銃を使わないとある武偵   作:宗也

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うーん、ラブコメっぽく書いてみましたが、やっぱりラブコメを書くのは苦手です。

過度な期待はしないでくださいね?


第11筋 キャッキャウフフ(物理)

「さて、模擬戦開始の前に風雨君にはこれをあげよう。」

 

「何くれんだよ?って携帯かよ。何に使うんだよ?」

 

「じゃあまた後で来るよ。」

 

そう言ってシャーロックは何処かに消えていった。意味わかんねえことするな本当に。

 

「まあとにかくだ、来いよカツェ!!杖なんて捨ててかかってこい!!」

 

「じゃあ山本も武器を捨てろ!!」

 

シャーロックのせいでカツェを模擬戦をすることになったじゃねえか。腹いせにまたカツェの写真を撮りまくってやる。

 

「さっきの分たっぷりとお返ししてやるぜ!!」

 

「やれるもんなら、やってみうわっ!!」

 

なんだなんだ?水筒から水をばら蒔いたぞ?

 

「さっきはろくに使えなかったからな。さっきまでのあたしだと思うなよ?」

 

「その台詞そんな始めの方に言うのかよ。もうちょっと後で言おうぜカツェ?」

 

「口だけは達者だな!!」

 

そう言いカツェはばら蒔いた水を俺に飛ばしてきた。便利だなぁそれ。

 

「よっ、ほっ、あらよっと。どうしたどうした?そんな水じゃあ俺に勝てないぜ?」

 

「お前さぁ、格好つけてるけど、全部当たってっからな?」

 

「え?マジで?マジだこれ!?避けた筈なんだけど!?」

 

やべ、自覚し始めたから痛みが出てきた。鉛弾じゃなくて助かったな。

 

「いやはや、油断してたなっと!!」

 

後ろから気配がしたからしゃがむと俺の上を一匹の烏が通過した。

 

「ちっ、気付かれたか。」

 

「その烏は使い魔って事か?」

 

「ああそうだよ。こいつはエドガーって言うんだ。」

 

「えっ?その烏エクリカリバー撃てんの!?対象から遠ければ遠いほど威力を増すというあり得ない事を言いながら脚からエクリカリバー撃つのか!?」

 

「何の話だ山本!?」

 

あっ、でもそいつイギリス人だったわ。カツェはドイツ人らしいから違うか。

 

「山本、お前武器とか何かねえのかよ?出し惜しみすんなよ?」

 

「使わせてみなカツェちゃん、寝顔見られたくらいでかなり取り乱すカツェちゃんに出来るもんならな!!」

 

「その口いい加減に閉じやがれ!!」

 

カツェがそう言うとルドガーはバサバサと何処かに飛んでいった。あれか?敵前逃亡ってやつか?

 

「烏何処かに飛んでいったけど、カツェ、ちゃんとペットの世話しとけよ。」

 

「違えよ!!何処か安全な所に行けって命令したんだよ!!」

 

「嘘は付かなくていいんだぞ?大丈夫だ、ペットの扱いには心得があるからな。意地張んなくていいぞ。」

 

「その哀れむような目を止めろ。お前なんかあたし一人で充分だ!」

 

なーんだ残念、まあ2対1でも1対1でもいいけどな。

 

「さあて、ここからバリバリ行くぜ!!」

 

そう言いカツェは水が入った小瓶を取り出して、その中身を弾丸のように飛ばしてくる。

 

「逃げろや逃げろー!!」

 

「ほらほらどうした!?逃げてばっかじゃあたしには勝てないぜ?」

 

「だってカツェみたいな可愛い女の子に傷を付ける事はしたくないからなぁ。」

 

俺がそう言うとカツェはボンッっていう効果音が付いてもおかしくない速度で顔を赤くした。いやいや初ですなぁ。

 

「かかか可愛い!?あ、あたしは可愛くなんかない!!」

 

「その仕草とかも可愛いんだよなカツェ。」

 

「ま、またあたしを侮辱しやがって!!もう許さねえぞ!!」

 

ありゃ?怒っちゃった。ってルガーを取り出してきたよあの子。

 

「死んでも恨むんじゃねえぞ!!」

 

「大丈夫だ、恨むのはシャーロックにしておくからな!!」

 

どわっと、ルガーを撃ってきたから避けたら水の刃が迫ってきたよ。応用がかなり効きそうな力だなぁ。

 

「まあ当たらないけどな!!」

 

さあてそろそろ反撃しますか。水の刃を横っ跳びで避けて地面を思いっきり踏んでカツェに近付く。

 

「っ!!」

 

俺が向かって来てると見たら水を操って壁を出現させたな。機転は効くみたいだが、甘いぞカツェ!!

 

「よっこいしょ!!」

 

壁を登ってカツェの後ろに回り込む。どうやって昇ったかって?頑張って登った。

 

「ん?あいつは何処だ?」

 

水の壁を解除してきょろきょろと辺りを見渡してるな。おーい俺は後ろだぞ?

