戦姫絶唱シンフォギア PROJECT G   作:ダラケー

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伝説の雷獣編
第748話 伝説のある村


マリア「ここね、獅子ヶ丘」

 

寂れたバス停に降りてきたマリアは辿り着いた獅子ヶ丘の街並みを見て呟く。

 

ここ獅子ヶ丘はタイムスリップでもしたのか、辺りは森林でおおわれてはいるが、草津温泉のように湯煙があり、旅館らしき建物や古い一軒家が点在していた。

 

しかもこの獅子ヶ丘に湧く温泉は効能があり、第2の草津温泉とも呼ばれていた。

 

そしてマリアがここに来た理由は調査ではない。

 

マリア「温泉でのんびりするわよー!!」

 

そう今回マリアがこの村に来たのは休暇で来たのである。

 

ここ最近、S.O.N.G.のエージェントとして、翼とのユニットを組んでいるアイドルとして激務に追われ、さらに宇宙大怪獣帝国の仕掛けてきた第二次地球攻防戦などの激戦を経てようやく舞い込んできた1週間の長期休暇である。

 

1人でのんびりしたいためにマリアはこの獅子ヶ丘村の温泉旅行に来たのである。

 

獅子ヶ丘は丁度祭りが合っており、マリアは屋台を回って食べ歩きしていた。

 

マリア「はー、やっぱり旅行は楽しいわ…休暇最高!ん?」

 

足湯に足を浸けながら休暇を満喫していると小さな旗を持ったガイドが観光客と共にマリアがいる足湯の近くに来た。

 

ガイド「えー、こちらがここ獅子ヶ丘に伝わる『白銀の姫と蒼雷獣伝説』に出てくる白銀の姫が祀られている神社になります」

 

マリア(白銀の姫…聞いたことないわね)

 

ガイドの話を聞いて少し興味を持ったマリアは聞き耳を立てた。

 

ガイドの話によるとこうであった。

 

この獅子ヶ丘に古くから伝わる民間伝説、蒼雷獣伝説は今から826年前、1185年に壇ノ浦の戦いで平家が滅亡したときだった。

 

檀ノ浦から何とか生き残った反源氏派だった平家の武将たちがこの獅子ヶ丘に立て籠もり、徹底抗戦の構えを見せた。

 

壇ノ浦でほとんどの平氏軍を倒した源氏軍はこれを討伐するために進軍。

 

数で圧倒的に少ない平氏軍残当は絶望的な戦いを強いられてしまう。

 

そんな中、女官たちがいる母屋にいた1人の平家の姫が自身の母親から聞いた唄を歌い始めた。

 

姫が歌い終わったとき、どこからともなく獅子ヶ丘の山から白い霧が降りてきて辺りを覆い尽くした。

 

そして霧のは中から獣の声が戦場に木霊したかと思いきや、その声は雷雲を呼び、青い雷を源氏軍に落として源氏の勢力を撃退した。

 

雷を落とされた源氏軍は敗走した。

 

その時、何人もの平氏軍や源氏軍の兵士が蒼く巨大な獣を見たという。

 

落ちた雷が蒼色であったため、雷を呼び寄せる獣『蒼雷獣』と呼ばれるようになった。

 

蒼雷獣を呼び寄せた姫は白銀の髪をした美しい女性であったと伝えられるものである。

 

源氏軍は何度も獅子ヶ丘へ攻め込むも、その都度姫の唄を聞いた蒼雷獣が霧と共に現れては雷を落として源氏軍を撃退した。

 

やがて源氏軍は獅子ヶ丘への攻撃を止め、平氏軍もここ獅子ヶ丘に根を張り、今に至ると言われる。

 

ここにあるのはその番人まで生きた姫の墓である。

 

マリア(蒼雷獣…まるで今のリルたちみたいね)

 

ガイドの話を聞いて蒼雷獣とリルたちが似ている気がしていた。

 

マリア「っと、いけない。そろそろチェックインしに行かないと」

 

ふと腕時計を見たマリアはチェックインの時間が迫っていることに気づいて足湯が出て予約した旅館へ向かった。

 

そんなマリアを林の中で、1人の白銀の髪の色で、右手首に2つの鈴が付いた腕輪をして、着物を着た少女が見ていた。

 

