翌日
「あっー、昨日は銃声で寝れなかった。」
夜遅くまで下の階で銃声が響いていたからな。キンジとアリア、どんだけ喧嘩したんやら。
「さって、朝飯朝飯。」
俺は冷蔵庫の中に入ってる栄養ゼリーを三つ取り出して飲む。料理?出来ませんが何か?
「今日はキンジを起こしに行くのは止めよう。アリアと鉢合わせたら面倒だ。」
絶対に追いかけ回される。そんな未来が見える。
「んじゃま、行きますか。今日の授業は、げっ!!射撃訓練、よしサボろう!!」
銃は使いたくない。というより使えない。まあ、銃なんか無くてもなんとかなる!!
ピンポーン!!
「アリアか?それともキンジか?」
朝にインターホン鳴るのは珍しいからな。どうせアリアだろう。
「はいはい、今開けますよ。」
玄関の扉を開けたら、キンジでもアリアでもない人がいた。
「あっ!!風ちゃんおはよう!!」
「その風ちゃんは止めてもらえるか白雪?」
扉の前にいたのは生徒会長の星伽白雪だった。珍しいな、こんな所に来るなんて。
「キンちゃんの所には行ったんだけど、インターホン押しても出なかったから風ちゃんの所に来たの。」
「だから風ちゃんは止めてくれ。」
何故女子からちゃん付けで呼ばれなきゃならんのだ。
「風ちゃんは風ちゃんだから止めないよ。それよりも、はいこれ。」
「ん?これは?」
「お弁当箱だよ!!風ちゃんは栄養ゼリーしか取らないし、心配だから作ってきたんだよ。」
失敬な、カロ○ーメイトも食べてます!!
「まあ、受け取っておくよ。ありがとな。」
「お礼はいいよ、幼なじみの仲だからね。」
俺と白雪とキンジは幼なじみだ。まあ、色々あったんだよ、色々な。
「あっ!もうこんな時間!!じゃあ私行くね。」
「おう、じゃあな。」
俺は白雪を見送った後、自転車がないのでバスで学校に向かった。
授業は何事もなく、平凡に終了した。ただ、たまにアリアがこっちを睨んでくる。なぜだ?
「風雨!!見付けたわ!!」
放課後、寮に帰ってのんびりしようと思ってたらアリアが校門前で待ち伏せしていた。
「ちょっと付いてきなさい。拒否権はないわよ。」
「嫌だ。というわけでさらば!!」
「あっ!!こら!!待ちなさい!!」
アリアに付いていくとろくな事がないから逃げるぜ!!俺は平凡に学生生活を過ごしたいの!!
「止まりなさい!!さもないと風穴開けるわよ!?」
「じゃあここにいるキンジに風穴を開けてればいいんじゃねえのか?」
俺が走ってる目の前に資料を見ているキンジがいたので、キンジの制服の襟を掴んでアリアに向けて投げ飛ばす。
「「フギャ!!」」
キンジとアリアはぶつかって、アリアがキンジを押し倒してる姿になった。
「おっ!お二人さん、昼間から熱いねぇ!!」
「「あんた(お前)のせいだ!!」」
「青春を謳歌しろよ?んじゃあな!!」
さあて、帰ったらデスク○ムゾンでもやるか!!
それからしばらく経ち。
「自転車~、まだ直らないのかよ~。」
自転車が直ってない為、まだバスで学校に向かっています。武偵殺しめ、自転車代と迷惑料請求してやる。
「おう風雨!!何暗い顔してるんだ!?」
「朝から武藤の顔を見たからだ。うっぷ!!」
「お前!!轢いてやる!!」
武藤がそう言ってラリアットしてきた、ふん、馬鹿めと言ってやるわ!!
