戦姫絶唱シンフォギア PROJECT G   作:ダラケー

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第667話 変異

Dジェイデッカーが制式拳銃を発砲する。

 

ジェイン「ぎゃあぁぁぁーーーーーーーーーーーーーーーーーーッ!!!!」

 

右腕を抑えながらジェインが悲鳴を上げて塔から地面に落ちた。

 

ジェインが落ちたのを見て、全員の視線がDジェイデッカーに集まる。

 

Dジェイデッカー「心配をかけた、みんな」

 

全員のことが分かるのかDジェイデッカーは言う。

 

ジェイデッカー「ダーク!」

 

勇太「元に戻ったんだね!」

 

Dジェイデッカーの発言を聞いて洗脳が解けたことを察する。

 

Dジェイデッカー「あぁ。みんなのおかげで目が覚めた」

 

嬉しそうにする勇太たちを見てDジェイデッカーは言いながら立ち上がった。

 

マリア「貴方も立派な正義の戦士ってことね」

 

マリアの言葉にDジェイデッカーは無言で頷く。

 

ジェイン「くっ…おのれぇ……」

 

塔の下で、真っ赤になった右腕を押さえながらジェインは睨んでいたがその前に巨大な影が現れた。

 

ジェイデッカーだ。

 

ジェイデッカー「テロリスト、キム・ジェイン!テロ準備容疑及び超AI不法製造並びにバイオ兵器B.O.W.製造使用、拉致監禁、公務執行妨害、銃刀法違反などの容疑で逮捕する!!」

 

ジェインに掛けられた容疑を言い連ねてジェイデッカーは捕らえようとする。

 

ジェイン「クッ…ふざけるな…ふざけるな…ふざけるなぁ!!!!!」

 

ジェイデッカーに捕まらないように、立ち上がって逃げようとするが逃げた先にはSビルドタイガー、デュークファイヤー、Dジェイデッカー、ミレニアムゴジラ、マリアたちシンフォギア装者により塞がれ、取り囲まれていた。

 

ジェイデッカー「無駄な抵抗をするな!」

 

振り向いてジェイデッカーは言う。

 

ジェイン「私は、私は!不完全な者たちを排除し、完全な存在を作り上げる義務があるのだ!こんなところで、こんなところで捕まってたまるものかぁ!!!!!」

 

ジェイデッカーの警告を無視してジェインは子供に渡されたカプセル型の注射器を出し、自身の胸部に刺して中身を注入した。

 

ジェイン「ぐっ!?がっ、あが、グギャアァァァァァァァァァァァァァーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーッ!!!!!!!!!」

 

『!?』

 

明らかに様子がおかしくなったジェインを見て驚いていると姿が変わり始めた。

 

背中がボコボコと膨らんだかと思いきや、触手が皮膚を破り飛び出すとジェインの肉体を包み込みながら周辺に伸びていく。

 

クリス「なんかヤバいぞ!」

 

翼「急いで離れんだ!」

 

触手か伸びてきたのを見て急いでその場を離れる面々。

 

勇太、レジーナはSビルドタイガーとデュークファイヤーに掴まり、クリスは自力で飛べる未来を除いた全員分のロケットを出して乗せ、ジェイデッカーはガンマックスとシャドウ丸と共にDジェイデッカーを抱え、ミレニアムゴジラは殿として後ろから付いていく。

 

触手は離れていくマリアたちやブレイブポリスの面々を無視して周辺に転がっているガナードたちの死骸に絡み付くと引き寄せて飲み込んで巨大化していく。

 

ジェイン?「フォッフォッフォッゲロロロロロ!!!!!」

 

周辺のガナードたちの死骸を吸収して巨大化し、豆のサヤのような細い胴体に管状の繊維で構成された手足を持ち、体の中心部から縦に走っている亀裂から目と思しき赤い発光体が覗いている宇宙人に近い前後があいまいな姿となっている、体長60Mはある怪物になった。

 

未来「なにあれ!?」

 

怪物を見て驚いているとミレニアムゴジラが止まった。

 

ミレニアムゴジラ「ゴガアァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァ!!!!!!!」

 

怪物を足止めしようと構えるミレニアムゴジラ、しかし次の瞬間に怪物の姿が消えた。

 

ジェイン?「フォッフォッフォッゲロロロロロ!!!!!」

 

ミレニアムゴジラ「!?」

 

鳴き声を聞いて振り向くと、背後にいつの間に怪物がおり、ミレニアムゴジラが振り向いた瞬間に怪物の目が光ったかと思いきや破壊光線を至近距離で発射した。

 

ミレニアムゴジラ「…………ッ!!」

 

破壊光線が強力だったのか、ミレニアムゴジラはたった一撃を受けただけて仰向けに倒れそうになる。

 

ジェイン?「フォッフォッフォッゲロロロロロ!!!!!」

 

しかし怪物は仰向けに倒れるミレニアムゴジラの真上に一瞬で移動すると自身の片足を水平に突き出して尻餅をつくと同時に仰向けになったミレニアムゴジラの喉に片足を叩きつけた。

 

プロレス技である『ギロチン・ドロップ』(日本名:脚(足)落とし)をである。

 

ミレニアムゴジラ「ッ!!!!」

 

怪物のギロチン・ドロップを喰らい吐血するミレニアムゴジラ。

 

ジェイン?「フォッフォッフォッゲロロロロロ!!!!!」

 

怪物は立ち上がると吐血したミレニアムゴジラの尻尾を掴むと2万5000tある巨体をいとも簡単にハンマー投げのように振り回し始めた。

 

何周かして手を離して投げ飛ばしたかと思いきやまたもや一瞬で真上に移動すると今度は片膝を突き出すように折り曲げて、ミレニアムゴジラの体に片膝を落とした。

 

勢いよく落とされてミレニアムゴジラの体が地面にめり込んだ。

 

怪物が出したのはプロレス技である『ニー・ドロップ』(日本名:膝落とし)である。

 

ミレニアムゴジラ「グガァ……………」

 

度重なる攻撃にミレニアムゴジラは立ち上がる体力すら無くなってしまい、動けなくなったのだった。


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