 

 

マリア「ふう~…いい湯ね~…」

 

夕方、旅館にチェックインしたマリアはまず露天風呂を満喫していた。

 

田舎町なだけにマリアのことを知る人はいなかったのか、騒ぎにならずにチェックインできた。

 

マリア(あ~…身体中から疲れが取れていく感じがするわ~)

 

国連直轄のS.O.N.G.エージェントとして、トップアーティストのアイドルとして休みの無い日々を送ってきたマリアは身体から疲れが取れていくのを感じていた。

 

マリア「いい景色~!」

 

露天風呂から上がり、いつもの私服から旅館の浴衣に着替えて、窓から見える景色を見ながらテーブルに並べられた料理を堪能していた。

 

マリア「流石は知る人ぞ知る隠れ名旅館ね。景色もお料理も最高!」

 

お猪口に酒を次ながらマリアは心の底から楽しんでいた。

 

マリア「はあ~、たまにはこんな風に過ごすのもいいわね~………」

 

ホロ酔いになりながらマリアは食事を楽しんでいた。

 

食事を楽しんだマリアは空いた食器を下げてもらい、ベッドに横たわるとすぐに深い眠りに付いた。

 

マリアが深い眠りについた満月が夜空の一角を照らし出している深夜、部屋の扉が開き、「チリーン…チリーン…」っと鈴のような音が鳴り響いてきた。

 

マリア「もう…何よこの音……?」

 

鈴の音を聴いてマリアは起き上がって見ると入り口に昼間にマリアを林から見ていた少女がいた。

 

マリア「あなた、どこから入ってきたの?」

 

少女「…………」

 

マリアの問いに少女は答えなかった。

 

マリア「お父さんとお母さんは?」

 

少女「…………」

 

再度マリアは聴くが少女は答えなかった。

 

マリア「何か答えたどうなのかしら?」

 

三度マリアが聴くと少女は部屋を出ていった。

 

マリア「ちょっと、どこに行くの!?」

 

こんな夜中に年端もいかない少女が1人で何しているのかと気になり、マリアはベッドから降りて追いかけた。

 

 

 

少女を追って、マリアは外に出ていた。

 

マリア「いったいどこに…」

 

キョロキョロして探していると林の中に少女は向かって走っていた。

 

マリア「この奥に行ったわね…」

 

少女を追ってマリアは林の入り口まで来たが、満月の月明かりで道は分かるが、周囲は薄暗く不気味さが出ていた。

 

少し怖かったが少女が心配になったマリアは意を決して林へ入っていく。

 

マリア「ここは…」

 

数十分間マリアは一本道を歩き続けると、少し拡がった場所にたどり着いた。

 

中央には月明かりで照らされた墓石のようなものがあった。

 

マリア「あれは墓石?」

 

墓石に近づいて見ると昼間見た白銀の姫の墓と似たような形だが、少し違っていた。

 

土埃が着いており、払い除けるために触れた瞬間だった。

 

墓石が蒼く光りだしたのである。

 

マリア「!?」

 

墓石が光だしたのを見て驚いていると、墓石から光が出てきて1人の少女の姿となった。

 

少女は白銀の髪で、頭の上には狼の耳があり、尾てい骨にはフサフサの尻尾が生え、瞳は右が蒼と左がオレンジ色のオッドアイをしていた。

 

?「………ウォウ?」

 

少女は寝ぼけ眼でマリアを見て首をかしげていた。

 

マリア「え?石から人が…」

 

現れた少女にマリアは呆気にとられてしまった。

 

?「クゥ~…?」

 

呆気にとられていたマリアは瞳を閉じてそのまま倒れだした。

 

マリア「ちょっ!!」

 

倒れだした少女にマリアを慌ててキャッチすると少女は寝息を立てて眠っていた。

 

マリア「狼の耳に、尻尾…いったいこの子は…」

 

狼耳に、尻尾を持った獣人の少女を見てマリアは驚愕して頭があまり働かなかった。

 

そんなマリアと獣人の少女を見る1人の男がいた。

 

 

 

男「ようやく見つけたぞ、伝説の蒼き雷獣…」

 

獣人の少女を見ながら男は言うのだった。

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