戦姫絶唱シンフォギア PROJECT G   作:ダラケー

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第662話 魔の凶

マリアたちがヴェルデューゴをはじめ、プラーガ由来のB.O.W.を倒す少し前、ミレニアムゴジラ、デッカード、ダークデッカードはエルヒガンテたちと戦っていた。

 

ミレニアムゴジラ「ゴガアァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァ!!!!!!!!」

 

一番手前にいたエルヒガンテに向かって放射火炎を放つミレニアムゴジラ。

 

エルヒガンテA「グオォォォォォ…………」

 

放射火炎によりエルヒガンテは体を燃やされて、本体であるプラーガごと灰になった。

 

エルヒガンテB「グウォオォォォォォーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!」

 

灰になったエルヒガンテより少し後ろにいたエルヒガンテが岩石を投げてきた。

 

ミレニアムゴジラ「ゴガアァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァ!!!!!!!」

 

エルヒガンテの投げた岩石をミレニアムゴジラは尻尾を振り回して打ち返した。

 

打ち返された岩石はエルヒガンテの前で爆発、1人の人型の影が現れた。

 

エルヒガンテB「!?」

 

ダークデッカード「チャックメイトだ!」

 

現れた影に驚くエルヒガンテに、影の正体であるダークデッカードがダークバスターを向けて言うとトリガーを引いた。

 

ダークバスターの銃口から放たれたビームがエルヒガンテの頭部に命中して尾てい骨辺りから地面に突き刺さるように着弾した。

 

プラーガ「ギエェェェェーーーーーーーーー!!!!!」

 

宿主が大ダメージを負って、回復させようと活性化したプラーガが飛び出してきた。

 

デッカード「もらったッ!!」

 

飛び出してきたプラーガにデッカードが制式拳銃で発砲。

 

人が使う銃より何倍も巨大な弾丸に撃ち抜かれてプラーガは活動を止め、エルヒガンテもその場に倒れた。

 

しかし、新たなエルヒガンテが接近していた。

 

ダークデッカード「くそ、どれだけ量産されているんだ!」

 

デッカード「ぼやくな!今は戦いに集中するんだ!」

 

新たなエルヒガンテが接近しているのを見てぼやくダークデッカードをデッカードは叱責する。

 

ダークデッカード「分かったよ!ん?」

 

叱責されて集中するダークデッカードは向かって来るエルヒガンテがさっきまで違うことに気付いた。

 

ダークデッカード「全身に鎧…重装甲型か!」

 

向かって来るエルヒガンテが鎧を纏った重装甲型だと気付いて叫ぶ。

 

エルヒガンテ(重装甲型)「グウォオォォォォォーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!!!」

 

雄叫びを上げて、エルヒガンテ(重装甲型)は接近していた。

 

デッカード「はっ!!!」

 

接近してくるエルヒガンテ(重装甲型)にデッカードは発砲するが、鎧により弾かれてしまった。

 

デッカード「弾かれるか!」

 

ある程度は予想していたが、弾かれたことにはショックを滲ませる。

 

ダークデッカード「なら、今度はこっちだ!喰らえ!!」

 

今度はダークデッカードがダークバスターのビームを発射するが鎧により四散してしまった。

 

ダークデッカード「ビームを弾くだと!?ただの鎧じゃないぞ!!」

 

デッカード「あぁ。どうやらそうらしいな!!」

 

ミレニアムゴジラ「ゴガアァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァ!!!!!!」

 

ビームすら弾く鎧を纏ったエルヒガンテ(重装甲型)に構えたその時だ、エルヒガンテ(重装甲型)の頭から一閃。

 

その一閃によりエルヒガンテ(重装甲型)は真っ二つになって倒れた。

 

『!?』

 

突然真っ二つになったエルヒガンテ(重装甲型)に驚く。

 

?「ここまで来るとはご苦労な奴らだな」

 

デッカード「貴様は!」

 

