転生傍観者(?)~EX佐藤さんの転生者傍観(?)記~ 作:マのつくお兄さん
4月29日金曜日。祝日です!! おやすみです!! 連・休・です!! いえ~い!!
でね、そういう訳だから三人でどっか遊びにいこっか、という話が昨日の時点で出て決定してたんだけどね?
恵理那ちゃんが風邪をひきました。
もうね~、タイミング悪いよね~。多分私のがうつったんだろうね~。ごめんね~?
あ、いけない。え~、ごほん。
やっほ~皆、元気? 私は恵理那ちゃんが風邪を引き受けてくれたのですこぶる元気です!! そんな元気な8歳児こと佐藤さんとこの嗣深(つぐみ)ちゃんです!!
いや~、ちゃんと自己紹介は毎回しないとね。
え~っと、なんだっけ。あ、そうそう。今日ね、悠馬くんが買い置きしておいてくれたっていう外国のなんかやたら高級そうなチョコくれたんだよ。美味しかったよ!!
あのね、なんかね、すっごい甘いんだけどね、口でふわってとろけるの。あれを生チョコって言うのかな。私何気に生チョコって食べるの初めてかもしれない。美味しかった。
でも68円の板チョコさんも負けてないんだけどね!! むしろ量があるから私68円の板チョコさんも大好きだよ!! っていうか普段食べるならそっちでいいよ!! 一粒六千円もするとか聴いたから私もうアレ食べないよ!! 贅沢は敵だよ!!
え? あ、そうだった。恵理那ちゃんが風邪ひいたっていう話なんだけどね? とりあえずお風呂での介護と身体拭くのと濡れタオルとかとっかえるのと添い寝が私担当で、悠馬くんが他の家事全般担当というのが今日の家事割り振りになりました。
いや、勿論ズルなんてしてないよ? 悠馬くんにお願いしたりもしてないよ? でもなんかね、恵理那ちゃんが悠馬くんを呼び寄せて何かを耳打ちしたら、俄然やる気を出した悠馬くんが勝手に全部引き受けちゃったの。何言ったんだろうね。っていうか、二人とも本当仲良しさんになったね。ちょっと前まであんなにいがみあってたのに。
いや、良いんだけどね? 平和で仲良しが一番だし!! でも私放って置いて二人で内緒話はちょっと寂しいんだよ? 今の私、割かし前世と違って遠慮しないからね? ベタベタするからね?
「うぅ~……嗣深が可愛すぎるわ……」
「う~ん、それは良いんだけど恵理那ちゃん、大丈夫なの? 身体すっごいあっついよ?」
「……嗣深、恵理那ちゃんの身体がすっごいあっついよって、ちょっと艶かしい声で言ってくれないかしら。出来れば息を荒くして」
「えぇ!?」
どんなお願いなのソレ!? やっぱり変態さんだよ恵理那ちゃん!!
「あぁ、良いの。ごめんなさいね嗣深……私が……私がこんなお願いしてもダメよね……死ぬ前に、せめて一度聴いておきたかったのだけれど……」
「恵理那ちゃん死んじゃうの!? だ、ダメだよ!! 死んじゃダメだよ!?」
「うぅ……ごめんね嗣深……嗣深が『恵理那ちゃんのこと考えたら、私こんなにあっつくなっちゃったよぅ』って、甘えるような声で言いながらもじもじしつつ上目遣いの涙目で言ってくれれば治るんだけど……」
「恵理那ちゃ~ん!? 色んな意味で大丈夫!? ねぇ!?」
まさかこの私がボケ負けるとは予想外だよ!?
前世の私よりも割とテンションアゲアゲで行ってる私が負けるなんてびっくりだよ!!
「なんだったら……なんだったら『恵理那お姉ちゃん……私のこと、抱いてくれる?』って上目遣いでもじもじしながらでも良いわよ」
「えぇ~……いや、まぁ前のなんか危なげなやつとかよりは良いけど……うぅぅ……ちょ、ちょっとだけ、一回だけだからね!!」
まぁ、結局抱きしめてもらうのには変わりないんだから良いけどさ~。なんか恵理那ちゃんが言うと怪しく感じるんだよね、頼まれる台詞が。
う~……ま、まぁとりあえずちゃっちゃと言おう。
え~と、もじもじしながら上目遣いだよね?
「え、恵理那お姉ちゃん……私のこと……抱いてくれにゅ?」
噛んだ!! いや、舌は噛んでないけど、舌がまわりきらなかったよぅ!?
は、恥ずかしい――ッ!!
割とガチで舌がまわらなかった、恥ずかしすぎる!?
「――わが生涯に、一片の悔い無し」
「って、恵理那ちゃああぁぁん!?」
なんでそんなにやりきった顔で親指立てて倒れたの!? ごめんね!? ちゃんと言えなくてごめんね!?
「ま、待って!! 私、えっと、ほら、さっき言ってた奴ちゃんと言うから!! 次絶対ちゃんといえるから!!」
「ま、まさか、本当に言ってくれるというの――ッ!?」
「え、う、うん。い、いくよ?」
え~っと、甘える声で、もじもじしながら上目遣いだよね? あ、涙目? ……今の私まさに涙目状態だから丁度良いね。あうあう。
「え、恵理那ちゃんのこと考えちゃら――」
テンパると、ろくなことが無いよぉぉぉ!!
なんでこんな簡単な台詞で噛むかな私!? いや、いいや続けよう!!
「わ、私ぃこんなにぃあっつくなっちゃったよぅぅ……うぐぅ」
うぅぅ……本当に顔が熱いよ。恥ずかしすぎるよ。なんで台詞一つ満足にいえないかな私……。
「――あぁ、これで安心した――これで安心してイケるよ……」
「それ切嗣さんだよぉぉ!? っていうか、切嗣さんの名台詞最低な改変しちゃってるよぉぉぉ!?」
あれって確か、安心したって言ってぽっくり静かに死んじゃう奴でしょ!? イケるなんて言ってなかった覚えがあるよ私!?
「――安心して嗣深。私は今、世界で一番幸せだから……」
そんな良い笑顔で涙を流しながら抱きしめて言われてもなんか嫌だよぉぉぉ!!
――あ、でも恵理那ちゃん良い感じに体温下がってきたのか、熱いというよりもなんだかほかほかして気持ちいいにゃあ……。
「にゃ~」
「あ~、アイン~……もふ~もふ~……」
ふわぁ……いけない。眠くなってきちゃったよ……おやふみなしゃい……。
今日も平和だにゃあ……。