東京の郊外にある山林地帯の入り口。
ここにマリアたちとブレイブポリスは防衛軍と共に集結していた。
理由は最近話題となっている未確認生物討伐の為である。
ブレイブポリスが防衛軍と共同で行うことになったのはダークデッカードより、その未確認生物に関する情報がもたらされたからである。
それは数日前。
冴島「リヘナラドール?」
聞きなれない言葉に冴島は首を傾げて聞き返した。
ダークデッカード「スペイン語で"再生者"を意味している。朧気だが、最近郊外で騒ぎになっている未確認生物の特徴が似ている気がするんだ」
マクレーン「そのリヘナラドールとはどのような者なんだ?」
ダークデッカード「朧気だからあまり正確なことは分からないが、リヘナラドールは再生能力に関してはずば抜けていて、例え体を穴だらけにされても体内のコアが一つでも無事なら再生するとジェインの奴が言っていたような…」
パワージョー「いや、朧気も何もかなり正確なこと言ってるじゃねぇーか…」
少し正確に言っているダークデッカードにパワージョーは突っ込みじみたことを言う。
冴島「確かに、防衛軍の話によるとその未確認生物は足を吹き飛ばされてしまってもたちまち再生したと言っていた」
デッカード「では、最近郊外で出没している未確認生物はそのリヘナラドールの可能性がありますね」
ダークデッカードの言葉から現在防衛軍が対応している未確認生物がリヘナラドールである可能性が高いと推察する。
ドリルボーイ「でもそんな奴、どうやって倒すのさ」
体を穴だらけにされようと、体の一部を吹き飛ばされようとすぐに再生してしまう能力を有するリヘナラドールをどう倒すのかとドリルボーイは聞く。
ダークデッカード「すまん。そこまでは覚えていない。だが、体の中にあるコアを破壊すればなんとかなるんじゃないか?」
デューク「確かに。さっきのダークの話だとそのリヘナラドールは体内にあるコアが複数あり、一つでも残っていれば再生するのなら…」
ガンマックス「全部ぶっ壊せば、奴は再生しないってことだな」
ダークデッカードの話の通りなら体内にあるというコアを破壊すれば倒せると推測する。
冴島「よし、そのことを防衛軍に伝えておこう」
デッカードたちの話を聞いて冴島はその情報を防衛軍に伝えるためにデッカールームを後にした。
すると入れ替わりに勇太、マリア、リルに加えて退院した切歌と調がデッカールームに入ってきた。
勇太「それで、ここがデッカールームだよ!」
切歌と調に向かって勇太は言う。
どうやら切歌と調を案内していたようだ。
切歌「およ~!ロボットがいっぱい居るデス!」
デッカードたちを見て少し興奮気味に切歌は言う。
デッカード「君たちは、確かノイズ怪獣に囚われていた…」
切歌と調を見てデッカードは言う。
調「はい、あの時はありがとうございました。助けて頂いて」
助けてくれたことはマリアとリルから聞いていたので、お礼を言う。
シャドウ丸「礼を言うならダークに言ってやんな」
ダンプソン「そうであります。ダークがお2人を助け出したのでありますから」
切歌「そうだったデスか。ありがとうデース!」
シャドウ丸とダンプソンに言われてダークデッカードの方を向いて言う。
ダークデッカード「礼など…俺はただ、自分自身の正義を貫いただけだ」
お礼を言われて少し照れた様子でダークデッカードは言う。
切歌「それにしても、本当にロボットが独りでに喋ってるデス」
調「うん。凄く違和感がある」
自分たちのイメージではロボットは喋ったりはしないと思っていた。
かつて『新幹線変形ロボ シンカリオン』の世界にて出会った勇者・エクスカイザー率いる宇宙警察 カイザーズとダイノガイスト率いる宇宙海賊 ガイスターの例があるが、彼らはロボットと言うよりか実体を持たないエネルギー生命体が機械と融合して変形能力を得ているので、純粋なロボットとは言い難い。
そのため、純粋に人が作ったロボットで人と同じ心を持ったデッカードたちを見て違和感を感じてしまうのだ。
マリア「私とリルも最初は同じだったけどすぐに慣れるわ」
リル「かうかう!」
自分たちも同じ違和感を感じていたがすぐに慣れたと言う。
勇太「あ、さっき冴島さんが出てきてたけど、何か話してたの?」