 

「何処かに隠れやがったな?せこせこすんなよ!それでも男か山本?」

 

「何処にも隠れてねえぞカツェ、とんがり帽子もーらい!!」

 

俺がカツェの帽子を取った瞬間にぐるっと後ろを振り返ったな。ついでに膝かっくんもすれば良かったか。

 

「いい、いつの間に!ってかあたしの帽子返しやがれ!!」

 

「やーなこった!!そして奪った帽子を装備、これで俺も魔法少年だぜ!!似合うかカツェ?」

 

「絶望的に似合わねえから返しやがれ!!」

 

そんなー、似合うと思ったんだけどな。

 

「でもこういうとんがり帽子を被ると言いたくなる言葉があるよな。」

 

「何考え込んでんだよ。早く返せ。」

 

「グリ○ィンドーーール!!」

 

「ああもう本当に調子狂うなぁ!!」

 

ああ満足した。さてとんがり帽子を外したカツェの姿の写真も数枚撮ってと。

 

「ってかさ、さっきから戦って思ったんだが。カツェ、何でそんな辛そうにしてるんだ?」

 

「は、はぁ!?お前何言ってんだよ?このあ、あたしが何時辛い顔をしたんだよ?」

 

口ではそう言ってるけどな、目は泣きそうになってんだよ。目は口ほどに物を言うからな。

 

「俺の振る舞いを見て何か感じてるのかカツェ?」

 

「べべ、別に何も感じてね「もしかして一緒に居てくれる友達とかいないのか?」ううう、うるせえ!!!」

 

図星か、何となくで言ってみたんだが当たったのか。ん?携帯が光ってるな。

 

「あたしは魔女だぞ!?人々から恐れられてなんぼ、嫌われてなんぼ、怖がられてなんぼなんだよ!!」

 

カツェはそう言ってフンと鼻を鳴らしてそっぽを向いた。さて携帯を開いて、ははぁ、なるほどねえ。

 

「それで学校の皆から嫌われてんのか。」

 

「てめえ、その情報を何処で仕入れてきやがった!?」

 

「それは秘密だな。」

 

まあ、今持ってる携帯の画面に書いてあるんだけどな。カツェは普段お嬢様学校に通ってるが、周りから避けられてると。

 

「あたしがナチスの関係者の血筋ってのは噂程度にバレてるみたいだからな、学生も先生もあたしを避けるのさ。」

 

「何処の国も異端者にはそういう態度をとるのは同じなんだな。」

 

「けど、魔女連隊の皆がいるからその皆が理解してくれればそれでいいんだ。」

 

そう言いカツェは力なく笑う。無理してんのが見え見えだっての。

 

「はぁ、携帯を渡した理由ってこういうことかよ。」

 

「何言ってるんだよ?」

 

「お前見栄張り過ぎだし強がり過ぎ。たかが十三くらいの餓鬼が大人ぶるな。」

 

俺がそう言った瞬間にカツェが俺の頭目掛けてルガーを撃ってくるが首を横に傾けて避ける。

 

「うるせぇよ。たかがあたしの事情を最近知ったばっかのてめえが何でも見透かしたような口調で喋んな。」

 

「その口調も皆から恐れられるために使ってんだろ?」

 

「うるせぇよ!!」

 

カツェは俺に小瓶の水を投げ付けて、俺の顔に当たる直前に水が鋭利に尖った形に変形するが籠手を付けてる左腕で弾く。

 

「てめえにあたしの何がわかる!?」

 

「何も分からねえ。ついさっき知り合ったばかりだからな。」

 

「だったら「構うなってか?ふざけんな。」っ!!」

 

俺は籠手から槍を取り出して地面に突き刺し、戦術殻 氷で辺りを氷らせる。

 

「あ、あたしはあの人さえいればいいんだよ!!魔女連隊があればいいんだよ!!」

 

「……。」

 

「あそこは大切な居場所だ!!魔女とか悪魔とか言われてるがあたしは魔女連隊があればいいんだ!!」

 

「そうか。」

 

俺は槍を地面から抜いて籠手にしまう。やれやれ、シリアスは苦手だ。

 

「悪かったな、ちょっと意地悪してみたくなってな。カツェの気持ちを知りたかった。」

 

「だ、だからってあんな殺気を出しながら睨むなよ。本気でビビったぜ。」

 

「俺より環境に恵まれているんだな。その環境を壊すなよ?」

 

大切な人がいるだけ恵まれている。大切な居場所があるだけ恵まれている。俺もそういうのが欲しかった。

 

「お前、一体過去に何があったんだ?お前こそ、携帯を投げ捨ててから悲しい顔をしてたぞ?」

 

「戻りたくても戻れない。幸せだった一時を思い出していたのさ。」

 

俺はカツェに近付いて帽子を取って頭を撫でる。カツェはいきなりの事で顔を真っ赤にしてるな。

 

「な、ななな、何しやがるてめぇ!?」

 

「魔女連隊だけじゃない。辛かったり悲しかったら俺にも相談しろ。俺もカツェの味方になってやるからな。」

 

俺はそう言ってニッコリと笑う。それを見たカツェは俯いてモジモジしてるな。これをすれば女の子の機嫌は取り戻せるって変態モードのキンジから教わったが大丈夫かねぇ。

 

「か、格好つけやがって、……ありがとな。」

 

「ん?何か言ったかカツェ?」

 

「な、何でもねえよ!!」

 

カツェの帽子を元の位置に戻してと。さあ、シリアスはおしまいだ。こっからシリアル全開で行くぜ!!