ダークデッカード「ジェインの仲間のガキだな!」

 

聞き覚えのある声がして、見ると例の子供が木の天辺に立っていた。

 

?「もう奴とは仲間じゃい、勘違いするな」

 

デッカード「だが、ジェインと共に行動していたのは事実、勇太のいる場所まで案内してもらうぞ!」

 

今は仲間でなくても協力していたのには代わり無く、制式拳銃を向ける。

 

?「教えてやってもいいぞ。ただし、俺たちに勝てればな」

 

そう言うと子供は三つの穴が開いた黒い三日月型の笛を出すと反対側の手から赤黒い珠を出して笛の穴(真ん中)に嵌め込んだ。

 

?「魔龍招来!!」

 

黒いティラノサウルス「ギャアァァァァァァァァオォォォォォーーーーーーーーー!!!!!!!!」

 

珠を笛の穴に嵌め込んで、天に向かって掲げた瞬間、空に黒い雲が渦を巻いて現れ、中央部分から一筋の雷光が落ちるとそこにミレニアムゴジラと同サイズの体を持った黒いティラノサウルス型のロボットが雄叫びを上げて現れた。

 

ミレニアムゴジラ「!?」

 

デッカード「な、なんだ!?」

 

ダークデッカード「黒い、ティラノサウルス!?」

 

突然現れた黒いティラノサウルスに驚く。

 

?「紹介するぜ、俺の相棒。魔凶龍 レックスシャドーだ!!」

 

レックスシャドー「ギャアァァァァァァァァオォォォォォーーーーーーーーー!!!!!!!」

 

黒いティラノサウルスー『魔凶龍 レックスシャドー』は子供の言葉に肯定するように鳴いた。

 

デッカード「魔凶龍…」

 

ダークデッカード「レックスシャドー、だと!?」

 

聞いたこともない存在に混乱する。

 

レックスシャドー「ゴルルルルル……」

 

?「そう慌てるな。今回は少し遊ぶだけだ」

 

子供に顔を近づけたレックスシャドーに子供は言う。

 

ミレニアムゴジラ「ゴガアァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァ!!!!!!」

 

混乱しながらも、威嚇の雄叫びを上げてミレニアムゴジラは臨戦体勢に入る。

 

?「ほら、対戦相手が待ってるぞ」

 

レックスシャドー「ギャアァァァァァァァァオォォォォォーーーーーーーーー!!!!!!」

 

ミレニアムゴジラを見ながら子供が言うとレックスシャドーはやる気のある鳴き声を発して向かって行く。

 

?「精々いい遊び相手にでもなってもらえ」

 

不適に笑いながら子供はそう言った。

 

ミレニアムゴジラ「ゴガアァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァ!!!!!!」

 

レックスシャドー「ギャアァァァァァァァァオォォォォォーーーーーーーーー!!!!!!」

 

お互いに雄叫びを上げながら接近する。

 

レックスシャドー「ギャアァァァァァァァァオォォォォォーーーーーーーーー!!!!!!」

 

先に仕掛けたのはレックスシャドーで、ブレード状になっている尻尾を振り回してミレニアムゴジラを斬ろうとする。

 

ミレニアムゴジラ「ゴガアァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァ!!!!!!」

 

しかし、ミレニアムゴジラは回転してブレード状の尻尾で、刃になっていない付け根辺りに自身の尻尾を当てて攻撃を防いで回避して頭突きを放った。

 

レックスシャドー「ギャアァァァァァァァァオォォォォォーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!!」

 

だが、レックスシャドーはミレニアムゴジラの頭をタイミングよく掴んで頭突きを防いだ。

 

レックスシャドー「ギャアァァァァァァァァオォォォォォーーーーーーーーー!!!!!!」

 

頭突きを防いだレックスシャドーは口から黒い色をした火炎をミレニアムゴジラの背中目掛けて発射した。

 

ミレニアムゴジラ「ゴギャアァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァ!!!!!!!」

 

