戦姫絶唱シンフォギア PROJECT G   作:ダラケー

962 / 1283
第736.5話 最終決戦・決死の作戦

響がリルと合流する少し前、冥王星近海にてガッツ星人・ヴァロルド上級大将率いる帝国大本営防衛艦隊がムサシ一隻に向かって一斉砲撃を加えていた。

 

対するムサシは最小限の被弾に抑えながら主砲である460mm三連装陽電子カノン砲をはじめ各種武装で対抗、帝国軍艦や帝国軍航空機、SBFを一つずつ確実に撃沈させていた。

 

藤尭「左舷、ミサイル多数!!」

 

リュグロー「三番主砲、発射!!」

 

左舷から来るミサイルを後ろにある主砲塔が動き、青い閃光と共にビームが放たれミサイルを打ち抜く。

 

藤尭「さらに右舷からミサイル!!」

 

リュグロー「対空砲で対応させろ!!」

 

接近するミサイルこと高速火炎爆破弾をリュグローは指示し、ムサシに搭載されている12.7cm連装高角陽電子ビーム砲塔、8.8cm三連装陽電子ビーム機銃、13cm連装陽電子ビーム機銃からハリネズミのようにビームを放ち破壊する。

 

友里「敵艦発砲!!」

 

リュグロー「取り舵30!!」

 

左30°に回頭して帝国艦艇の砲撃を回避し、主砲と副砲で反撃する。

 

 

 

帝国兵士A「バルバスファEA1007、轟沈!」

 

帝国兵士B「バルバスファEB2009、ギャラガスDA4010大破!」

 

ムサシの反撃で轟沈・損傷艦が出始めていた。

 

ヴァロルド「損傷艦は下がらせ、後続艦と入れ代わらせろ!」

 

損傷した艦の穴を埋めるように後続艦が出てきて火力維持を行う。

 

ヴァロルド「中々にしぶといな。ゼガードン級に通達、SBFと艦載機を絶え間なく発艦させ続けろ!補給が必要なモノは所属にかかわらず着艦させ、補給完了後に直ちに発艦させろ!」

 

数では圧倒的不利な状況にも関わらず、決定打に欠けていることを感じながらヴァロルドは指示すると円盤型の宇宙船『ゼガードン級強襲円盤空母』は制止すると突出した部分が開き、スベルグフS型とディノルヴァ、シュラハトが発艦し、ムサシへ向かう。

 

ディノルヴァはムサシから発艦し、外見が旧日本帝国陸軍所属で、当時の日本唯一の量産型液冷戦闘機『三式戦闘機』こと『飛燕(ひえん)』に似ている『空間艦上戦闘機 シュヴァルベ』が迎撃するが数が少なく、シュラハトやスペルグフS型はムサシへ向かう。

 

藤尭「帝国軍攻撃機とSBF接近!!」

 

リュグロー「正面は主砲、側面は対空砲と両舷ミサイル発射!!」

 

接近するシュラハトとスペルグフS型に主砲と対空砲に加えて両舷に搭載された側面ミサイルを発射して攻撃する。

 

リュグロー「これではジリ貧だな…」

 

戦況を見てリュグローは何とか最小限に被弾を抑えているがこのままではいつか致命傷を受けてしまう可能性が高かった。

 

そこでリュグローは響たちを見た。

 

リュグロー「お前たち、先に冥王星に行け」

 

響たちを見て、リュグローは言う。

 

響「いや、行けって言われましても」

 

クリス「無重力で、しかもビームが飛び交ってるこの中でどうやって冥王星に行けばいいんだよ!!」

 

隙間なくビームが飛び交う戦場を掻い潜って、冥王星へ行くのかと聞く。

 

リュグロー「帝国軍が地球本土上陸に使った揚陸艦を使えば大丈夫だ。ただ、敵もそう簡単に行かせてはくれないだろうが…」

 

ユウコ「大丈夫です。皆さんは私が守ります!」

 

装甲が厚い揚陸艦を使えばある程度持ち堪えられると考えたリュグローだったがガルバスターの500mm五連装陽電子ビーム砲には耐えられたいと思っているとユウコが言う。

 

マリア「でも、貴女の機体は…」

 

ユウコ「調整は終わっています!」

 

マリアに聞かれてユウコはそう返す。

 

翼「では、お願いできますか?」

 

ユウコ「はい!」

 

翼に再度お願いされ、ユウコは頷いた。

 

リュグロー「よし、全艦内に通達!これよりシンフォギアを冥王星に送り込む!整備班は惑星突入用に改装した揚陸艦と例のSBFの発進準備に入れ!発進後、敵はこれを全力で迎撃するハズだ!何として迎撃を阻止する!各員、一層の奮励努力せよ!!」

 

艦内放送でリュグローは指示する。

 

 

 

帝国兵士「ん?ヴァロルド司令!敵艦に不穏な動きあり!!」

 

報告を聞いたリュグローはムサシを見ると、ムサシの艦下部の側面が開き、揚陸艦が出てきていた。

 

ヴァロルド「あれは…我が軍の揚陸艦…なるほど、シンフォギアだけでも冥王星に送り込むつもりか。そうはさせん!全艦に陣形変更通達、G隊形を取れ!!」

 

意図を察したヴァロルドはすぐに陣形変更を指示すると艦隊は左右に分かれ、中央にガルバスターが突出した。

 

 

 

ベロニカ「リュグロー!敵の陣形が変わったわ!」

 

リュグロー「あれは!?」

 

ベロニカから陣形が変わったことを聞いて見るとガルバスターが突出し、艦首が開き巨大な砲身が伸びているのが見えた。

 

