戦姫絶唱シンフォギア PROJECT G   作:ダラケー

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ジェインの洗脳錬金術により、D(ダークネス)ジェイデッカーとなってしまったダーク。

Dジェイデッカーの猛攻にピンチになるマリアたちとデッカード。

止めを刺そうとしたDジェイデッカーの前に、S(スーパー)ビルドタイガーが現れたのだった。


第665話 兄として

デッカード「び、ビルドチーム!?」

 

現れましたSビルドタイガーを見て驚く。

 

Sビルドタイガー「大丈夫か、みんな!!」

 

デッカードに駆け寄りながらSビルドタイガーは心配する。

 

デッカード「どうしてここに?」

 

Sビルドタイガー「ボスを助けたいと思っているのは君たちだけじゃないということだ」

 

デッカードの問いにSビルドタイガーは言う。

 

?「それに、来たのはビルドチームだけじゃない!」

 

そう言いながら森から1体のロボットが現れた。

 

デュークファイヤー「デュークファイヤーッ!!!!!」

 

デッカード「デュークファイヤー!!」

 

現れたのはデュークファイヤーで、自身は名乗りを上げる。

 

ジェイン「他のブレイブポリスだと!?なぜだ!?小僧はここに…」

 

Sビルドタイガーとデュークファイヤーの登場にジェインは驚きを隠せなかった。

 

デッカードもそうだが、ブレイブポリスが合体するには勇太のコールが必要である。

 

その勇太はジェインが捕らえており、コール出来ないようにしていた。

 

だがSビルドタイガーも、デュークファイヤーも合体した状態で現れたのだから余計驚いていた。

 

デュークファイヤー「私たちを合体できるのはボスだけじゃない!」

 

デュークファイヤーがそう言うと、デュークファイヤーの手に金色の毛髪と青い瞳を持つ少女が1人いた。

 

クリス「だ、誰だ?」

 

デュークファイヤーが乗せている少女を見て首を傾げる。

 

レジーナ「初めまして、私はレジーナ、レジーナ・アルジーン。スコットランドヤード・ブレイブポリスのリーダーで、デュークの産みの親よ」

 

少女、『レジーナ・アルジーン』、齢12にしてイギリスのケンブリッジ大学の機械工学博士を持つ天才少女(卒業した年齢は10歳。しかも首席で卒業している)で、スコットランドヤード・ブレイブポリスの技術開発主任かつ開発設計者であり今は同ブレイブポリスのリーダーをしている。

 

そしてデュークの生みの親でもある。

 

未来「スコットランドヤードのブレイブポリスってことは!」

 

調「勇太くんと同じ!?」

 

勇太と同じくブレイブポリスのボスであるレジーナに驚く。

 

レジーナ「えぇ。貴女たちのことはデュークたちから聞いているわ。ここは私も協力させてもわうわ」

 

デュークファイヤーに地上へ降ろしてもらってレジーナは言う。

 

デュークファイヤー「レディには私たちの合体コールは無かったが緊急事態ということもあって一時的にレディのコールで合体出来るようにしたんだ」

 

Sビルドタイガー「だから我々もこうして合体した状態でこれたんだ」

 

デッカード「そうだったのか‥」

 

勇太がいないのに合体できた理由を聞いて納得するデッカード。

 

ジェイン「くっ、もう1人合体コールが出来る者がいたのか…だが、ダークネスの前に何人いようと変わらん!!」

 

?「何が変わらないって?」

 

ジェイン「なに、うわっ!!」

 

勇太「うわあぁ!?」

 

ジェインにそう返す声が聞こえると、ジェインから勇太を引き離した。

 

シャドウ丸「チビボスは返してもらうぞ!」

 

ジェインから勇太を引き離した張本人ーシャドウ丸が言う。

 

ジェイン「く、くそ!」

 

ガンマックス「おっと、無駄な抵抗は止めときな」

 

抵抗しようとしたジェインにガンマックスが銃口を向けて制止した。

 

勇太「シャドウ丸、ガンマックス!!」

 

シャドウ丸とガンマックスの登場に勇太は嬉しそうに叫ぶ。

 

シャドウ丸「遅くなってすまなかったな、チビボス」

 

ガンマックス「これでも急いで来た方なんだぜ。さて、ダークの奴の洗脳を解いてもらおうか」

 

