戦姫絶唱シンフォギア PROJECT G   作:ダラケー

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第721話 戦いの裏で

帝国軍は進軍を開始した時、マリアは相当疲れ切っているのか、死んでいる様に眠っていた。

 

周囲もマリアを気遣ってあまり音を立てないようにしていた。

 

だが、その静寂もすぐに打ち砕かれることになった。

 

遠くからでも響き渡り、耳を突き刺すような轟音が響いてきた。

 

マリア「なに!?」

 

轟音を聞いてマリアは慌てて起き上がった。

 

状況を確認しようと外に出ると自衛官たちが慌てふためきながら走り回っていた。

 

マリア「いったい何があったの?」

 

1人の自衛官を呼び止めて状況を聞く。

 

「帝国軍が攻勢を仕掛けてきたんです!」

 

簡潔にそう自衛官は答えると走り去っていく。

 

マリア「朝から攻撃してくるなんて…」

 

朝から攻勢を仕掛けてきた帝国軍に驚きながら、マリアは司令部へ走り出す。

 

マリア「状況を教えてくれないかしら?」

 

司令部に入ると司令部はオペレーターが忙しなく指示や報告を行っていた。

 

指揮官「Ms.マリア。現在、帝国軍は三つに部隊を分けて攻勢を仕掛けています」

 

マリアに聞かれて指揮官が帝国軍の配置を机に広げた地図と駒で解説する。

 

指揮官「左右には本土から増援として送られてきたヘルダイバー改を配備済みですが、中央だけまだ配備が完全でなく戦線崩壊の恐れがあります」

 

自衛隊側の防衛網の状況を伝える。

 

マリア「なら私がヘルダイバー配備まで時間を稼ぐわ」

 

指揮官「し、しかし貴女はこれまで連戦している!これ以上は…」

 

マリア「私は大丈夫よ」

 

指揮官の制止をマリアはウインクしながら微笑んで外へ出る。

 

指揮官「Ms.マリア!!」

 

外へ出るマリアを呼び止めようとしたが、マリアはもう聞こえていなかった。

 

 

 

中央戦線ではSRV-5と着地したスペルグフF型の攻撃が行われていた。

 

自衛隊は塹壕の中に籠り、攻撃をやり過ごしては僅かに配備されたヘルダイバー改の攻撃を行っていた。

 

だが物量で完全に劣る自衛隊は劣勢状態を覆すことが出来るわけもなく、徐々に戦線は押され、突破されそうになっていた。

 

その時だ。

 

マリア「はあぁぁぁぁぁーーーーーーーー!!!」

 

太陽の中からマリアが現れてアームドギアで、手近にいたSRV-5とスペルグフF型を1つずつ両断して破壊した。

 

マリア「ここからは行かせないわ!!」

 

着地したマリアは帝国軍に言う。

 

 

 

「シンフォギアを中央戦線にて確認!」

 

マリアが中央の戦線に現れた時、ツェアシュテールングの艦橋にて現場からの報告がザウラーとレフトに上がる。

 

レフト「左右の勢力を中央に送れ!一気に中央突破だ!!」

 

報告を聞いてレフトが指示を飛ばす。

 

 

 

マリア「!?」

 

着実にスペルグフF型を1機、SRV-5を1両と破壊している時に、左右にいた敵が中央に集まっていた。

 

マリア(左右の敵が中央(ここ)に!?まさか中央突破!?)

 

中央戦線に集まってきた帝国軍を見てマリアは怖じ気づきそうになった。

 

マリア「それでもやるしかない……!!」

 

それでもここで自分が抑えなければ中央の戦線が突破されて左右の自衛隊が包囲殲滅させられてしまう恐れがあり、恐怖を払いのけて構えた。

 

だがマリアに向かって無数のSRV-5とスペルグフF型のビームが一斉射された、目の前が真っ白になるくらいに。

 

マリア「これは…」

 

"ここまでか"と思っていたその時だ、ビームと自身の間に巨大な壁が割って入り、自身を守った。

 

マリア「これって…」

 

自身の目の前に現れた巨大な壁を見て、見上げると見知った顔が3人降りてきた。

 

翼「待たせたな、マリア!」

 

調「ここからは私たちも!!」

 

切歌「参戦するデース!!!」

 

マリアにそう言って翼、調、切歌の3人が降りてきた。

 

 

 

「シンフォギアの増援を確認!数3!!」

 

「同時に別動隊にもシンフォギアを確認!交戦に入りました!!」

 

ツェアシュテールングの艦橋にて翼たちが増援に現れたことと別動隊にもシンフォギア(響、クリス、未来)たちが現れたと報告する。

 

レフト「やはり食いつきましたね」

 

報告を聞いてレフトはザウラーに言うと、ザウラーは頷いた。

 

ザウラー「コレヨリ、特一級作戦ヲ開始スル!黒豹ニ打電、"光ヲ奪還セヨ"!!」

 

シンフォギアが全員現れたと踏んだザウラーはスペースから与えられた任務発動を宣言した。

 

 

 

戦線から離れた山脈地帯に帝国陸上軍の最前線拠点があり、そこに1隻の軍艦が停泊していた。

 

黒一色で船体の横に白で豹のような生き物の柄が描かれているが、その船体の形は旧日本帝国海軍が開発した世界最大の潜水艦『潜特型潜水艦』こと潜水空母の異名を持つ『伊号400型』に酷似していた。

 

通信兵「副長、本隊から暗号指令が来ました!」

 

?「お、本当か!艦長(キャプテーン)!ザウラー閣下から暗号が来やしたぜ!」

 

艦の司令部にて通信兵の報告を聞いて揉み上げと髭が合わさっている人物が嬉しそうに後ろにいたダンディな人物に報告する。

 

?「読み上げろ」

 

通信兵「"光を奪還せよ"です」

 

人物に言われて通信兵が暗号指令の内容を報告する。

 

報告を聞いて人物はニヤリと笑った。

 

?「待っていた。ハイニ、機関始動!次元バラストタンク注水!!」

 

ハイニ「アイアイサー!機関始動!バラスト、注水!!」

 

人物の指示で副長の男、『ハイニ』(階級:大尉)が復唱すると艦の機関が始動、船体の真下が波打つように穴が開いた。

 

その中は地面ではなく、海のような空間が広がっており、その中へ潜航を開始した。

 

?「深度900まで潜水!」

 

潜航を開始した艦の司令部にて、人物が新たな指示を出した。

 

?「ここからは俺たちの出番だ」

 

穴に入り、指示した地点まで潜水すると進む中で人物は戦いの裏で起きることを思いながら笑っていたのだった。

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