戦姫絶唱シンフォギア PROJECT G   作:ダラケー

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第698話 バカが来たらお仕置きよ!

マリアたちがリュグローたちと協力体制を取って翌日、1人の少女がエアーズロックに接近していた。

 

?(マリア、月読、暁、ユウコ女史、今助けに行くぞ!)

 

真剣な顔で少女はエアーズロックへ乗っているバイクを爆走させながら進めて行く。

 

 

 

少女が向かっている頃、マリアたちはリュグローたち宇宙難民と協力体制を取り付けてエアーズロック内に建設された彼らの宇宙船が停泊している宇宙空港(スペースエアポート)に案内されていた。

 

リュグローは責任者を連れてくるとしてマリアたちを待機室に待たせて、どこかへ行っている。

 

宇宙空港には黄土色に塗装され、シャチやサメを思わせる流線型の形をしている船と四段の飛行甲板を持つ空母が合計数十隻停泊していた。

 

切歌「およー!宇宙艦がいっぱい泊まってるデス!」

 

停泊している軍艦を見て切歌は言う。

 

SF映画でしか観られなかった本物の宇宙艦が目の前にあるのだから調とよく映画を観る切歌は興奮していた。

 

調「うん。あ、空母みたいな船の上にあるのって宇宙戦闘機じゃない?」

 

切歌「おぉ!確かにそうデース!」

 

四段の飛行甲板を持つ空母から少しだけ見えている航空機を見つけて更にはしゃぐ2人。

 

ベロニカ(あれ空間偵察機と空間攻撃機なんだけどな~)

 

ザッカル(戦闘機ではないんじゃが…)

 

タイニー(まあ、楽しそうだからいっか♪)

 

空母に乗せているのが戦闘機ではなく、偵察機と攻撃機であると言いたかったがせっかく楽しんでいる2人の邪魔は良くないと思い黙っておくベロニカ、ザッカル、タイニーだった。

 

マリア「2人とも、少し静かに…」

 

盛り上がっている2人にオカンマリアは注意していると複雑そうな目線で軍艦を見つめるユウコを見つけた。

 

マリア「どうかしたのかしら?」

 

ユウコに近づいてマリアは聞いた。

 

ユウコ「マリアさん…いえ…少し前世を思い出していたんです」

 

声をかけられてユウコはそう言う。

 

それを聴いてマリアはユウコが元々はこの世界とは違う世界で生まれて、『破壊の王 ゴジラ』により故郷の地球を追われてしまった経験があることを思い出した。

 

ユウコもまた、避難用の宇宙船で地球外の星へ移住しようとしたことがあるから宇宙難民である彼らが使っていた軍艦を見て元の世界で地球に追われる時に宇宙船に乗った時のことを思い出したのだ。

 

リュグロー「話しは終わったか?」

 

声の方を見るとリュグローが2人の人物を連れて来ていた。

 

マリア「その人たちは?」

 

リュグローが連れてきた2人の人物のことを聞く。

 

スーノ「初めまして。私はルリア星人・スーノといいます」

 

リリカと同じく地球人の初老の男性に似たヒューマノイドの宇宙人『友好宇宙人 ルリア星人・スーノ』は名乗ると右手を差し出して握手を求めるとマリアが代表して握手した。

 

ファンタス「私はファンタス星人だ」

 

頭が長いヒューマノイドの宇宙人『友好宇宙人 ファンタス星人』もスーノと同じく名乗る。

 

リュグロー「ルリアもファンタスも宇宙有数の独自技術を持っている。今は俺たちの艦艇の整備指揮を行っている」

 

ルリア星人とファンタス星人の両友好宇宙人たちが難民たちの宇宙船を整備しているとリュグローはマリアたちに説明する。

 

スーノ「リュグロー、艦隊の整備は完了しています」

 

ファンタス「例の艦も整備完了している。いつでも出撃できる」

 

マリア「例の艦?」

 

リュグローに宇宙空港にある艦隊とは別にある艦の存在を感じてマリアは聞く。

 

リュグロー「あぁ、少し特殊な艦が1隻あってな。それをあとで…」

 

聞かれたリュグローはマリアにそう言っていると爆発音と揺れが起きたかと思いきや「ビー!ビー!」と激しい警報音を鳴りながら赤い蛍光灯が点滅する。

 

リュグロー「おい、何があった!?」

 

話を中断してリュグローはすぐに壁に備え付けてある通信機を起動させて連絡をする。

 

『た、大変だ!敵襲だ!!』

 

慌てた様子の宇宙人が画面に映り、リュグローに敵襲だと言う。

 

リュグロー「敵襲だと!?帝国軍か!?居場所がバレたのか!?」

 

『いや、分からない!ただ剣を持った青い鎧の少女が急に攻めて、広場で暴れていやがるんだ!今警備隊が対抗してるんだが全然対抗できないんだ!』

 

マリア(ん?今の会話からして…)

 

調(剣を持った…)

 

切歌(青い鎧の少女って…)

 

ユウコ(もしかして…)

 

宇宙人の報告を聴いて思い当たる節がある4人は遠目から通信機の映像を見た。

 

そこには青い鎧を身に纏った青い髪の少女が剣を振るいながら住人たちが住んでいる広場で暴れていた。

 

『やっぱりアンタ()かぁッ!!!!!!!!!』

 

暴れている少女が翼であることを確認して4人は同時に叫んび、呆れていた。

 

ベロニカ「え?知り合い?」

 

マリアたちの反応を見てベロニカは聞いてきた。

 

マリア「えぇ…滅茶苦茶知り合いよ。今から私たちが行くわ…バカが来たからお仕置きしてくるわ」

 

ベロニカに聴かれてマリアは黒い笑みを浮かべながら言うのだった。

 

切歌と調も同じだった。

 

これを見たベロニカたちは少しだけ恐怖を感じたのである。


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