遅く来てしまったことを謝罪しながらガンマックスは言う。

 

ジェイン「ふっ、無駄だ。アレは幹部級のお方しか解除は出来ん」

 

デッカード「なんだと!?」

 

ジェインの言葉を聞いて驚く。

 

勇太「そんなデタラメ…」

 

シャドウ丸「いや、どうやら奴は嘘は言っていないようだ。さっきスキャンしたがポリグラフに反応が無かった」

 

勇太「じゃあ!?」

 

嘘発見器ことシャドウ丸に搭載されたポリグラフに反応がなく、言っていることが本当であると分かってあることが全員の頭によぎる。

 

ジェイン「そうだ、ダークネスを止めたければ奴を破壊するしかないんだ!!!」

 

ジェインが勝ち誇るように言うとSビルドタイガーのタイガーキャノンで吹き飛ばされていたDジェイデッカーが起き上がっていた。

 

Dジェイデッカー「やってくれたな、ブレイブポリス!許さんぞ!!」

 

起き上がったDジェイデッカーは睨みながら叫ぶ。

 

デュークファイヤー「落ち着け、ダーク!」

 

Sビルドタイガー「私たちが分からないのか!」

 

Dジェイデッカー「貴様らはブレイブポリス、俺が倒すべき敵だ!!」

 

デュークファイヤーとSビルドタイガーの言葉すら聞かないDジェイデッカーはダークネスバスターを発砲する。

 

Sビルドタイガー「くそ、完全に操られているのか!」

 

デュークファイヤー「やるしかないのか!」

 

ダークネスバスターのビームを回避して覚悟を決めて構えた時だった。

 

デッカード「ま、待って…」

 

2人の前にデッカードが出て言う。

 

デッカード「ダークの相手は、私がする!」

 

Sビルドタイガー「しかし…」

 

デッカード「ダークは私を元にして作られたロボット…弟のような存在だ。ならばこそ、弟を止めるのは兄である私の役目だ!」

 

相当な覚悟があるのか、デッカードは止めようとしたSビルドタイガーにそう返す。

 

マリア「それじゃあ、私たちは援護にでも回させてもらうわ」

 

デッカードの覚悟を感じてマリアはそう言って前に出る。

 

クリス「ったく、貧乏くじを引いた気分だぜ」

 

未来「まあ、強力なB.O.W.とかがいないだけでもいいんじゃないかな?」

 

調「それでも油断大敵」

 

切歌「相手は人間じゃないデス」

 

翼「だから防人として、この剣を外道どもに馳走してくれる」

 

ミレニアムゴジラ「グルルルルル!!!!!!」

 

マリアに続いてクリスたちも言いながら前に出る。

 

Sビルドタイガー「分かった…ならば我々も援護に回る!」

 

デュークファイヤー「あまり無茶をするなよ!」

 

デッカード「あぁ!」

 

兄として、デッカードは覚悟を決めて構える。

 

勇太「デッカード…」

 

シャドウ丸「チビボス」

 

覚悟を決めたデッカードを見ていた勇太をシャドウ丸が呼ぶ。

 

シャドウ丸「ジェイローダーは既に連れてきてやすぜ」

 

勇太「!」

 

シャドウ丸の言葉に勇太は問われるように感じた。

 

"これ以上、ダークデッカードを苦しめていいのか?デッカードは覚悟を決めた。なら、今度は勇太が決める番だ"と。

 

デッカード「勇太!」

 

勇太「うん!ブレイブアップ・ジェイデッカー!!」

 

デッカードに呼ばれて、勇太は覚悟を決めてコールした。

 

するとジェイローダーが木々を押し退けて現れるとデッカードと合体した。

 

ジェイデッカー「ジェイデッカー!!」

 

勇者刑事 ジェイデッカーが高々と名乗りを上げて、着地する。

 

Dジェイデッカー「ようやく出てきたか、ジェイデッカー!貴様を倒して俺が真のジェイデッカーになってやる!!」

 

ダークネスソードを抜き放ち、Dジェイデッカーは言う。

 

ジェイデッカー「行くぞ、ダーク…いや、ダークネスジェイデッカー!!」

 

ジェイデッカーとDジェイデッカー、異なる経緯で生まれた兄弟ロボットの戦いがここに始まったのだった。


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