戦姫絶唱シンフォギア PROJECT G   作:ダラケー

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第724話 奪われる形見(後編)

洸「なんか、外が騒がしいな」

 

外が騒がしくなったのを行ったり来たりと慌ただしく走り回る自衛官を見て洸は感じて言う。

 

響の母「そうね…自衛隊の人もかなり慌ててるみたいだし…」

 

響の祖母「洸さんや。エルザちゃんたちが心配だから迎えに行ってきな」

 

洸「あ、はい」

 

響の祖母に言われて洸はエルザとエウルを迎えに行った。

 

 

 

その頃、エルザはエウルを連れて御手洗いにいた。

 

理由はエウルが出してしまったからオムツを変えに来たのだ。

 

エルザ「はい、すっきりしたでありますよ~」

 

汚れた部分を吹いて、新しいオムツに変え終えたエルザが言う。

 

エウル「あう~♪」

 

スッキリしたエウルは上機嫌であった。

 

エルザ「よしよし、それじゃあ、みんなの所に戻るであります」

 

抱き抱えて御手洗いを出た時だった。

 

エルザ「なんでありましょうか?」

 

御手洗いのある場所の角から騒ぎが聞こえ、近寄った瞬間だ。

 

自衛官「がはっ!!」

 

血塗れの自衛官が床に倒れてきた。

 

エルザ「だ、大丈夫でありますか!?」

 

倒れた自衛官に近寄るエルザ。

 

自衛官「き、危険だ…早く逃げ…」

 

エルザを見て逃げるように言っているとその自衛官はこと切れてしまった。

 

エルザ「いったい、なにが…」

 

息を引き取った自衛官を見て何があったかと考えていると遠くから足音が聞こえてきた。

 

エルザ「!?」

 

足音がする方を見ると明らかに自衛隊でも、シンフォギアでもない3人が向かって来ていた。

 

リードウ「見つけた!」

 

3人の1人、リードウがエルザとエウルを見つけて2人に言う。

 

自身に向かって来るリードウたちを見てエルザはエウルを確りと抱き締めてその場から逃げ始めた。

 

リードウ「サリア!」

 

サリア「了解です!」

 

逃げ始めたエルザを見てリードウがサリアに言うとサリアは床を思いっきり蹴ると加速して、あっという間にエルザに追い付いた。

 

サリア「ご無礼!」

 

エルザ「むぐっ!?」

 

追い付いたエルザの口に布を付けると薬でも染み込ませたのか徐々に意識を失ってしまった。

 

サリア「確保」

 

完全に意識を失ったエルザと落ちかけたエウルをキャッチしてサリアは言う。

 

追い付いたトウマにエウルを渡して、サリアはエルザを姫様抱っこで抱えた。

 

リードウ「よし、引きあげっぞ」

 

2人を確保したのを確かめたリードウは引き上げを指示した。

 

?「ま、待てお前ら!!」

 

リードウ「ん?」

 

引き上げを指示した時、リードウの後ろから1人の男が立っていた。

 

洸だった。

 

リードウ「んだよ、ただの地球人じゃねぇか」

 

少し呆れたようにリードウは洸を見て言う。

 

リードウ「悪い事は言わねぇから、そこ退きな」

 

洸「誰が退くか!その子たちを置いてからいけ!!」

 

退くように言うリードウに洸は怖いにも関わらず、逃げずに勇敢に言い返す。

 

かつて、娘や妻を見捨てて逃げた洸とは思えない勇敢さだった。

 

リードウ「度胸あるな。だけど…」

 

洸「!?」

 

勇敢に言い返した洸にリードウはそう言うと一瞬で目の前に移動して小銃を向ける。

 

リードウ「遅いぜ」

 

洸「が……」

 

リードウはそう言って小銃のトリガーを引くと針みたいな光線が何本も洸の腹部を貫いた。

 

貫かれた洸はその場に倒れ、床は腹部から流れる洸の血で汚れた。

 

エウル「うえええぇぇぇえええ~~~~ん!!!」

 

銃の音に驚いてエウルは泣き出してしまう。

 

泣き出したエウルに驚いてトウマは慌ててあやし始めた。

 

リードウ「時間がねーから行くぞ」

 

あやしているトウマを見てリードウが言うと2人はリードウを先頭に歩き始めた。

 

洸「ま…ま…て…………」

 

エルザとエウルを連れ去るリードウたちに手を伸ばす洸だが、視界が狭まり、意識が無くなり初めていた。

 

洸(すまない…ひび…き…………)

 

前線で命懸けで戦っている娘に謝罪しながら洸は意識を手放した。

 

 

 

エルザとエウルを連れて外に待たせていた機体にリードウたちは戻るとハッチを閉じて機体を離陸させた。

 

クラーケン「カブトガニを回収する!」

 

プローブから機体が離陸したのを見てクラーケンは指示する。

 

離陸した機体は異変に気付いた自衛隊の増援に対空攻撃されたが上手く回避して高度を上げるとIEX-004が浮上してきた。

 

浮上したIEX-004の艦尾に回り、着艦した。

 

クラーケン「潜航開始!」

 

ハイニ「両舷次元タンク注水!潜航ォ!」

 

クラーケンの指示をハイニが復唱してIEX-004は潜航を開始した。

 

潜航を開始したIEX-004は1分でその姿を消した。

 

クラーケン「本部に打電!"光を奪還した"と」

 

潜航してクラーケンは不適にそう笑って言うのだった。

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