 

「というわけで、今からさっきまでのカツェの本音と顔写真を魔女連隊に送りたいと思いまーす!」

 

「……はぁ!?冗談だろ!?止めろ!!」

 

「止めろと言われるとやりたくなるのが人間だ。さあ送信ボタン押しちゃうぞ~?いいのかな~?」

 

「だったら水でって全部凍ってる!?ならルガーってこれも短剣も凍ってる!?」

 

はっはー!!そのために戦術殻 氷を使ったのさ。

 

「ってか魔女連隊に送るってどう送るんだよ!?」

 

「いやぁ、魔女連隊の居場所に送るのさ。大丈夫、ちゃんと居場所知ってるからな!」

 

何処で知ったかって?あの迷惑探偵ホームズが教えてくれたぞ。

 

「やーめーろー!!」

 

カツェが突っ込んでくるが、カツェの頭を押さえて止める。ジタバタ暴れてる姿もいいね!

 

「ほらほら~、早く携帯を取らないと3秒以内に送信しちゃうぞ?」

 

「てめぇぇぇぇぇ!!」

 

俺の手を弾いて携帯を取ろうとしてるけど、カツェの身長じゃあ手を伸ばしても俺が手を伸ばした先には届かないぞ。

 

「返せ!!返せ!!返せ!!」

 

顔を赤くしながら必死でぴょんぴょん跳ねながら携帯を取ろうとしているカツェは最高だな!これも写真に撮ってと。

 

「ちなみに俺は携帯は五種類持ってるからな。」

 

「誰に説明してんだ!?」

 

「ほ~らカウント始めちゃうぞ~?い~~ち。はい送信っと。」

 

「山本!!2と3はどうしたんだよ!?まだ1秒しか経ってねえぞ!?」

 

「世の中な、1さえ覚えておけばなんとかなんだよ。ちなみにマジで送信したから。」

 

カツェに送信画面を見せる。それを見たカツェはポカポカ殴ってくる。

 

「取り消せ取り消せ取り消せ馬鹿野郎!!」

 

「カツェ、本気で俺を殴ってるみたいだが痛くも痒くもないぜ!!」

 

水と武器を使えなくすればカツェは弄り放題だからな。いやー、微笑ましいわ。

 

「ってあれ?なんかいつの間にか氷溶けてる。」

 

何か部屋の室温が上がってる。シャーロック、お前の仕業か!?

 

「そうみてえだな。さあて山本?覚悟しやがれよ?」

 

今床が数センチ浸水してますなぁ。ということは、カツェの力が使いたい放題か。

 

「カツェ、この超絶スマイルで許してくれたまえ!!」

 

「許すわけねえだろ馬鹿が!!」

 

あるれぇ?許してくれなかったぞ?

 

「どう山本を料理してやろうか?」

 

「俺は美味しくないぞ!?食べても腹壊すだけだからな!!」

 

「そういう意味で言ったんじゃねえよ!!」

 

ヤバイヤバイ!!もう1回戦術殻 氷使っても無駄だろうな。どっかで見てるシャーロックがまずさせてくれないだろうし。

 

「どうするぅ?絶体絶命のピンチ!!」

 

「遺言はそれだけか?」

 

「な訳ないだろ、戦術殻 風!!」

 

籠手から二本の小太刀の柄を合わせて竜巻を発生させて水を吹き飛ばせばいいんだ!!その隙にてっ、た、い。

 

「っ!!てめぇも能力持ちか。だったら手加減はいらね、え、な。」

 

「あー、その、なんだ。ごちそうさまです!!」

 

カツェは固まってるな。何が起きたって?いやさ、カツェの着ているスカートって結構短いんだよ。それで下から上に吹き上げる風が近くで発生するとなるとさ。

 

「こ、ここ、こここ。」

 

つまり、スカートが捲れてカツェの下着が見えちゃったんだよな!!

 

「この変態クソ馬鹿野郎がぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」

 

「ぎょえぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!」

 

ぐふ、あちこち、水の刃で串刺しにされたぜ。でもな、ちゃんと携帯で写真を撮ったから、弄れるぜ、ガクッ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ふふふ、やっぱりあの二人を組ませると面白いね。僕の思った通りだね。」




ちなみにシャーロックからもらった携帯の画面の内容

『この下にカツェ君の情報が書かれてあるよ。これを読んだ後は、是非シリアスな展開を頼むよ。シリアルばっかりじゃつまらないからね。』
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