銃を使わないとある武偵   作:宗也

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第14筋 段ボールさえあれば潜入なんて楽

教室

 

「と、とりあえず撒いたようだな。」

 

「ああ、ってあいつらなんだよ!?いきなり撃ち出すしすげえ剣幕で追い掛けてくるし本当にここ学校か!?」

 

武藤達から逃げてきた俺とカツェは教室の机に腰をかける。あー疲れた。

 

「言っておくけどなカツェ、こんなの日常茶飯事だからな?」

 

「おいおい。それで山本は何であたしを見た瞬間に隠れようとしたんだ?」

 

カツェはジト目で俺を睨んで来た。その目もいいね!

 

「カツェが来るとは思わなかったんだよ。どういう要件で来たんだ?」

 

「武偵がどんなものか興味を持ったからな。いやー、結構来るの大変だったん「当たり前だろうが!」いてぇ!!叩くなよ!!」

 

「お前今の状況わかってんの?何イ・ウーのメンバーが堂々と武偵高校に入ってきてんの?ここでテロとか起こすつもりなの?」

 

教師達にバレたらどうなるかわからないからな。退学とか勘弁だ。

 

「休暇を利用して来たんだよ。テロとか起こすつもりはないぜ。そんなに心配するなよ!」

 

カツェはそう言って笑い出す。だったらとんがり帽子を着けてくるなよ!!

 

「せめてとんがり帽子を外せよな。カツェを知ってる人がそれを見たら一発でバレるぞ?」

 

「これを外せばお前があたしを見付けれないと思ったんだよ。」

 

「はぁー、まあ見学とかは自由にしていいけどさ。身分がバレねえようにしとけよ本当に。」

 

「山本は心配性だなぁ、あたしがそんなヘマをするわけねえじゃねえか。」

 

カツェはケラケラと笑い出す。あーあ、フラグにしか聞こえねえよ。

 

「ほーお?随分と舐めた口を聞いてくれるなぁ、魔女連隊隊長カツェ・グラッセ。」

 

「あ、オワタ/(^o^)\」

 

教室のドアに蘭豹先生がいた。なーんーでーこんなにも早くフラグを回収するかなぁ!?

 

「なな!!何であたしの名前を知ってやがる!?」

 

「うちを舐めんなよがきんちょが!!それと山本!!何でこのがきんちょと知り合いなんだ?」

 

「いや、それはあれですよ。偶然の賜物という奴ですよ!!」

 

やべーよ、蘭豹先生めちゃめちゃ怒ってるし。カツェは動揺して冷や汗流してるしやべーよ。

 

「偶然かぁ、そうかそうか。って納得するわけないだろうがボケがぁ!!言い方を変えてやる、何で魔女連隊の隊長と知り合いなんだ?」

 

「だから言ってるじゃないですか、偶然!!奇跡!!たまたま!!」

 

「なわけないだろうがぁ!!うちをなめとんのかぁ山本!?」

 

うわっ!!銃を撃ってきやがった!!これは本当に激おこだ!!

 

「大人しくお縄につけや、そしてたっぷりと尋問してやるからなぁ、覚悟しとけよ餓鬼供。」

 

「どどど、どうすんだよ山本!!見逃してくれそうにないぜ!?」

 

「ああ、マジでヤバイ。となればとる手段は1つ!!」

 

俺は籠手から刀を出現させて右手に持って構える。それを見た蘭豹先生は少し驚いてるな。

 

「うちに歯向かうか。その意気に免じて山本は九分殺しで勘弁してやる。」

 

「それってほぼ死んでるじゃないですかやだー!!」

 

「な、なぁあの女強いのか?」

 

カツェは恐る恐る聞いてきた。強くなかったら人生オワタの顔をしてねえよ。

 

「めちゃめちゃ強い。多分勝てないだろうな。」

 

「どうすんだよ!?こうなったらあたしのま「カツェは手を出すなよ。」お、おい山本!!」

 

俺は蘭豹先生の近くのところまで警戒しながら歩く。さて、ふざけてたら人生詰むからな。

 

「腹は括ったかクソ餓鬼?」

 

「ああ、おかげさまでな。行くぜ!!」

 

そう言い俺は気合いを入れて蘭豹先生の向かって駆け出……さずにカツェを左脇に抱え込んで窓から飛び降りる。

 

「逃ぃぃぃぃげるんだよぉぉぉぉぉ!!」

 

「……待てやゴラァァァァァ!!何逃げてんだクソ餓鬼ぃぃぃぃ!!」

 

よし、逃げる距離は稼げたぞ!!バカ正直に突っ込んでもボコボコにされて終わりだし!!

