転生傍観者(?)~EX佐藤さんの転生者傍観(?)記~   作:マのつくお兄さん

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EX10.佐藤さんの停電記

 おはよ~皆元気? つぐみんこと嗣深(つぐみ)ちゃんです。私はちょっぴりショボショボです。

 え? なんでかって? 聴いてくれる? ねぇ、聴いてくれる? うん、よろしい。それでこそ私のファンだね!! あ、ごめん嘘だから冗談だからどっか行かないで!?

 げふんげふん。あ~、てすてすマイクてす。マイクないけどね!!

 え~っと、あ、そうそう。コレは、私がはやてちゃんと別れて家に帰ってきた時のことなのです。

 

「あれ~? なんぞ~? 電気消えた~?」

「あ? ……本当だな。スイッチいじってもつかねぇし。なんだ? 停電か?」

「停電するなんて話、回覧板とかで回ってきてたかしらね? あ~……まぁ、目が慣れてくれば歩ける程度にはなるでしょ。そしたら懐中電灯なりろうそくなり持ってくれば良いわよ」

「まぁそれもそうだな」

「う~、今日はちょっぴり夜に冷え込むらしいのに、どうしてくれる~」

「はいはい、抱っこしてあげるからそれで良いでしょ?」

「良かろうもん!!」

「……どこの方便か知らねぇが、とりあえず萌えるな……」

 

 私も知らないよ。どこのだろうね?

 良かろうもん……ヨカロウモン。ヨガロモン。なんかデ○モンとかでいそうな名前だね!!

 

「え~っと、声の感じからしてこのあたりかしら?」

「にゃ~?」

「あら、これアインね。え~っと、どっち?」

「恵理那ちゃんこっちだよぅ。……あ、もしかして恵理那ちゃんって鳥目?」

「う~ん。いや、そうでも無いと思うんだけど……あ、アーチャーなだけに鷹の目だから鳥目――なんでもないわ。忘れて」

「鷹さんって夜目利かないんだっけ?」

「いや、俺もしらねぇな。そうなのか?」

「――くっ、流してくれて良いのよこういう言った本人が訂正した駄洒落みたいなボケは……」

 

 そうは言われても、言われてみたら気になるじゃにゃ~か。

 

「にゃ~?」

 

 おうおう、アインは夜でもお目目キラキラしてて綺麗だね~。こういうの怖いっていう人もいるみたいだけど、私は好きだよ~? 宝石みたいで可愛いもの。どれ、こっちゃおいでこちゃおいで? もふもふしてあげちゃうから!!

 

「にゃ~ん」

 

 にゃ~、足にスリスリしてくれて、私はとってもにこにこほんわかハッピーマテリアルな気分だよ~。ところでハッピーマテリアルってなんだろ~。

 

「いや、しかし嗣深が気になるというのなら俺は調べずにはいられん。ちょっと待ってろ。今宝具で調べるから」

 

 なんとここで悠馬くんの王の財宝庫から世界最古のうぃきぺでぃあさんが登場ですよ!! 粘土みたいだけどなんなんだろうね、アレ。前にも私が質問した時にアレで調べてることがあったんだけど。

 

「なるほどな。鷹は別に夜目が利かないわけじゃないってよ。ただ、それでも夜は人間程度の視力にしかならないらしいけどな」

「へ~」

「そうなの? じゃあ私のコレは本当に単なる鳥目ね」

「まぁ、視力が低下するって意味では、鷹さんも落ちてはいるんだろうから、あながち夜目が利かないっていうのも間違いじゃないんではないかと嗣深さんは思っちゃいますので大丈夫だよ恵理那ちゃん!!」

 

 実際、視力2.0の人が夜は視力0.6くらいになるとしたら、それは充分夜目が利かないって言っていいと思うからね私!!

 

「ふふ、ありがとう、嗣深」

「恵理那ちゃん、そっちはタンスだよ!!」

 

 なんてことでせう!! 我らがロリっ子(ただし発育は中々に進んでおられます。ずるいです)美少女の恵理那ちゃんは暗いところだと全然目が見えないことが判明しました!!

 

「いや、暗視の魔術使えよ」

「いやぁねぇ悠馬。様式美って奴よ。実際はちゃんと見えてるわ。ふふふ、コレは割と渾身のボケよ」

 

 なるほど、どの辺に笑える要素があったのかとか訊いちゃダメなんだろうね!! 私は空気読める子だから訊いたりしないよ!!

 

「今のボケってどのあたりが面白かったの?」

 

 なんて訊いたりしないよ!!

 

「――嗣深。泣いていいかしら。いいえ、泣きたいからちょっとその可愛らしい発育途上の胸で舐めていいかしら」

「恵理那ちゃん、泣いていいかしらって訊いたフリをしても、ちゃんと舐めてって言ったのくらい私聞き取れてるからね!!」

「くっ、そこをなんとかお願いするわ嗣深!! 後生だから!!」

「だ~めです~。最近恵理那ちゃんやたらセクハラ多いんだもん。耳ハムハムはギリギリ許します!! 耳ぴちゃぴちゃも、まぁ、まぁほどほどなら許します!! でも胸はダメだよ!! 色々と、色々とアウトだから!!」

 

 十八禁とかそういう方向になっちゃうから!! あと小学生同士のそういうのって、完全にアウトだから!!

 

「安心しなさい嗣深……私達、肉体年齢は小学生でも、精神年齢はとっくに成人を迎えてるじゃない。大丈夫よ、この作品に登場する人物は全て十八歳以上です、って注意書きしとけばむしろ『コレはつまり、そういう作品ということか……ゴクリ』と、エロエロなペドガキ共を釣れること請け合いよ? どうせ私達を覗き見てる神様や世界意志の連中も、そういうのが目当てに違いないわ」

「恵理那ちゃんは今すぐ全力で色んな人たちに謝るべきだと思うよ!?」

 

 この世界は、まったりほのぼのしていく愛らしい女子小学生の日常を描いた物語だというもっぱらの噂だよ!?

