死亡から始まる異世界ハーレム生活   作:小野寺キキ

26 / 39
ご静聴のほどよろしくお願いします!


26話 漆黒の悪魔

俺たちはケイリーちゃんの居場所を与えることに成功した。そして、クエスト討伐のため、6階層へと向かった。

 

 

6階層は至って平和なエリアだった。

辺り一面、草木が生い茂り空気が澄んでいてとても心地がいい。

それにほどよいくらいの日差し.....。

今にも眠りたい気分だ。

ーー まぁ、一眠りはいいよね。

俺は草原に寝転んだ。

周りを見渡す限り、モンスターはいない、多分。

6階層に来るまで1時間くらいかかった。

それに、3階層の暑いエリアも通らなければならない。

俺たちはクタクタだった。

そして、1分の経たず、眠りについた。

 

「う、うぉぉぉぉぉおお///」

 

突然、強烈な快感が襲った。

俺はその正体を知るべく、重たい瞼(まぶた)を開けた。

すると、植物系モンスターが俺の体力を吸っていた。

当然、俺はダメージを喰らわない。ユニークスキル〈苦痛の加護〉によって。

 

ーー うむ、なんていい快感なんだ。

 

俺は呑気(のんき)にそう思っていた。

すると、だんだん敵が集まってきた。

気づくと俺たちは囲まれていた。

 

気色悪い触手でこちらに攻撃してくる。

エマとアリスは「きゃぁぁぁああ!!!」と悲鳴をあげている。トライドは・・・まだ寝ていた。

ーー触手プレイとはいい度胸じゃないか!!!!

でも、いい光景だな...グフフ...。

 

・・・冗談はさておき、これが例の〈ドレイン〉というモンスターだろう。

よーし、さっさと片してしまおうか!!!

俺は植物系モンスターに相性のいい火属性魔法の〈火炎地獄〉を発動させた。

この〈火炎地獄〉という魔法はユニークスキルだ。

なぜか、知らぬ間に獲得に成功していた。

 

そして、その魔法で〈ドレイン〉を一掃した。

クエスト完了!!!

 

「よし、帰るぞ!!・・・おい、どうした?」

「どうした?じゃないでしょう!!!」

「そうですよ!!!」

 

エマとアリスが怒っている。

・・・なぜなのだろうか。

 

「その魔法があるなら早く倒してくださいよ!!!おかげで身体中、ネバネバした液体でいっぱいですよ!!!」

「なんだ、そんなことか」

「なんだ、そんなことか・・・じゃないです!!!」

「いい光景だったぞ!!!」

「・・・・・」

「・・・・・」

「・・・ごめん」

 

なんやかんやありながらもクエスト討伐に成功した。

そして、俺たちはギルドへと戻った。

 

 

なんだか、ギルドが騒がしい。

なにか、出し物をしているのだろうか。

すると、エイミーさんが慌ててこちらへと走ってくる。

 

「タケルさん!大変です!!!」

「どうしたんですか?」

「ベリン=ラグドール様がタケルさんに用事があるようです!しかも、怒ってる様子でした...何したんですか!?」

 

ベリン=ラグドール?

あー、街中で出会ったうんこ坊ちゃんか。

 

「街中で恥ずかし目を受けてもらいました」

「・・・あ!思い出した!」

 

とエマがなにか思い出したようだ。

 

「ラグドールって聞いたことあるなって思ったけど、あのラグドール公爵家のことだったのか」

「公爵家?」

「はい。正直、面倒臭い家柄です」

 

「貴様ぁぁぁぁぁあああ!!!!!」

 

ギルドの扉を勢いよく開け、ベリン=ラグドールが飛び出してきた。

どうせ、要求は.....、

 

「ケイリーを返せ!!!」

 

・・・やっぱり。

どうして、ケイリーちゃんに執着するのだろうか。

公爵家ならメイドとかいるだろうに・・・。

当然、俺は「無理」ときっぱり断った。

 

「貴様、いい度胸じゃねぇか!!!」

「・・・・・」

「貴様、ケイリーの正体を知っているのか?」

「・・・正体?」

「その様子じゃ知らないようだな。特別に教えてやる」

「ケイリーはケットシーの中でもとても希少種なんだよ」

 

・・・希少種?一体、なにを言っているんだ?こいつは。

 

「ケイリーは1000年に一度生まれてくるかわからない〈漆黒の悪魔〉なんだよ」

「!?」

 

エマは驚愕していた、

エマだけじゃない、周りにいる全ての人々が驚愕している。

俺は状況を理解出来ない。

なぜ、みんながこんなに驚愕しているのか。

 

「・・・エマ。〈漆黒の悪魔〉ってなんだ?」

「えっ!?知らないんですか!?!?」

「恥ずかしながら.....」

「〈漆黒の悪魔〉っていうのはケットシーの最強の種族です。強大なほどの魔力を保有し、それは魔王にも匹敵すると言われています。それにカリスマ的な知識力・・・。まだ、謎に包まれたままですが。・・・本でしか読んだことなかったのでまさか〈漆黒の悪魔〉が存在するとは・・・」

 

どうやら、ケイリーちゃんは危ない存在らしい。

・・・でも、俺はそうは思わない。

だって、ケイリーちゃんはケイリーちゃんだから。

少し、無愛想だけど、それでも、一生懸命頑張っている。

だから、絶対にラグドールになんか渡さない。

 

「どうだ?ケイリーは怖くなっただろ?」

「そうは思わない」

「・・・なに!?」

「だから、お前になんか渡さない!!!」

「・・・き、貴様ぁぁぁぁぁあああ!!!!!」

 

すると、ラグドールは腰に巻いていた剣(つるぎ)を鞘(さや)から抜き、襲いかかってきた。

 

(そういえば、試したいユニークスキルがあったんだった)

 

そして、俺はユニークスキル 〈超減速(スローモーション)〉をラグドールに向けて発動した。

 

(・・・おっそ!!!!)

 

ラグドールの動きがゆっくりに見えた。

俺はラグドールの首にチョップを入れた。

 

「うごっっ」

 

すると、ラグドールは気絶した。

・・・弱!軽く入れたつもりだったんだけど。

 

まぁ、倒したのはいいけど、どこに運べばいいのか...。

すると、ラグドール公爵家のメイドたちが来た。

 

「すみませんでした。うちのお坊ちゃんがご無礼を...」

 

メイドたちは深々とお辞儀をして去っていった。

・・・まぁ、これで一件落着かな...??

 

エイミーさんの後ろに隠れていたケイリーちゃんが俺の所に来て...、

 

「・・・ありがとう」

 

と一言言った。

ケイリーちゃんの笑った顔を見て、

俺はホッコリした。

 




ご視聴ありがとうございます!
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。