 

「見たかカツェ!これが俺の秘技、戦略的撤退だ!!」

 

「要するにただの逃走じゃねえか!!何格好つけてんだよ山本!?」

 

「男にはな、たとえ強大な相手に挑むときに背中を見せて走らなければならない時があるんだ!!」

 

「それを逃走っていうんだよバカ!!つーか降ろせ!!この状態だとすす、スカートの中が見られるだろ!!」

 

んなこと言うけどよ、あの鬼の形相をした蘭豹先生に追い掛けられてながら人を降ろせるかよ。

 

「我慢しろよ、それともあの人に捕まって人生終わりにしたいか?」

 

「嫌だよ!!だからさっさと逃げて安全な場所で降ろせよ!?なるべく早めにな!!」

 

「そうと決まれば全速前進DA☆」

 

しかし、今も全力疾走で走ってるのに疲れねえな。これもカツェとおいかけっこした結果か。

 

「ん?山本、携帯が光ってるぞ?」

 

「どれどれ、マジかよ!!蘭豹先生、ちょっとタンマ!!」

 

俺がそう言うと銃を撃とうとしていた蘭豹先生が止まってくれた。ってあと数メートルの所まで来てたのか!!

 

「クソ餓鬼供、とりあえず尋問は後にしてやる。さっさとケースD7を解決してこいや!!」

 

「蘭豹先生そんなに大声で言ったらメールで来たケースD7の意味がないんじゃないですか?」

 

「あぁん!?何か文句あるかクソ餓鬼?」

 

「いえ、ないです。」

 

蘭豹先生は何処から取り出したかわからないけど、一升瓶を取り出し、酒を飲みながら校舎の方に戻っていった。何処に一升瓶しまってあったんだよ。

 

「と、とりあえず首の皮一枚繋がったな。あの女何者だよ!?」

 

「すぐに切れそうだけどな。蘭豹先生は中国のあるマフィアの娘だからな。」

 

カツェを降ろしながら説明する。さて、メールの中身を再チェックしてと。

 

「はぁー、白雪が行方不明か。恐らく魔剣の仕業なんだろうな。」

 

「なあ山本、ケースD7って何だ?」

 

「D7は事件かもしれないがわからないので連絡は一部のものに行き、保護対象者のためむやみに騒いではならない。武偵高もアドシアートを予定通り遂行し、極秘裏に事件を解決せよという意味だ。」

 

さて、まずはキンジに電話だな。

 

「……繋がらねえか。恐らく誰かと話の最中か。カツェ、魔剣って誰だか分かるか?」

 

「分かるけどよ、言ったら面白くないだろ?あたしは仲間は売らないぜ?」

 

カツェはニシシと笑いながら言ってくる。まあ、そりゃそうだわな。

 

「次にこいつにかけるか。もしもしレキ?」

 

「風雨さん。今何処に要るんですか?」

 

1コールも待たずに出たよ。予想でもしていたのか?

 

「うーん、地下倉庫近くだが?恐らく白雪も魔剣も地下倉庫にいると思うが合ってるか?」

 

「はい、先程白雪さんが地下倉庫に入っていくのを確認したので合ってますよ。」

 

良かった、これで外れてたらカツェに大笑いされていたな。現にカツェは当てるなよという顔をしてるし。

 

「サンキュー、あとレキ、キンジの奴と電話したか?」

 

「はい、キンジさんも地下倉庫に向かうように促しました。では健闘を祈ります。」

 

さて、地下倉庫に潜入しますか!!

 

「あ、カツェこれ被っといて。」

 

「段ボールじゃねえか!!これで潜入なんか出来んのか山本!?」

 

「出来んる!!」

 

「どっちだよ!?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

地下倉庫

 

さてさて、今は魔剣がいると思われる場所に待機しているぞ。お前が解決しろって?そんなのヒーローに任せておけばいいんだよ。

 

「この段ボール意外と中は広いんだな。」

 

今はカツェと二人で段ボールの中から様子を探ってるぞ。にしてもさっきからカツェから甘い香りしてヤバイぜ!!

