第17筋 シャーロックは逮捕したら後処理が面倒なので放置します
「あっ、違うよカツェちゃん。この食材はこう切るの、ちょっと戸惑うかもしれないけどね。」
「うっ、これはやりにくいぜ。こうで合ってるか?」
「そうそう!良く出来ました!」
「だーもう!!いちいち教えられた事を出来た時に頭を撫でるんじゃねえ白雪!!」
微笑ましいな~、どうも久しぶりだな風雨だぞ。今の状況までの説明をするか、白雪が俺の部屋に済むことになったんだが、帰ってきた時にカツェが居たんだよな。
「だって、こうした方が早く覚えるからね。」
取っ組み合いの喧嘩になると思って、慌ててトイレに逃げ込んで数分待機してたんだよな。あっ、俺の部屋のトイレは防弾性、防刃性、防火性に優れたトイレだぞ。
「だ、だからってあたしを子供扱いすんなよ!」
それで数分待機した後、恐る恐る居間に入ってみたら、何が起きてたと思う?白雪が笑顔でカツェを抱き締めてたんだぜ?
「にしても、山本って料理出来ねえんだな。」
何か白雪曰く、カツェを妹にしたいらしい。まあ義妹含めて7人くらいいるのにまだ足りねえのかよと思ったけどな。
「男子全員が料理出来ると思ったら大間違いだぞカツェ。ラノベの主人公みたいな家事上手じゃねえんだよ。」
それで、時間が夕飯に丁度いい時間だから白雪が料理を作ろうとしたんだよな、それでカツェが和食に興味があるらしく、何か一緒に作ることになったらしい。
「でも、風ちゃんはお菓子作りは上手だよね。」
まあ、それは俺が甘いもの好きっていうのもあるけどな。料理は出来ねえがデザート類は自信あるぞ。
「だからって、冷蔵庫の中身の大半を栄養ゼリーで埋まってるのもどうかと思うけどな。」
うっさいわカツェ、手軽に栄養取れて便利じゃねえか。
「けど、こうして見ると、白雪とカツェって姉妹って言われても何ら違和感はねえな。」
「な、何言ってやがる山本!?」
同じ黒髪だからかねぇ。並んで見ると本当に違和感ねえように見えるのは俺だけ?俺だけかぁ。
「照れなくてもいいんだよカツェちゃん!」
「だーかーらー!!頭をよしよしすんじゃねえ!!」
白雪は笑顔でカツェをよしよししてるな。カツェもカツェで嫌がってる素振りは見せてるけど、満更でもないようだな。
「白雪ー、カツェを可愛がるのもいいけど料理に集中しなくて大丈夫なのか?」
「大丈夫だよ風ちゃん!」
「山本!!こいつを何とかしてくれよ!!」
知らんな、微笑ましいからそのままでいい。さて、さっきまでのカツェの状態は写真で保存と。
ピンポーン
「ん?誰だこんな時間に?」
夕飯近くだってのに、キンジかアリアだろう。出るの面倒だな、居留守使うか。
ピンポンピンポンピンポンピンポンピンポン
「だーうるっせえな!!」
「風ちゃん、ちょっと出てくれないかな?今火使ってるから離れられないの。」
「あたしが出てこようか?」
やめてくれ、二人は気付いてないっぽいけど、ここ一応男子寮だからな?
「二人が出て、知り合いにバレたら確実に面倒な事になるからやめてくれ。」
武藤とかにバレたらヤバイ、毎日追い掛けられる。野郎になんかは追い掛けられたくねぇ。
「大丈夫だよ!その時は目撃者を浄火させるから!」
浄火=灰にするんですね分かります。さて、誰がいるのやら、頼むからあいつは出てくるなよ。
ガチャ
「やあ!!」
「ドアクローズ!!」
ってドアしまんねぇ!!あっ、杖をつっかえてドアをしまらねえようにしてんのか!!
「やらせないよ?ひどいなあ風雨君は、前にもこうして会ったじゃないか?」
だからさ、何でよりによって来るのかな?本当に勘弁してくれよシャーロック!!
「俺はあんたの事は知りません。新聞勧誘ならお断りです。」
「まあまあ、そんなこと言わずにちょっと話そうじゃないか風雨君。大丈夫、星伽の子とカツェ君が作ってくれてる料理までには間に合わせるさ。」
「はぁ、わーったよ。」
どーせ断っても無理矢理連れていくんだろ?