「カウンターのモンゴリアンチョップ!!」
武藤のラリアットをしゃがんで避けて、武藤の両肩にチョップを喰らわせる。
「いてぇ!!くそっ、何で風雨は衛生科なのに強襲科と変わらない実力を持っているんだよ!?」
「知らん!!というか、衛生科でもこれくらいの実力は必要だろ?」
「お前みたいな衛生科がいてたまるか!!」
などと、武藤と雑談していた時。急に運転手が倒れた。
「居眠りか?余程疲れていたんだな、よし永遠に眠らせてやるぞ!!」
「止めろよ!!」
「じゃ、武藤運転よろしく。」
武藤に運転を任せてと、このパターンはあれだよなぁ。
『このバスは バスジャック されやがりました。』
デスヨネー、バスジャックですよねー。あれか、俺は今年から事件に巻き込まれる体質に変わったのか?後で神社でお払いしてもらおう。
「これってまさか!!」
「うそ!!どうしよう!!」
おーおー、周りの奴等がパニクってるパニクってる。こういう時こそ冷静にって教わらなかったのかねぇ。
「武藤お茶飲む?」
「お前は何でそこまで冷静でいられるんだ?って何茶菓子とお茶を用意してのんびりしてるんだ!?」
「やっぱり、お茶はほうじ茶だな!!」
『余計な事を しやがりますと 撃ちやがります。』
撃つ?バスの後ろか横にどうせセグウェイにUZIを付けたのが待機してるんだろう。
「余計な事ってわかるか風雨!?」
「知るかよ、テロリストの心境なんて知らん。ふぅー、煎餅は何処だったかな?」
「余裕だなおい!!こっちは必死なのによ!!」
いやだって、前にも巻き込まれたからね俺。
「武藤、何処かのお坊さんも言ってたじゃないか。慌てない慌てない、一休み一休みって。」
「それ絶対違う状況の時のだからな!!」
まあ、慌てても俺達はどうすることも出来ないし、助けが来るのを待つしかないね。
「くそっ、俺らは武偵だぞ!!やってやる!!」
ある男子学生三人が外のセグウェイに向けて撃つつもりだな。運転手がいると思ってんのか?
「おい馬鹿、今窓に姿を現したらセグウェイのUZIに撃たれるぞ?運転手がいるとも限らない。」
「うるせぇ!!衛生科のクズが口を出すな!!」
人の忠告を聞けっての。どうなっても知らね。
「行くぞ、1、2、3!!」
男子学生三人が窓からセグウェイに銃を向けたな。どれどれ、様子は。やっぱ、無人だったか。
『余計な 事をしやがったので 撃ちやがります。』
そうアナウンスが聞こえ、バスの両脇にいたセグウェイのUZIが発砲された。
「おいやべーぞ風雨!!」
「わかってるよ。」
俺は武藤を守るように、自分の前に刀を突き出し、刀を回転させて銃弾を弾く。
「お前、そんなことも出来るのかよ!!」
「まあな、おっ!着信だ。」
誰からだ?キンジか。こりゃ好都合だな!!
「もしもしキンジ?」
「風雨か!!今何処にいる!?」
「教えなきゃ駄目か?」
「ふざけている場合じゃないのよ!!武偵生徒を乗せたバスがバスジャックされたのよ!!」
アリアもいるのか、しかしアリアよ、大声で叫ばないでくれ。鼓膜破けるから。
「それは大変だな。」
「風雨の力を借りたい!!今何処にいる!?」
「バスの中。」
「「えっ?」」
あれ?二人とも固まったのか?そんなに俺がバスの中に入るのが珍しいのか?
「アンタ、まさか。」
「そう、バスジャックされたバスの中でーす。またジャックに巻き込まれたよ。」
「このバカ!!何でアンタがそこにいるのよ!?」
「そこに公共交通機関があったからさ!!」
「はあ、もういいわ、取り合えずバスの中の状況を教えて頂戴。」
アリアよ、溜め息をついたら幸せが逃げるぞ?