 

「まあ、潜入任務の為に特別に作った段ボールだからな。これがないと潜入なんてやってけない。」

 

「だからと言って段ボールかよ。ところで山本、この地下倉庫はどんな所なんだ?」

 

「武器や火薬の保存倉庫だな。ここでは銃が使えねえから誘拐にはもってこいの場所と考えたんだろうな。」

 

まあ、俺には関係のない事だけどな!!

 

「おいおい、おっ来たぜ!!」

 

遠くからコツコツという足音が聞こえてきたな。む、巫女服を着ている白雪が来たか。

 

「何で私なの?私なんか対したことのない魔女だよ?」

 

あれ?白雪って魔女だったっけ?

 

「ふっ、随分謙遜するのだな。謙遜は日本人の美徳だがそうするものじゃない。事実お前はこの学校の中でも指折りの実力者だ。」

 

「そうなのか山本?あの巫女はすげえのか?」

 

「勉強も出来て戦闘の実力もある。おまけに家事もそつなくこなして面倒見もいい。パーフェクトな巫女だよ。」

 

まあ、キンジが絡むと面倒な事になるけどな!

 

「お前がこれから行く場所はそういうダイヤの原石を探しているのだよ、我々イ・ウーはな。」

 

「そうなのかカツェ?」

 

「魔剣の言った通りだぜ。ダイヤの原石を探して集めて、そして互いに研鑽し合う。それがイ・ウーだぜ。」

 

無理矢理シャーロックに誘拐されたからな俺は。そんな目的があったのか。

 

「1つだけ聞きたいの、私が貴方に付いていったらキンちゃんやアリアに手を出さないでくれるんだよね?」

 

おーい?俺の事忘れてない白雪さん?それとカツェ、腹を抱えて笑うな。

 

「だってよ、クク、お前のとぼけた顔がプッ。面白くてなブッ!!」

 

声を出すなよバレるだろうが。

 

「ああ、それは約束しよう。フォロー・ミー、白雪お前は選ばれた。イ・ウーにな。」

 

「(ごめんねキンちゃん、アリア。そして風ちゃん、いつまでも元気でね。)」

 

「逃げるんだ白雪!!」

 

おっ!キンジの登場か。にしてもキンジが俺達が隠れている所の反対側から出てきてくれて助かったぜ。

 

「キンちゃん!?」

 

「来たか遠山キンジ。」

 

白雪は目を見開いて驚き、魔剣は姿は見えないけどあまりびっくりしてないな。

 

「キンちゃん来ちゃダメ!!武偵は、超偵には勝てないよ!!」

 

「そんなの、やってみなくちゃわからねえだろうが!!」

 

そう言ってキンジは魔剣に向かって駆け出した。おいおい、下見ろって。

 

「あいつが遠山キンジか?バカかなのか?」

 

「そう言ってやるなカツェ。お前もキンジの立場だったら気付いてたか?」

 

俺がカツェにそう言うとカツェは唸って黙りこんだ。そこは否定しろよ。

 

「うわっ!!」

 

キンジの足元が凍ったな。ふむ、あんな使い方があるなんてな。参考にしよっと。

 

「無様だな遠山キンジ。」

 

魔剣はそう言ってキンジに曲刀を投げ付ける。だがキンジに当たる前にアリアが飛び出して小太刀で曲刀を弾いた。

 

「そこにいるわね魔剣デュランダル!!未成年者略取未遂の容疑で逮捕するわ!!」

 

アリア来た、これで勝つる!!なんてな。

 

「なんだあのちびっこいの?」

 

「あれが神埼・H・アリアだよ。ちびっこい割には強いぞ?」

 

俺がそう言うとカツェは感心したような表情になっていた。見ると魔剣が曲刀を飛ばしてくるのに対して、アリアは小太刀で全て弾いた。

 

「何本でも投げてくれば?こんなのバッティングセンターみたいなモノだわ!!」

 

何の応答もないな。恐らく逃げたな。

 

「さて、俺らも移動するぞ。」

 

「えっ?何でだよ?」

 

「ここに来る前に水路に細工がしてあった。恐らくこのフロアを浸水させる気だろ。アリアは泳げないしな。」

 

制服に救命胴衣みたいなものを着ければいいのにな。さて、アリアにもデュランダルにも気付かれないように移動しますか。

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