戦姫絶唱シンフォギア PROJECT G   作:ダラケー

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一時的に元の世界へ帰ってきたクリス、未来、翼、リル。

プラーガに対する情報を得るためにプロフェッショナルを呼んだと言う弦十郎。

そしてS.O.N.G.の移動本部の発令室にあの男が来た。


第656話 泣けるぜ

クリス「誰だ?」

 

発令室に入ってきた男性を見て少し警戒しながら聞いた。

 

レオン「そう警戒するな、別に怪しいもんじゃない。俺はレオン、レオン・S・ケネディ。合衆国のエージェントだ」

 

警戒するクリスにそう言って『レオン・S・ケネディ』は名乗る。

 

弦十郎「レオン氏はプラーガとその寄生された人間の成れの果てであるガナード実際に戦った経験者だ。それと例のラクーン事件の生存者の1人で、今は大統領直轄のエージェント組織DSOに所属している」

 

当時は新任の警察官でありながらT-ウィルスが流出して発生した世界初の大規模バイオハザード『ラクーン事件』の生存者であり、『オズムンド・サドラー』率いる宗教集団『ロス・イルミナドス教団』によるプラーガを用いたバイオハザードから当時のアメリカ合衆国大統領令嬢『アシュリー・グラハム』救出したエージェントであり、今はアメリカ合衆国大統領直轄のエージェント組織『DSO』(Division of Security Operations)の1人であると紹介する。

 

翼「それでは今回レオン氏を呼んだのは…」

 

弦十郎「あぁ。プラーガ及びガナードに関する情報を聞くためだ」

 

レオン「やれやれ。プラーガに、ガナード…あまり思い出したくない単語ばかりだな。泣けるぜ」

 

翼と弦十郎の話を聞いていたレオンは言う。

 

理由としてはロス・イルミナドス教団の事件でレオンは自身の目の前で何人も協力者を喪っているからだ。

 

弦十郎「過酷な任務であったと聞いていますが現在、こちらもプラーガとガナードに接触・交戦したので少しでも情報が欲しいところでして…」

 

レオン「そちらほどじゃないが、構わない。俺だってこれ以上アレの被害を増やしたくはないからな」

 

弦十郎に言われてレオンは少し冗談混じりに言う。

 

弦十郎「1つ確認なのですが、プラーガ由来のB.O.W.はリヘナラドール、オオサンショウウオ型のデルラゴ、巨人型のエルヒガンテのみなのでしょうか?」

 

これまでジェイデッカーの世界で確認されたB.O.W.がプラーガ由来で誕生したかどうかと他にいないかを聞く。

 

レオン「いや、まだいる」

 

クリス「まだいるって、こんなバケモンがまだいるってのか!?」

 

レオンの回答にクリスは驚いて聞き返した。

 

レオン「あぁ。犬型のコルミロス、複数の生物の遺伝子を持ったU-3、柔軟な身体を持っている昆虫人間型のヴェルデューゴ、敵味方見境なく攻撃する戦闘狂型のガラドール、他にもガトリングガン男、チェーンソー男に、チェーンソー姉妹、巨大チェーンソー男なんてのもいる」

 

未来「そんなに…」

 

デルラゴ、リヘナラドール、エルヒガンテに加えてまだ見ぬプラーガ由来のB.O.W.の存在を聞いて少し恐怖を感じる。

 

レオン「それとデルラゴは1体だけだったが、エルヒガンテは少数ながら量産されていると考えていい。俺も4体相手にしたからな。リヘナラドールやガラドールたちに関しても一緒だ。5~6体、あるいはそれ以上いると考えた方が良いのと、リヘナラドールには改良種であるアイアンメイデンってのがいる」

 

当時の事件で自身が遭遇したB.O.W.のことを思い出しながら言う。

 

クリス「量産されてる上でリヘナラドールの改良種もいんのかよ…」

 

翼「これはどこぞの怪人たちを相手している方が気楽だな」

 

リル「かうかう~…」

 

ジェイデッカーより巨大ではあるがリル(ミレニアムゴジラ)より力が劣るB.O.W.でも数が揃えばいくらリルでも苦戦は免れないのは明白で、まだスーパー戦隊の怪人を相手してる方が気楽と言う。

 

未来「それらに何か弱点とかは無いんですか?」

 

レオン「コルミロスとU-3はタフネスってだけで通常の銃器で対応できる。ヴェルデューゴは透明化能力とタフネスさが厄介だが、液体窒素とかで凍らせればなんの問題もない。ガラドールは強力な戦闘力があるが目に付く奴は見境なく攻撃するから目を縫われていて、聴覚が発達している。弱点は背中にプラーガが露出しているから別の場所で大きな音を出させて囮にしてそこを一気に叩けばいい。チェーンソー男と姉妹やガトリングガン男とかは怯むことは殆どないが、ロケットランチャーとかの高火力で吹き飛ばす方がいいかもな。アイアンメイデンはリヘナラドールと弱点は変わらない。ただ、全身の棘を伸ばしてくるからそこを注意すればいい」

 

未来に聞かれて自分が実際に戦いながら見つけたB.O.W.たちの弱点を教える。

 

クリス「苦戦は免れそうに無いな…」

 

弱点を聞いて対処はしやすくなったが、それでも強力なB.O.W.なのには代わりなく、苦戦は免れないと話す。

 

翼「とにかくこのことをマリアたちに報告しなくては…」

 

レオン「ちょっと待て」

 

さっき聞いたことをマリアたちに伝えなければと再びジェイデッカーの世界へ向かおうとしたクリスたちをレオンは呼び止めた。

 

レオン「君たちは俺以上の力を持ってる。だから自信を持て」

 

呼び止めたレオンはそうクリスたちに言う。

 

レオンもシンフォギアのことはある程度聞いているので、その能力なら大丈夫だろうと言う。

 

その言葉を聞いてクリスたちは頷いて発令室を後にした。

 

クリスたちを見送ってレオンは一言呟いた。

 

レオン「やれやれ。全く、並行世界でもバイオテロか。泣けるぜ」


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