戦姫絶唱シンフォギア PROJECT G   作:ダラケー

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第723話 奪われる形見(前編)

日本本土首都・東京郊外にある避難用の地下シェルターにエルザは娘のエウルといた。

 

エウル「あう~」

 

転がってきた玉を受け止めて転がして返す。

 

洸「そら」

 

転がってきた玉を響の父親『立花 洸』は受け止めてエウルに転がして返す。

 

エウル「うあ~」

 

今度はエウルが受け止めて洸に転がして返した。

 

洸「ほれ」

 

また受け止めて洸はエウルに転がし返すが軌道が逸れてしまった。

 

エウル「あう!」

 

軌道が逸れてしまったボールを追うエウルだが、届かず顔面から床に倒れてしまった。

 

エウル「うぅ、うえええぇぇぇえええ~~~~ん!!!」

 

痛かったのかエウルは泣き出してしまった。

 

洸「あ、ちょっ、な、泣かないでくr……」

 

泣き出したエウルに慌てる洸、そこへさっき逸れたボールが顔面にクリーンヒットして倒れた。

 

エルザ「(エウル)に何してるでありますか!!」

 

ボールを投げたエルザが響の母と一緒に来ていた。

 

響の母「あなた、正座」

 

響顔負けの黒いオーラを出している響の母は洸に言う。

 

洸「はい……」

 

響の母の黒いオーラに怯えてしまった洸は正座する。

 

エルザ「よしよし、怖くないでありますよ~」

 

泣く我が子にエルザは抱き抱えるとあやし始めた。

 

響の母「全く、あの子がいたらあなた、締め上げられるだけじゃ済みませんよ…」

 

洸「はい……」

 

ガミガミと叱る響の母に洸はしょんぼりしていた。

 

自衛官「何かありましたか?」

 

騒ぎを聞いた自衛官が近づいてきて聞いてきた。

 

響の祖母「いいえ、少し子供が驚いちゃっただけですよ」

 

自衛官に響の祖母が来て対応した。

 

 

 

クラーケン「あそこだな」

 

索敵用プローブから外の様子を見ていたクラーケンは地下避難施設の入り口を発見して笑っていた。

 

ハイニ「ようやくですかい。ったく、首都だけにどんだけ避難施設用意してんだっての!」

 

クラーケンの言葉を聞いてハイニは愚痴るように言う。

 

クラーケン「あぁ、ようやくだ。ハイニ!リードウの特殊陸戦隊の出撃準備をさせろ」

 

ハイニ「了解!」

 

艦長であるクラーケンに言われて、副官であるハイニは意気揚々で返事をすると指揮所から出ていく。

 

船はとある一室にて3人の人物たちが立体画像を見ていた。

 

リードウ「お前ら、この2人の顔を頭に叩き込んでおけ」

 

片目を前髪で隠した長身の男、『リードウ』が2人に立体画像に写る人物、エルザとエウルの顔を覚えるように言う。

 

?「綺麗な人ですね」

 

リードウ「ま、高貴なお方たちだからな」

 

オレンジ色の髪をした青年が言うとリードウは言う。

 

?「未亡人だからって寝取るなよ、トウマ」

 

トウマ「だ、誰が!!」

 

薄ピンク色の長髪で、同い年くらいの少女にからかわれて『トウマ』は顔を赤くしながら否定した。

 

リードウ「あんまりからかうなよ、サリア」

 

トウマをからかった少女『サリア』に言う。

 

ハイニ「おう、リードウ!出撃準備だぜ!!」

 

そこへハイニが出撃準備を促しに来た。

 

リードウ「おう、分かってるよ。よし、んじゃあ、さっさと終わらせますか」

 

立体画像を切ってリードウが言うと2人は頷いた。

 

 

 

数十分後、クラーケンは再度プローブで外の様子を確認していた。

 

そこで分かったのは避難施設の周囲には自衛隊が展開していることだった。

 

しかし、クラーケンには焦りの様子はない。

 

クラーケン「まずは周りの掃除からだ。1番、2番、次元魚雷装填!」

 

ハイニ「1番、2番、魚雷装填!!」

 

クラーケンの指示をハイニが復唱して伝えると彼らの乗る潜水艦―『異次元潜航艦 IEX-004』の艦首にある4門の発射管内に魚雷が2本それぞれの管に装填された。

 

砲雷長「1番、2番魚雷装填完了!!」

 

クラーケン「1番、2番発射ぁ!!」

 

装填完了の報告を聞いて、クラーケンは発射命令を下した。

 

艦首に備わった発射管4門の内、上2門から空気の泡が出るとプロペラを回転させながら魚雷が放たれた。

 

放たれた魚雷がある程度進むと空間から消えると自衛隊の展開している真上に現れてプロペラからブースターに切り替わり落下し、装甲車を2台爆発・破壊した。

 

自衛官A「な、なんだぁ!?」

 

突然装甲車が爆発して破壊されたために自衛隊は慌てる。

 

自衛官B「状況を報告しろ!!」

 

状況を知ろうと叫ぶが混乱が大きく全く分からなかった。

 

クラーケン「予想通り混乱しているな。3番、4番を続けて装填!」

 

混乱している自衛隊を見てクラーケンは不適に笑うと次弾装填を命令する。

 

自衛官A「敵はどこから撃ってきたんだ!?」

 

自衛官B「とにかく、地下にいる一般市民の安全を最優先させるんだ!おい、そこ!鎮火を急げ!!」

 

どこからか撃たれたとようやく分かり、火の鎮火と一般人の安全を優先しようとするが…。

 

クラーケン「3番、4番、発射ぁ!!」

 

クラーケンの号令で新たに次元魚雷2発が放たれ、警備していた部隊に配備されていた唯一の10式戦車を破壊した。

 

クラーケン「これで掃除は完了だな。浮上し、突入隊を突入させろ!」

 

10式戦車破壊を見て、クラーケンは指示する。

 

ハイニ「アイアイサー!次元タンクブロー!!」

 

クラーケンの命令でIEX-004の船体左右にあるタンクから空気の泡が僅かに出ると浮上を開始した。

 

自衛官「うぅ…!?」

 

爆発から生還した自衛官が木を背にして休んでいると避難施設の入口付近の上空が波打つとIEX-004が浮上してきた。

 

自衛官「せ、潜水艦!?」

 

突然現れたIEX-004に驚く。

 

するとIEX-004の艦尾辺りに搭載されたカブトガニのような機体が発艦、避難施設の入口に着陸すると正面のハッチが開き、武装したリードウたちが降りてきた。

 

リードウ「よし、突入するぞ!」

 

機体から降りたリードウたちは施設入口へ突入するのだった。

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