デッカード「あぁ、実は…」
デッカールームに入る時にすれ違った冴島を見て何を話していたかと勇太が聞くとデッカードがさっき話したことを勇太たちにも話した。
マリア「
切歌「ザババの刃でも倒せそうにないデス…」
調「ザババどころか、アマルガムで何とか対抗できなさそう…」
デッカードから話を聞いて3人は言う。
それもそのはず、体が穴だらけになろうと、体の一部が吹き飛んでもすぐさま再生してしまう能力を持つ輩など埒外の力を付与された邪神にして蛇神である『ヨナルデパズトーリ』と実際の神が持つ埒外物理学のみであったからだ。
勇太「大丈夫だよ。デッカードたちがいるんだから」
マリア「そうね。私たちにもリルがついているしね」
リル「かう!」
どんな敵が来ても自分たちが信じる最高の仲間たちがいるのだから心配ないという。
この日から約3日後、防衛軍直々に警視庁ブレイブポリスに正式な救援要請が届られたのである。
時を戻して現在。
入り口には勇太率いるブレイブポリスとマリアたち、そして防衛軍の戦車や歩兵が山林を取り囲むように展開していた。
そんな時だった。
ダークデッカード「クリスマス?」
唐突に言われてダークデッカードは少し驚いたように聞き返した。
勇太「うん。ダークの歓迎会も兼ねてみんなでやろうって」
ダークデッカード「構わないが俺は…」
自分のようなイレギュラーな存在なんかと本当に良いのかと聞き返してると1人の女性がちかづいてきた。
せいあ「友永警部」
勇太に近づく女性―防衛軍の女性指揮官であるせいあだった。
勇太「せいあさん」
せいあ「今回のリヘナラドールの情報提供と討伐の助力、感謝するわ」
勇太「いいえ、これくらいお安い御用ですよ」
せいあに言われて勇太はそう言う。
せいあ「そう」
勇太の言葉を聞いてせいあはダークデッカードを見た。
せいあの視線に気づいてダークデッカードもせいあの方を見た。
せいあ「貴方ね。噂のルーキーは」
ダークデッカード「ダークデッカードだ。尾上 せいあ一等陸佐殿、噂はかねがね聞いています」
せいあ「せいあで構わないわ。それでどんな噂を聞いたのかしら?」
ダークデッカード「それは…」
ダークデッカードがそこまで言った時だった。
マクレーン「わーっ!!ダーク、そろそろミーティングの時間だ!!!」
マクレーンが後ろから羽交い絞めするように飛び込んできた。
ダークデッカード「お、おい!?引っ張らなくても自分で歩けるぞ!?」
マクレーン「いいから来い!!」
文句を言うダークデッカードにマクレーンは急いでその場から離れていくのだった。
勇太・せいあ「「………」」
そんな2人の姿を勇太とせいあは唖然として見ているしかなかった。
マリア「………」
ブレイブポリスたちのやり取りを遠目で見ていたマリアはふと山林を見た。
マリア(なにかしら…凄く嫌な予感がする…)
長年の勘が彼女自身に警報を鳴らしているように思えた。
切歌「マリアー!何してるデスかー!」
マリア「!」
切歌の声で我に返ったマリアは声が聞こえた方を見ると冴島たちのいるテント前にいた切歌たちが手を振っていた。
調「もうすぐミーティングだって!」
リル「かうかうー!」
手を振りながらマリアを呼ぶ。
マリア「えぇ、今行くわ!」
手を振る切歌たちにそう言うとテントへ走っていく。
集結するブレイブポリスと防衛軍、マリアたちを山林内にある木の上から見ている人物がいた。
槍を持ち、フードを深く被り、ローブで全身を隠している人物―マリアと戦っていた、あの子供だった。
?(チッ。ブレイブポリスに防衛軍、それにシンフォギアとゴジラか…リヘナラドールを回収せねばならないが…仕方ないか)
ブレイブポリスと防衛軍、マリアたちを見て子供は何かを考え付いたのか木から飛び降りた。
飛び降りた先には防衛軍の歩兵の様に銃器で武装した屈強な肉体をした大人の人間たちがいた。
?「俺がリヘナラドールを回収し終えるまで足止めしておけ」
大人に命令する子供。
大人たちは頷くと山林の奥へ向かっていく。
?「さて、奴らが足止めしている隙にさっさと回収するか」
大人たちが奥へ行ったのを見送った子供は別方向へ歩いていくのだった。