獣軍団と小倉防衛の自衛隊と合流してスコーピスへの完全攻勢を開始!」
友里「各国でも地球怪獣軍団と各国軍が協力してスコーピス軍と均衡を保っています!!」
弦十郎「均衡を保っているだけでも良い方か…」
入ってくる戦況に弦十郎は言う。
怪獣軍団と人類は特段、仲がいいわけではない。
日本のように互いの汚点なども理解した上で共存の道を模索する国もあれば、アメリカのように自分たち人間こそが地球で唯一繁栄できる種族と信じて怪獣たちをいつかは排斥しようと考えている国もある。
そんな者たち同士が好き好んで自分たちから手を組んで協力し合うなどありえない事である。
友里「司令!八幡区上空にて響ちゃんたちがスコーピスの別動隊を発見、交戦中!」
弦十郎「別動隊だと!?どれだけの数を送り込んでいるんだ、サンドロスは!!!」
地球全体を襲撃できる数とそれとは別の部隊が存在するスコーピスの数、ひいてはそれを統率するサンドロスに驚かされる。
藤尭「待ってください!装者たちの後方から接近する物体あり!数は20体前後!」
弦十郎「まさか別のスコーピス軍団か!?」
藤尭「いえ、これは…K2電波を確認!ギャシー星人たちです!!」
弦十郎「なんだと!?」
ギャシー星人たちが出現したことに驚く。
友里「いったいどうやって?」
戦う力などあまり無いハズのギャシー星人たちが戦いに参加してきたことに疑問を言う。
弦十郎「ともかく、援軍として来てくれたのならありがたい!」
ギャシー星人たちがレイジャと融合できることを知らない弦十郎はそう言うのだった。