 

 

帝国兵士A「機関からのエネルギー伝導開始!」

 

帝国兵士B「ギャラティッカ砲にエネルギー充填開始!」

 

帝国兵士C「目標、敵旗艦!!」

 

伸びた砲身の先にエネルギーが集まり赤く輝き始めていた。

 

帝国兵士D「エネルギー充填率130%!」

 

充填率が130%に行くとヴァロルドの前に機銃型の発射装置が展開され、ヴァロルドはトリガーに指を掛けた。

 

ヴァロルド「ギャラティッカ砲、発射ぁ!!」

 

トリガーを引くとガルバスター艦首に搭載された巨大大砲『ギャラティッカ砲』から巨大ビームがムサシに向かって放たれた。

 

放たれたギャラティッカ砲のビームは冥王星を漂うデブリ郡や小惑星をムサシごと呑み込んだ。

 

 

 

帝国兵士「プラート近くのデブリ群の消失を確認!」

 

ヴァロルド「敵艦はどうなった?」

 

デブリよりもムサシがどうなったかと聞く。

 

帝国兵士「現在確認中!」

 

確認していると警報音がブリッジに鳴り響いた。

 

帝国兵士「本艦の目の前に重力振を検知!!」

 

警報音が鳴り帝国兵士が報告しているとガルバスターの目の前の空間が歪み、中からムサシが現れた。

 

 

 

リュグロー「目標、ガルバスター!ぶつかる覚悟で突っ込めぇ!!」

 

ガルバスターへ突進するムサシ。

 

副官「か、回避ぃ!」

 

ヴァロルド「退くな!ガルバスターは一歩も退かん!!」

 

副官が回避を指示するがヴァロルドは却下した。

 

ムサシと真っ向からぶつかる。

 

ムサシはガルバスターの左舷をこすりながら交錯し、ムサシの第二砲塔が零距離射撃を敢行された。

 

ムサシの零距離射撃で、ガルバスターの前部甲板の主砲1基と甲板を破壊されてしまった。

 

その隙にムサシは脇をすり抜けて突破する。

 

ヴァロルド「レジスタンス艦、侮りがたし」

 

すり抜けたムサシを見てヴァロルドは言う。

 

ヴァロルド「全艦反転!敵を追撃する!!」

 

反転してムサシ追撃を指示するが次の瞬間、近くにいたヴァルゼース級1隻が上から降り注がれるように放たれたビームにブリッジと機関を撃ち抜かれて爆発・轟沈した。

 

ヴァロルド「なに!?」

 

轟沈したヴァルゼース級の方を見ると白色に塗装されたスペルグフW型(ユウコ機)が現れて帝国艦艇を攻撃し始めた。

 

ヴァロルド「ほう、我が軍のSBFまで…SBF隊は敵SBF迎撃に当たれ!艦載機はレジスタンス艦に対し、艦爆攻撃を慣行しろ!!」

 

副官「し、しかしヴァロルド司令!それでは敵に冥王星への突入を許す隙が…」

 

ヴァロルドの指示を聞いて副官が懸念を言う。

 

ヴァロルド「もう遅い」

 

副官「え?」

 

ヴァロルドがそう言うと冥王星へ向かう1隻の揚陸艦が見えた。

 

リュグローは帝国側がギャラティッカ砲を使うことを予期して揚陸艦を先に発艦させ自身が囮となり気を逸らさせている隙に揚陸艦を冥王星に向かわせる時間を稼いだのである。

 

下手をすればガルバスターの主砲で正面から撃ち抜かれる危険性がある決死の作戦であった。

 

それを察したヴァロルドはムサシとスペルグフW型の迎撃に戦力を回したのだった。

 

 

 

レジスタンスが孤軍奮闘している時、響たちの乗る揚陸艦は冥王星の大気圏を越えてプラート基地に突撃した。

 

帝国兵士「な、なんだ!?」

 

基地の壁を突き破って来た揚陸艦に兵士たちが驚いているとハッチが開いた。

 

響「どりゃあぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」

 

切歌「デエェェェェェス!!」

 

調「はあぁぁぁぁぁ!!」

 

翼「せいやぁっ!!」

 

マリア「やあぁぁぁぁぁぁ!!」

 

クリス「喰らいやがれぇ!!」

 

未来「当たって!!」

 

開いた揚陸艦のハッチからギアを纏った響たちが降りてきて帝国兵士たちに攻撃を開始した。

 

帝国兵士「て、敵襲!敵襲!!」

 

響たちの襲撃に帝国兵士の1人が警報を鳴らした。

 

翼「皆、作戦通りに!」

 

『おう!/はい/デース!/えぇ!』

 

警報を聞いてアームドギアを構え、響以外の面々は左側へ走り出した。

 

これには理由があり、それは揚陸艦内部にてのこと。

 

響「え、私だけがリルくんの方にですか?」

 

揚陸艦内部にて響は聞き返す。

 

翼「あぁ。リュグロー氏の話だとリルはスペースのいる所にワープしたと考えていい」

 

マリア「スペースは宇宙怪獣最強と言われてるわ」

 

クリス「そんな奴とまともに渡り合えるのはお前ぐらいなもんだからな」

 

切歌「アタシたちがエルザとエウルを助けてる間にお願いするデス!」

 

調「頼みます、響さん」

 

未来「お願いね、響」

 

響「みんな…うん、任せてくだい!!」

 

皆に言われて響は言うと翼たちとは逆方向に向かって走り出した。

 

そしてリルとスペースのいる部屋に辿り着いたのである。

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。