「白雪、カツェ、ちょっと出掛けてくるからな。」
「夕御飯が出来上がるまでには帰ってきてね!」
さて、白雪の許可ももらったし、この胡散臭いオーラを全身から滲み出してるシャーロックと出掛けますかね。
「ちなみに何処へ行く「マ○クだよ。」何で!?」
何処かのマ○ク
「それで、話ってなんだよシャーロック?」
本当にマ○クに来たよ、夕御飯があるから俺はバニラシェイク、シャーロックはハンバーガー全品頼んでムシャムシャ食ってるよ。
「そうだね、まずはデュランダルの逮捕おめでとうと言っておこうかな?」
「まあ、手柄はあいつらにあるけどな。」
俺は最後に手を貸したくらいだからな。
「そうだね、アリア君とキンジ君はいいパートナーだよ。」
「途中何回も喧嘩してたけどな。キンジの奴、アリアを泣かせたみたいだし。」
「そうか、キンジ君には今度お礼をしなきゃね。」
キンジぃ、お前の事は忘れないぞ。シャーロックは笑って言ってるけど、目はガチの目になってたからな。
「さて風雨君、ジャンヌはイ・ウーの中でもどれくらいの強さだと思う?」
「恐らく1番弱いんじゃねえの?」
「ほう、どうしてそう思ったのかな?」
どうしてって言われてもな、少し考えれば分かるはずなんだがな。
「対象の人を連れてこられたらラッキー、連れてこれなくても対して支障はない。そういう人選を選ぶんだったら1番弱い人を向かわせる。そう考えただけだ。」
「なるほど、中々合理的な考えだね。」
「まあ、慢心してくれたお陰でなんとかなったけどな。ジャンヌはまだまだだな。」
いくら策を練っても予想外の事に対応出来ないじゃ駄目だな。戦場は予想外が常に起こるからな。
「なるほど、風雨君は普通の武偵じゃないみたいだね。これなら次の刺客を向かわせても大丈夫みたいだ。」
「武偵の目の前で犯罪犯す気満々かよ。逮捕してぇ、今すぐこの場でシャーロックを逮捕してぇ。」
「別に逮捕してもいいんだよ?ところで風雨君、彼女は出来たかな?」
ブフゥ!!毎度毎度その話題を振るのかよシャーロック!!
「その様子だと、無事に同棲出来たみたいだね。」
「星伽の子ではないと言っておきながら白雪も同棲してきたんだが?」
「ああ、あれね。あれは嘘を教えたんだよ。」
嘘かよ!!何で嘘の情報を教えんだよ!?
「そんなこと、僕が楽しむためだよ。」
「本当に勘弁してくれよ!!」
「嫌だね、それにもう1つ良いことを教えよう。」
頼む、頼むからましな情報であってくれ!!
「君はね、ハーレム状態になるよ。頑張りたまえ!」
いい笑顔でサムズアップすんな!!カツェと白雪以外にも増えるのかよ!?
「ハーレムになるのはキンジだけで充分なんだよ!!ん、待てよ?」
白雪は火を操る、カツェは水を操る。あっ。
「気付いたみたいだね、君の周りにくる女性は皆超能力を持った人達だよ、誰が来るかは教えないけどね。」
一人予想出来てるけどな!!
「さて、全品食べ終わったし、ここらでお開きにしよう。」
あー、帰りたくねぇ。部屋に帰りたくねぇ。カツェは白雪の姉パワーで何とかなったけど、あいつまで来たらどうなるんだよ。
「お代は済ませたから、寮まで送るよ。」
「アリアにはバレんなよ?」
「大丈夫、透視でこっそり見てるだけだからね。」
ただのHENTAIじゃねえか。
男子寮
「本当に送ってくれた。前回は置いていきやがったのにな。」
「やることがあったからね。そうだ風雨君、このグローブをあげよう。」
男子寮の前でシャーロックが車の窓からグローブをくれた。なんかカッコいいグローブだな。
「いざというときに役に立つよ。それじゃあ風雨君、アリア君を陰から見守ってくれたまえ。」
そう言ってシャーロックは車を発進させて帰っていったな。陰から見守れか、要するに死なせんなよということか。
「死なせるつもりはねえけどな、アリアもキンジも白雪もカツェも。」
これ以上、何も失いたくねえからな。失うのは一度で充分だ。
「ふぅ、ただいま。」
「おかえり風ちゃん!!先に夕御飯食べてるよ!!」
「山、風雨の分はちゃんと残してあるからな。あたしに感謝しろよ?」
まあ、深く考えるのは止めだ。まずは腹ごしらえをするのがさ、き、だ。
「遅いぞ山本、ご飯は皆で食べなくては駄目だろう?」
「……。」
「どうした山本?私の顔に何か付いてるか?」
「もしもし警察ですか?はい、部屋に不審者が入って来まして、えぇ、勝手に夕御飯も食べてるんですよ。なので今すぐとっちめてください。」
「待て待て待て待て!!何故警察に連絡する!?私は不審者じゃないぞ!!」
いやいや、目の前に未成年を拐おうとした罪で拘束されていたジャンヌが部屋にいたら警察に連絡するけどな。
「つーかジャンヌ、何で俺の部屋にいる?」
「詳しい話は夕御飯を食べてからだ。和食というものは美味しいな。」
「ほら、風ちゃんも立ってないで食べよう!!」
「早くしねえとあたしが全部食べちゃうぞ?」
お前ら、それでいいのかよ?何平然と笑顔で食卓を囲んでるんだよ?
「はぁ、もう追加で誰も来ないでくれよ。」