戦姫絶唱シンフォギア PROJECT G   作:ダラケー

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響「うっ…この回は…」

未来「響の中から出た石の話だね」

響「クリスちゃん、もうすこしいい名前がなかったのかな?」

クリス「じゃあ、馬鹿の石にでもすっか?」

響「直球ストレートすぎるよ!!」


第70話 愚者の石

エルフナインの研究ラボ…。

 

エルフナイン「以前ガングニールと融合しいわば生体核融合炉と化していた響さんより錬成されたガーベッジです」

 

エルフナインに呼ばれて全員がパソコンの画面に出ている響の胸元にできた傷から出たガングニールのガーベッジを見た。

 

響「あ~!あの時のかさぶた!?」

 

当事者たる本人はすっかり忘れていたようで思い出していう。

 

翼「とはいえあの物質にさしたる力はなかったと聞いているが…」

 

エルフナイン「世界を一つの大きな命に見立てて作られた賢者の石に対してこのガーベッジは響さんという小さな一つの命より生み出されています。つまりその成り立ちは正反対と言えます。今回立案するシンフォギア強化計画ではガーベッジが備える真逆の特性をぶつけることで賢者の石の力を相殺する狙いがあります」

 

藤尭「つまりは対消滅バリアコーティング!」

 

エルフナイン「そうです。錬金思想の基本であるマクロコスモスとミクロコスモスの照応によって導き出された解答です」

 

調「誰か説明してほしいけれど…」

 

切歌「その解説すらわからない気がするデース…」

 

エルフナイン解説がよくわからなず混乱する調と切歌。

 

クリス「その物質どこぞのバカから出たってんだからさしずめ愚者の石ってとこだな」

 

響「愚者とはひどいよクリスちゃん…」

 

弦十郎「うむ。成程!賢者の石に対抗する愚者の石!」

 

響「あ~!まさかの師匠まで」

 

早くも『愚者の石』と広まってしまいショックを受ける響。

 

そんな響の横で切歌は笑いを堪えていた。

 

マリア「それでその石はどこに?」

 

友里「一通りの調査を終えた後無用不要のサンプルとして深淵の竜宮に保管されていたのですが…」

 

海底に建造された異端技術に関連する危険物や未解析品を収める管理特区の通称で、開けて吃驚する(そしてロクなことにならない)「玉手箱」になぞらえていつそう呼ばれるようになった経緯がある。

 

日本政府の主導のもとで押収品の管理が行われているのだが、キャロルの作り出したオートスコアラーの一体『レイア・ダラーヒム』と戦いでクリスのミサイルにより破壊されてしまってのだ。

 

弦十郎「愚者の石の回収はまさに泥の中から一粒の砂金をさらう作業だ。長丁場になるが頼んだぞ」

 

緒川「それと皆さんに報告が」

 

マリア「報告?」

 

緒川「ガウくんの居場所が判明しました」

 

「「「「「「!?」」」」」」

 

この報告に響たちは驚く。

 

響「ガウくんはどこにいるんですか!?」

 

弦十郎「ガウがいるのは太平洋に浮かぶ無人島、その名も多々良島だ」

 

翼「多々良島?」

 

友里「かつて気象観測の施設があった島ですが火山活動により今は無人島となっています」

 

弦十郎「ガウが去った移動経路を予想して割り出した自衛隊の情報だ」

 

藤尭「すでに自衛隊が出撃したんですが…」

 

緒川「出撃したイージス艦全艦が消息を絶ったんだ」

 

クリス「まさかガウがやったのか!?」

 

弦十郎「まだ断定はできていないが状況からしてその可能性が高い」

 

響「そんな…すぐに行きます!!」

 

弦十郎「いや、響くんたちは愚者の石の捜索を優先してほしい」

 

翼「ではガウの方には誰が…」

 

?「私が行くよ」

 

そう言って一人の少女が入ってきた。

 

未来だ。

 

響「み、未来~!」

 

未来が来たことに響は驚く。

 

未来「ガウくんのことは私に任せて」

 

響「任せてって…まさか未来」

 

未来「うん。前に並行世界の二課からもらった神獣鏡を使うよ」

 

響「ダメだよ。未来に危険なことさせられない。未来に何かあったら私…」

 

未来「大丈夫。私にとってガウくんは可愛い弟みたいなだから。それに愚者の石は響から出てきたんだから響が探さないとダメだよ」

 

響の手をとってそう言う未来。

 

響「未来…うん、ガウくんをお願い」

 

未来「任せて」

 

緒川「もしもの時のために私も同行しますので」

 

弦十郎「では未来くん以外の装者は愚者の石の捜索に当たってくれ!」

 

ヒオ・マナ「「待ってください」」

 

フェアリー「きゅうー」

 

声が聞こえて全員が辺りをキョロキョロしているとラボの角に光が集まったかと思いきやヒオとマナを乗せたフェアリーが現れた。

 

響「あ、あなたたちは!?」

 

ヒオとマナ、フェアリーの登場に驚く。

 

フェアリーが近くの机に着地するとヒオとマナはフェアリーから降りた。

 

ヒオ「改めまして私はヒオ」

 

マナ「私はマナ。この子はモスラの眷族、フェアリー」

 

フェアリー「きゅうー」

 

響たちに挨拶をするヒオとマナ。

 

響「あ、私は…」

 

マナ「あなた方のことは知っています。フィーネの忘れ形見、シンフォギアを纏う戦士たち。立花 響さん、風鳴 翼さん、雪音 クリスさん」

 

ヒオ「マリア・カデンツァヴナ・イヴさん、暁 切歌さん、月読 調さん、小日向 未来さん」

 

クリス「何でアタシらのことを!?」

 

自身たちのことを知っているヒオとマナに驚く。

 

マナ「私たちはコスモス。あなた方人類が遥か昔からこの地球に存在する者です」

 

エルフナイン「コスモスってあの先住民!?」

 

弦十郎「知ってるのか?」

 

エルフナイン「はい。人類が生まれる遥か昔からこの地球上に存在し、高度な文明を築き上げたとされる伝説の先住民です。ですが地球の怒りを買い、文明は滅んだと…」

 

ヒオ「はい。ですが生き残ったコスモスは沢山います」

 

マリア「その先住民が私たちに何のようなの?」

 

ヒオ「あなた方が多々良島に行く前に見ていただきたいものがあります」

 

翼「見ていただきたいもの?」

 

マリア「それはなんなの?」

 

マナ「ゴジラの…いえ、あなた方から言えばガウの過去です」

 

調「ガウくんの…」

 

切歌「過去デスか!?」

 

ヒオ「はい。ガウがなぜ人類を憎み、牙を向くのか…それを教えします」

 

フェアリー「きゅうー」

 

ヒオが言うとフェアリーは触覚を光らせた。

 

光は研究ラボ丸ごと包み込んだ。




響「次回は過去編か~」

未来「過去に行くにはこれに乗るのかしら?」

響「へ?」

未来「変身!」

liner foam!!

未来「私、参上!!」

響「み、未来~!?」

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