「運転手が倒れて、今は武藤が運転している。そして、馬鹿な生徒のせいでセグウェイに付いてるUZIが発砲して、中にいた学生のほとんどが軽傷から重傷を負った。」
いくら学生服が防弾仕様だからといっても完全には防げないしな。それに、女子生徒は素足の部分は何も防御出来ないからな。
「アンタは無事なの!?」
「無傷、そんなくらいで傷なんて付いたら衛生科の名折れだ。」
「アンタ、アサルトに移った方がいいわよ。」
衛生科は自分の身は自分で守らないといけないから、これくらいは出来て当然だと思うんだけどな。
「応急手当はアンビュランスの人達がやってくれてる。キンジ、どれくらいで着きそうか?」
「5分はかかる。」
「5分だな?よしわかった。それとキンジ、何故アリアとコンビを組んだんだ?」
それが気になるな。どうせアリアに強く言われて断れなかったんだろうけど。
「どんな依頼でも一回だけコンビを組むと約束した。」
「その一回がどでかいのになっちまったな。」
「んじゃ、切るからな。」
キンジは来るのは確定っと。でも来てもセグウェイが邪魔だな。
「仕方ない、武藤、あとは任せた。」
「任せたって何処に行くんだよ風雨!?」
よっこらしょっと、まあ、窓からバスの屋根に飛び移ってと。
「来いよセグウェイ!!UZIなんて捨ててかかってこい!!」
俺がそう言った瞬間にセグウェイに付いてあるUZIが発射された。UZIを捨ててかかってこいって言ったのに。
「まあ、当たりませんけど。」
両手に小太刀を持って、それを回転させて銃弾を弾く。流石に切り飛ばせねえよ。
「んー、攻撃は防げるけど、反撃が出来ないんだよな~。銃以外の遠距離攻撃手段を考えておくか。」
しばらく防いでいると、急にセグウェイのタイヤがパンクしてクラッシュした。おっ、アリアとキンジが来たか?
「風雨!!無事か!?」
「俺は無事だ。で、これからどうすんだ?」
「爆弾が仕掛けられてる筈よ、まずはそれを探すわ。」
「それならバスの下の部分にあったぞ?」
一瞬だけ、見えたからな。
「わかった、私が爆弾を解除するからアンタ達は見張ってて!!」
「解除出来んのか?」
「武偵憲章第1条!!仲間を信じ、仲間を助けよよ!!」
アリアがそう叫んだ時、新たにセグウェイがやって来て、備え付けてあるUZIでキンジを狙撃してきた。マジかよ!!キンジ気付いてねえし!!
「この、バカ!!」
「バカはお前だアリア!!」
アリアがキンジを庇おうとしていたから、代わりに俺がキンジを庇う。
「ぐっ!!あっ。」
なんとか銃弾は額を擦った程度にしたが、そのせいで屋根から足を踏み外した。まーた擦り傷を負わなきゃならんのか。
「「風雨!!」」
「じゃ、後は任せた。それとアリア、下着はもっとお洒落なのにした方がいいぞ?」
「アンタ!!1回死になさい!!」
仕方ねーじゃん。道路に背中から落下してんだから、スカートの中見えるから。とまあ、そんなこと考えてたら道路に激突し、ゴロゴロと転がる。
「痛てえ、冗談抜きに痛てぇ。」
あれだ、食べ物が擦られる感覚がよく分かった。痛みで意識が飛びそうだ。
「っ!!これは後で病院だな。」
とかぼやきながら、小太刀を地面に刺して立ち上がる。言っておくけど、俺は最強ではないからな?
「しかも、お掃除と言わんばかりにセグウェイが三台こっちに向かって来てるし。」
そんなに俺を殺したいのか武偵殺しさんよ。まあ、UZIが無いだけましか。
「殺したいならご自由にどうぞ。だが、俺を甘く見るなよ?」
俺は2つの小太刀の柄を合わせて嵌める。よし、準備完了。あとはセグウェイを引き付けて。
「戦術殻 風!!」
合わせた小太刀を上に掲げ、体を回転させて竜巻を作る。俺に向かって来たセグウェイ三台は竜巻に巻き込まれて、海に飛ばされた。
「はぁ、はぁ、俺は衛生科でもありながらSSR所属だぞ武偵殺しさん?」
超能力の説明は、また今度な。もうだめだ、意識が保ってられん。
「おやすみー、いい夢を見よう。」