戦姫絶唱シンフォギア PROJECT G   作:ダラケー

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第688話 託された頼み

帝国軍の第三次降下作戦艦隊が地球へ向けてワープした頃、地球にある地球怪獣軍団本拠地である多々良島に地球怪獣軍団の三大将軍であるアンギラス、マンダ、ラドンは揃っていた。

 

ラドン「王はまだ見つからんのか!」

 

マンダ「こんな時に王が本陣にいないとは、何を考えておられるのだ!」

 

行方を眩ませたリルがこの場にいないことをラドンとマンダは激怒していた。

 

怪獣たちの司令官であり、軍団の王であるリルが本陣にいないことは軍団全体の士気に関わるこであるからだ。

 

アンギラス(やはりまだ若すぎたか…)

 

激怒しているマンダとラドンを他所にアンギラスはあることを思い出していた。

 

それはガウが行方不明になる前夜である。

 

あの日、アンギラスはガウにより呼び出され小倉にある人がいない港の埋め立て地にいた。

 

呼び出されたアンギラスは呼び出した主を捜していると1機の人の影があった。

 

ゼロ系新幹線を基にしてガウ用に開発された人型ロボット『シンカリオンTYPE GODZILLA MKⅡ』である。

 

愛機の手の上に座り、ガウは夜空を明るく照らす月を見ていた。

 

その姿にはおおそよ、自分たち怪獣軍団の王とは思えない美しさと妖艶さが出ており、見とれてしまっていた。

 

ガウ「…ん?来たか、アンギラス」

 

月を見ていたガウはアンギラスに気付いて言う。

 

アンギラス「!、此度はどのようなご用件ですか、大王様」

 

名を呼ばれたアンギラスは見とれていたことに気付き用件を聞く。

 

ガウ「呼んだのは他でもないよ。リルのことだ」

 

アンギラス「現王様のですか?」

 

現王ことリルのことと聞いて聞き返すとガウは頷いた。

 

ガウ「アイツはまだ経験が不足している。力は同じだが、いかんせん経験が無さすぎる」

 

アンギラス「経験…確かにこればっかりはどうしようもありませんね」

 

シェム・ハにより肉体を改造されて全盛期のガウと同等の力を得てはいるが経験だけリルは圧倒的に無く、どうしようもなかった。

 

ガウ「うん。だからアンギラス、お前ができるかぎりあの子の味方になってくれ」

 

経験は何かしらを経験した本人にしか得れない、いくらガウでもどうこうできるモノではない。

 

そこで、ガウは経験の無いリルの経験不足を少しでも補えるようにアンギラスに味方になってくれるように頼むために呼んだのである。

 

アンギラス「それは……お約束出来かねます」

 

ガウの願いを聞いておきながらアンギラスは断りを言う。

 

確かに最古参であるアンギラスが新王であるリルの味方になれば反対意見を言う者を退かせたり、積極的に動けば他の者も続く。

 

だが、そうすればリルはアンギラスばかりを頼ってしまうと懸念してのことだ。

 

ガウ「だろうね。だけど言っただろ、出来る限りって。お前にとって納得できないことは真っ向から反対しろ。あの子にはいつか自分の力で、周りを納得させないといけない時が来るんだからさ」

 

アンギラスの返答を予期していたのか、ガウは焦りもせずに言う。

 

ガウ「それに、僕はこの戦いを最後に完全に引退するつもりだ。だから、後腐れ無くあの子に王の座を託せるようにしたいんだよ」

 

自らの道を歩みだしたリルを見ていて、ガウは完全な引退を考えていることを伝えた。

 

アンギラス「大王様…そういうことでしたら、お引き受けいたします」

 

ガウ「うん、頼んだよ」

 

アンギラスの返答を聞いて、ガウは託すように言う。

 

そしてこの会話から翌日、ガウはサンドロスとの戦いで戦死してしまうのである。

 

 

 

アンギラス(大王様…)

 

ガウとの会話を思い出していたアンギラスは、その時言われた様に自身の中で納得できないことは真っ向から反対した。

 

それがかつての王が結んだ人類との同盟が解消されることに繋がることになろうとも、自分の跡を継ぐに相応しき部下を巻き込まれて殺されたのだから。

 

?「何をそんなに怒っているの?」

 

『!!』

 

聞き慣れた声が聞こえて下を見るとリルが山道から出てきた。

 

ラドン「王よ!どこへ行かれていたのですか!?」

 

マンダ「こんな一大事の時に王が離れられますと軍の士気に関わります!!」

 

現れた現王にラドンとマンダは詰め寄って言う。

 

リル「ごめんごめん。少し、頭を冷やしてたの」

 

言い詰められてリルは謝る。

 

アンギラス「それで、いかがいたしますか。同盟は解消でよろしいですか?」

 

結論はもうすでに出ているに等しく、後はリルの承認さえあればすぐにでも人類との同盟が解消されることを含み

 

リル「そのことだけど…解消はしない」

 

『!?』

 

リルの言葉に三将軍は驚いてしまったのだった。

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