レックスシャドーの黒い火炎にミレニアムゴジラも熱いのを感じたのか、悲鳴を上げる。

 

デッカード「こっちにもいるのを忘れるな!!」

 

ダークデッカード「お前の相手はゴジラだけではないぞ!!」

 

ミレニアムゴジラに火炎を浴びせるレックスシャドーの顔に向かってデッカードとダークデッカードが発砲して自分たちの方へ誘導しようとする。

 

レックスシャドー「ギャアァァァァァァァァオォォォォォーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!!」

 

ミレニアムゴジラへの攻撃を止めて、離すとデッカードとダークデッカードの方を向いてジャンプした。

 

デッカード「何!?」

 

ダークデッカード「跳んだ!?」

 

ジャンプしたレックスシャドーに驚くデッカードとダークデッカード。

 

そんな2人にレックスシャドーは口からさっきより巨大な火炎を放った。

 

「「ぐわあぁぁぁーーーーーーーーーーーーーーーーーーッ!!!!!!!」」

 

火炎を浴びてデッカードとダークデッカードは立った一撃で、その場に倒れてしまった。

 

レックスシャドー「ゴルルルル……」

 

着地したレックスシャドーはミレニアムゴジラの方へ視線を戻した。

 

ミレニアムゴジラ「ゴガアァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァ!!!!!!」

 

体勢を戻して、起き上がったミレニアムゴジラが雄叫びを上げていた。

 

レックスシャドー「ギャアァァァァァァァァォォォォォーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!!」

 

雄叫びを上げるミレニアムゴジラにレックスシャドーは再び跳躍すると空中で一回転するとブレード状の尻尾から三日月型の斬撃を繰り出した。

 

ミレニアムゴジラ「ゴガアァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァ!!!!!!!」

 

対抗しようと放射火炎を放つミレニアムゴジラだったが、斬撃に放射火炎は簡単に両断されてしまった。

 

ミレニアムゴジラ「ゴギャアァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァ!!!!!!!」

 

着弾した斬撃を喰らってミレニアムゴジラは悲鳴を上げる。

 

ミレニアムゴジラ「グ、グルルルルル………」

 

斬撃を喰らってミレニアムゴジラは力無くその場に倒れてしまう。

 

?「流石はゴジラ一族、頑丈だな。だが、そろそろ引き上げないとな。レックス、止めを刺せ」

 

まだ息があるミレニアムゴジラを見て子供はそう指示を出す。

 

レックスシャドー「ゴルルルルル……ギャアァァァァァァァァオォォォォォーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!!!」

 

子供の指示を聞いて頷いたレックスシャドーは折り畳んでいた襟巻きを展開、襟巻きを光らせるとレックスシャドーの体全身に電気が走ると口を開いて稲妻状の黒い光線を発射した。

 

ミレニアムゴジラ「ゴガアァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァ!!!!!!!」

 

レックスシャドーが光線を発射した刹那にミレニアムゴジラが放射火炎を発射した。

 

発射された放射火炎は光線の下辺りに命中、軌道をずらすも爆発が起きた。

 

?「ほう、着弾の寸前で自身の火炎で軌道をずらして直撃を避けたか。経験が無くとも直感で防ぐとはなかなかだな」

 

着弾する前に放射火炎で光線の軌道をずらすして直撃を避けるという離れ業をしたミレニアムゴジラに感服する。

 

レックスシャドー「ゴルルルル……」

 

?「もういい、レックス。これ以上は時間の無駄だ。楽しみは後にとっておけ」

 

追撃をしようとしたレックスシャドーを子供が止めに入った。

 

レックスシャドー「ゴルルルル………」

 

子供に言われて追撃を止めるレックスシャドー。

 

?「今日は楽しめた。またどこかでな、リル(・・)

 

ミレニアムゴジラ「!?」

 

ミレニアムゴジラの本名を言う子供に驚いて見るとすでにレックスシャドー共々姿を消した後であった。


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