転生傍観者(?)~EX佐藤さんの転生者傍観(?)記~ 作:マのつくお兄さん
やほやほ佐藤さんですよ。嗣深(つぐみ)ですよ~。
え? またお前かって? いや、だって本編より私見たいって声が多いらしいんですよ~? 仕方ないよね~、アイン~?
「にゃ~」
ちなみに刹那の人気に一気に追随してるらしいですよ今の私~。びっくりだね~。モブなのに~。
「にゃ~」
もひとつついでに言えば、私は私で別口掲載になったらしいよ~? やったねアイン~?
「にゃ~!」
えへへ~、かわいいなぁアインは。電波さんな私のボケにちゃんと反応してくれるあたり最高の相方だよ~。でも私脳内で言ってるだけだから言葉には出してないはずなんだけどね~?
「にゃ~?」
や~んプリチーですよ~。くっそぅあざといなぁ、流石はアインあざとい。
でも、そこが良いんですけどね!!
「にゃ!」
「……萌えるな」
「キモいよ悠馬くん」
「ぐっ!? てめ……あ、いや。酷いッスよ刹那さん」
「名前呼んでいいなんて言った覚えないんだけど」
「……サーセンっす佐々木さん」
「様は?」
「……嗣深さん、こいつ殴っていいですか?」
「女の子殴ったら好感度マイナスで~す。でも刹那ちゃんもあんまりいじめないでよ? 悠馬くんだって別に悪いことした訳じゃないんだから」
まぁ確かに私に対する愛情表現が露骨すぎて若干キモいのは否定しないけどね!
私は別に嫌じゃないから良いけど! 嬉しいから!
「嗣深……やっぱり俺にはお前しか――ッ!!」
「お友達で」
「にゃ~」
あ、真っ白になった。よしよしごめんね? でも順調に私の好感度は上がってきてるから、その調子で頑張ってね、悠馬?
「完全に君の忠犬と化してるね悠馬くん……」
「可愛いでしょ?」
「コレを可愛いと思えるのは多分この世で君だけだと思うよ……」
「そうでござるな……」
なんだよ~、可愛いじゃないか。顔だってちゃんとイケメンなんだよ? 色々残念な子だけど。
意外と頭も良くて勉強も出来るしね! まぁ、それでも難しいこと考えるのは苦手みたいだけど。
あれ、転生者なんだしむしろ小学校の勉強できるのは当たり前かな。
「あ、っていうか今日って原作イベントの日じゃないの? この前虎次郎くんが言ってたよ!」
「あ~……そういえばそうだね。虎次郎からも言われてた気がするよ」
「も~、そんな大事なこと忘れちゃダメでしょ? 一緒に行く?」
「いや、君が来たらダメでしょ。危ないんだから」
「大丈夫。最強の騎士くんがついてるから。ね~、悠馬くん」
「お……おぉ? おぉ!! 勿論だ嗣深!! 俺は命を賭けてお前を守ってやるからな!!」
「え~? 命を賭けられても困るから、危ない時は私と一緒に逃げ出してよ~?」
だって本当に命投げ捨てて守られたりしたら罪悪感半端無いからね?
後に残される人のこと考えたらそうそう命かけるなんてしてもらいたくないよ。
「な、なんだよ。嗣深は俺を信頼してないのか?」
「ううん。悠馬くんが死んだら私泣いちゃうもん。だから勝手に死んだりしないって約束。ね?」
「……嗣深……わがっだ。おでじなないがらな……」
「あぁもう泣かないでよぅ」
なんだよぅ。本当に泣いちゃうんだぞ? 一緒に暮らしてる以上もう私達家族みたいなもんなんだからね? アインは愛娘だし、刹那はちょっとお姉ちゃんみたいな存在だし、セイバーはシスコン(刹那限定)のお兄ちゃんって感じだし、悠馬は愛しのわんこなんだから。
「……ねぇセイバー? 嗣深ちゃんのアレって素なのかな?」
「邪気が全く感じられませんからな。恐らく素でござろう」
「……虎次郎が好きになる訳だよね……」
なんか刹那が肩を落としてるけど知ったこっちゃないよ。泣きやんでよぅ悠馬。ハンカチ貸してあげるから。
ええい、ダメか、ダメなのか、よーし、ギューしてやろうギュー! チューはまだダメだよ!
☆
公園で、ドラム缶のロボの上で騒音としか言いようの無い爆音でギターをかき鳴らしている緑髪のアホ毛マッチョ白衣を見つけた時の私の行動はすばやかったよ。
「この世紀の大天才、「ドクターウェストだぁぁぁぁぁ!!」うぬん!?」
「ロボ?」
悠馬くんの手を引っ張りながら(悠馬くんが顔を真っ赤にして何か言ってたけど知りません!)全力で駆け寄って、私は目をキラキラさせた。
「すっごい!! 本物だ!! エルザちゃんまでいる!! 破壊ロボもこのサイズだと可愛い!!」
「な、なんであるか? このちびっこは。それと破壊ロボは可愛いのではなくかっこいいのである!!」
「あん? てめぇ嗣深の言うことに文句あんのか?」
「な、なななななんでもないのである!!」
「悠馬くん、言葉使いが悪くなったので週末の一緒にお布団は無しです」
「しまったぁぁぁぁぁぁぁ!!」
本気で叫んでうな垂れた悠馬くんだけど、知ったこっちゃないよ。言いつけ守らないわんこにはご褒美無しです!!