 あ、ごめんなさい。愛らしいは言いすぎでした。私ただのぶりっこだもんね。うん、分かってるよ。本当分かってるよ? でもね、私これ割と素なんですごめんなさい。

 ちなみに、前世の前世では「お前さんが女じゃったら、うちの息子の嫁にもらいたかったんじゃがなぁ」って知り合いのおじいちゃんに言われているくらいの天然癒しキャラだったらしいよ!! 自分で言うのもなんだけどね!!

 そしてあのおじいちゃんったら、その数日後にはまた私に「うちの息子の嫁にどうじゃ?」とか訊いてきてたからね! 残念、私には心に決めた人がいたよ!

 あと養子縁組のお誘いもされたね。結局断わったけど。

 

 ところで天然って自分で言う人って割と天然じゃないよね。自覚してたら天然じゃないよね。

 でもね、天然を自覚してても自覚しないまま天然なことをしちゃうのって果たして天然なのか、それとも天然には入らないのか、私は甚だ疑問を持っているので、学会では是非ともこの議題で盛り上がって生きたいと思ってるよ!! 学会ってどこの学会かはしらないけど!! 学芸会とかかもだけど!!

 

 あ、学芸会って言えばね、今度授業参観と、それに伴ってお芝居やるらしいです。それをこの前先生が話してました。ちゃんと覚えてる私えらいでしょ?

 でねでね、思うの。私思うんだけどね。授業参観となると、どうしても片親の子とか、親が当日来れない子に変に周囲が気を使ったりするじゃない?

 アレね、ちょっとこっちからするとわずらわしいよね。子供って敏感だから、割とそういう同情の目とかって気にするんだよ? 中には周りから構ってもらえて喜ぶ子もいるかもだけど、同情も度が過ぎればウザったいだけだよね!!

 

 そう、だからそろそろあのクラスでは、私の低身長に悩む姿を同情の生暖かい視線で眺めるのをやめるべきだと思うの。え? 授業参観の話? お父さん短期出張でいないんだし私には関係ないよ。ちなみに劇はシンデレラなんだけど、私村娘Cの役だし。

 ちなみにシンデレラはアリサちゃんで、ママハハ役がなのはちゃん、意地悪なお姉さんがすずかちゃんと刹那だよ!!

 本当はすずかちゃんがシンデレラでママハハがアリサちゃんのはずだったんだけど、王子様役が虎次郎くんになったことで世界の終わりみたいな顔をしていたアリサちゃんにシンデレラ役をすずかちゃんが譲ったんだよ。

 刹那もシンデレラやりたかったみたいだけど、「いつも私ばっかり虎次郎を借りてるから、コレで貸し借りチャラだからね? アリサちゃん」ってウィンクしてたよ。あの子良いキャラしてるよね。

 で、シンデレラが出来ないならなんでもいいやってなった刹那がお姉さん役をやることになったら、今度はすずかちゃんが常に一緒にいられる役だからってなのはちゃんに頼んで意地悪なお姉さん役を交換したの。

 

 もうね~、青春だよね~。命短し恋せよ乙女だよね。

 

 あ、ちなみに恵理那ちゃんは魔女で、悠馬くんはシンデレラに見惚れて婚姻を迫るんだけど同じくシンデレラ目当てでやってきた王子様に権力の差ですごすごと逃げ帰る子爵家の次男だよ。

 そんなシーンシンデレラに無かったと思うんだけど、誰かが面白がって作った役みたい。なんという地味かつ嫌な役を作るんだろうね!! 悪意を感じるよ!!

 まぁ、その役作ったの私なんだけど。っていうか、休み時間に一人で適当に思いついたシンデレラの台本を面白おかしく書いてたのが先生に見つかって、それをそのまま劇にしちゃったのが今度のお遊戯でやるというんだからビックリだよね。

 先生、私確かに小学生としてはあるまじき執筆内容でしたけれども、一般的なレベルから見たらそんなの中学生がチラシの裏に書いてる厨二病キャラ設定並の痛々しさだよ!! 自分で書いてる分には良いけど、見られるのはちょっと抵抗あるよ!!

 

 あれ、なんの話だったっけ。

 

 あぁそうそう。なんか停電起きたよって話だったっけ。そっちは別にしょんぼりな要素はお風呂入れなくて困ったくらいなんだけどね?

 この学芸会のこと思い出したらショボショボな気分になっちゃったよって話でした。はふぅ。

 

「周りの家も全部停電してるみたいね」

「参ったな。風呂どうする?」

「あ~、まぁ明日も休みだし、明日の朝にでも入るわ。嗣深もそれでいい?」

「え? あぁうん、それでいいよ~。でも明日の朝までに直ってるかなぁ停電」

「流石になんの連絡も無しになった大規模停電なら、職員総出であたったりしてるんじゃないかしら。だからきっと直ってるわよ。最悪、朝にもダメだったら近所の銭湯にでもいきましょ?」

「そうだね~」

「銭湯か……」

 

 俺は一緒に入れないな、クッ、とか悔しそうにしてるけども悠馬くん。家のお風呂でも君は一緒には入れないからね~? 私男の子とお風呂入るのは、お父さんかユーノくんくらいだからね? あ、勿論ユーノくんはフェレット姿ね?

 

 いやぁ、今日も平和だなぁ……学芸会が嫌だけど。はふぅ。

 そしてついでに言えば、お風呂は毎日入りたいです。だって女の子だもの。

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