「な、なんなのであるか? 一体」
「え、エルザもわからないロボ」
「ねぇねぇドクターウェストさん!! 世紀の大天才、一万年に一人の天才、究極のマッドサイエンティストのドクターウェストさん!! 筋肉!! 筋肉触らせて!!」
「おぉう? ふ、ふふふ、フゥゥハァハハハハハハハ!! 見ぃよエルザ!! やはり我輩の威光と言うのは森羅万象宇宙全域地球一周丸っと全国津々浦々、まるで世界中で聖誕祭を祝われるどこぞの聖職者なんぞにも劣らぬほどの崇拝を一身に受け、え? 我輩の宗教作っちゃう? ねぇ作っちゃうの? え? そんなまさか外なる神々までが我輩の傘下に入りたいだなんて我輩マジ有頂天!! なことこの上無い状況であるのだが、果たしてこれは夢であろうか? 否、夢であろうはずがないのである!! むしろ今までのあら奥様見ましてあの白衣の人、なんだか頭おかしいんじゃないかしら? とでも言いたげな視線を浴びる毎日こそが我輩が見ていた白昼夢!! 悪い夢であると「博士うっさいロボ」ギャァァァ!! 左腕があさっての方向に曲がってしまったのであぁぁぁる!!」
きゃ~、このウザさ、間違いなく本物だよ~!! キリッとしてれば格好良いのに、爆笑したりダメージ受けた時のその気持ち悪い顔芸も本物だよ~!! エルザちゃんもこのロボット三原則なにそれ美味しいのと言わんばかりに製作者の骨をツッコミだけであっさり折っちゃうところとかもそのまんまだよ~!!
可愛いよ! いや、かっこかわいいよ! いや、ウザ可愛いよ!
「……どうしよう、私の友人が変人と対等に会話しているんだけど……虎次郎早く来て……嗣深ちゃんが変態街道まっしぐらになるから……」
「うぐぅ……我輩……我輩どうやらなにか良い夢を見たような気がするのであるが……」
「夢じゃないよ!! 博士の筋肉さ~わら~せて~!!」
うずくまったままの悠馬が、「まさか嗣深は筋肉フェチなのか…ッ!?」とか言ってるけど気にしないよ!! 私は筋肉フェチなんじゃなくて、好きなキャラがリアルに出てきたから興奮してるだけだよ!!
あ、でもよく考えたらこの人もどうせ転生者なんだよね。じゃあ博士じゃないのか。
いやいや、でもこんだけ似てたら、もうね、コスプレ会場で見つけたら思わず写真お願いするのは間違いないから問題ないよね!!
「わ、我輩の筋肉であるか? ふ、ふふふ……そぉうであるか。まぁ確かに? この計算されつくした美しき肉体も、我輩が研究の合間に人体実験を兼ねて色々試した結果であるとはいえ? 日々の筋トレを欠かさぬことが現す我輩の美の一つであり? 科学分野以外であっても我輩が如何に天才にして素晴らしき人材であるかという証拠であるからして? ほれ、そういうわけで好きなだけ触るがいいのである」
「きゃ~! さすがは博士!! 話がわかる~!! そしてすっごいガチガチだ~!! 上腕二等筋もお腹も横腹からなにからなにまで無駄な脂肪がないよ~!! かっこいい~!!」
マッスルスーツとか着てる訳でも無いのにこの筋肉、すっごいね~!!
筋肉好きな人だったら、思わず頬ずりしちゃってると思うよ!! ガッチガチなんだけど、弾力も多少あるというかね? なんだろう。そう、針金のような筋肉っていうのかな。
そこまで太くは無いんだけど、細マッチョがちょっと肉付き良くなってるくらいの太さで、華奢に見えてムキムキとかじゃなくて、それなりの普通の体格に見えて、ムキムキ。尤も博士はなんか白衣の下は肌にピッチリ張り付いてるノースリーブで見た目からしてムキムキなんだけど。筋肉の割に太ってないの。
あ~、難しいよ説明が!!
「……我輩、エルザもこういう性格にしたかったであるな……」
「博士、今の発言はエルザに対する挑発ととるので攻撃してもよろしいロボ?」
「ギャース!! 既に、既に折れてる方の腕を捻るのはやめて欲しいのである!? じ、尋常じゃなく痛いのである!!」
拝啓、前世の私へ。
私、割と充実して生きてます。そっちの私は、もし生きてたらどうなってますか?
聖詳大学附属小学校三年生、佐藤嗣深8歳より。
「俺も……俺もマッチョになるしか無いのか……」
「あ、悠馬くんはそのままで良いよ。私そのままの悠馬くんが好きだから」
「嗣深、やっぱり俺の事を……ッ!!」
「お友達としてね?」
「グフッ」
今日も平和だなぁ。