「キンジ、言っとくがちんたらしてる暇はねえ。」
今でこそ皆無事でいるがブラドがアリア達に向かっていったらあいつらは死ぬからな。
「速攻で片付けるさ、これ以上お姫様達に危険な思いをさせたくないからね。」
うん、やっぱりきもいなヒステリアモード時のキンジ。まあすげぇ頼りになるけどさ。
「ゲゥババババ、まあいい。もう一度出来損ないを串刺しにするだけさ。」
「出来損ない?誰の事を言ってるんだ!?」
っち、今ここでその話をすんのかよ。まあ、
「そこの死にぞこないの事を言ってるんだぜジャンヌ・ダルク。」
「山本?どういうことだ!?」
「4世と同じだぜ?この死にぞこないは優秀な遺伝子が全く遺伝されてねえんだからよォ!」
そう言いブラドは鉄柱を俺にぶつけてくる。ただぶつけに来てるだけだが、桁外れの腕力で俺を木端微塵にしようとしてくるな。
「フウフウ!!」
「そんな悲鳴に近い声を上げるなよ理子、こんなもの、どうってことはねえよ。」
2本の小太刀で鉄柱を受け流す。小太刀の耐久力が不安だが、安物でもねえし大丈夫だろ。
「何ィ!?」
「隙だらけだぜブラド?」
キンジは驚いてるブラドの両目に銃弾を放ったな、うわあえげつねえ。
「この鼠共ガァ!!無能の癖に何故この俺と渡り合える!?」
「無能だったからこそだ。」
ブラドの両目が塞がっている内に小太刀をしまって弓矢を取り出す。そして人間の心臓の位置くらいに炎を纏った矢を放つ。
「無能だからこそ、何でも学んだ。何でも吸収した。」
凡人が天才に並ぶにはなりふり構わずに何もかも吸収することなんだよ。現に理子だってそうだったからな。
「串刺しは止めだ、ミンチにしてやるぜェ!!」
ブラドは鉄柱を持った手と何も持ってない手で俺を殴り飛ばそうとしてきたな。
「や、山本!!」
「だから、そんな悲鳴に近い声を上げるなよジャンヌ。俺は大丈夫だからよ。」
ブラドの拳が当たる寸前で小太刀を滑らせて回避し、もう片方の拳を下から小太刀で切り上げて上にずらして回避する。
「くそが!!俺の方が強いはずだ!?なのに何故こんな無能に受け流される!?」
「言っただろブラド?何でも吸収したって、体で劣るなら技でそれを補えばいい。それと、俺ばかり気に掛けていいのか?」
「なっ、遠山ァ!!」
俺の方に集中していたブラドがキンジの攻撃に気付かなくてもろに受けたな。キンジはブラドの両足のアキレス腱に銃弾を放ったぞ。
「戦術殻 天!」
両膝を付いたブラドに、今持ってる二本の小太刀をしまって、籠手から黄色に光る脇差二本を取り出してブラドの右肩、左肩、頭、胴を切り刻む。
「援護は任せろ風雨。」
ったく、本当にヒステリアモード時のキンジは頼りになるな。最高の援護をしてくれる。現にブラドが俺に攻撃させないように牽制してくれてるし。
「この無能がぁ!調子に乗ってるんじゃねえ!!」
おっと、体勢を戻したか。なら乱舞を止めて後ろに下がらないとな。
「風雨、ブラドは何時まで立てるんだ?」
「もうそろそろくたばると思うぞ?ブラドの強化、あれは火事場のバカ力って奴だよ。人間だって死にかけたらとんでもない力を発揮するだろ?あれと一緒。」
「長時間は持たないって事か。」
俺とキンジが話しているとブラドが鉄柱を横凪ぎに振るってくるのを俺はスライディングで、キンジはバク宙で回避する。キンジお前何処の盗賊だよ?
「なっ!!」
「調子に乗ってる暇なんかねえんだよ、戦術殻 炎!」
籠手から朱色の鞭剣を取り出してブラドに巻き付ける。直線的に炎を出す方だと思って油断したな。
「小賢しい真似事だ!こんなの直ぐに引き裂いて「出来るならな、燃えろ!」ぐあぁぁぁぁ!!」
柄から炎を出現させ、それをブラドに巻き付いてる鞭に伝わせて全身火だるまにさせる。
「え、えげつないな風雨。」
「こ、殺すんじゃないわよ風雨!?あいつにはママの為にも生きたまま捕らえないといけないの!!」
おろ、アリア起きたんかい。けど大丈夫だ、こんなんじゃくたばらねえよ。くたばったらすまん!
「くそが!!だったらまず後ろにいる女共から殺し「俺の前で大事なお姫様達にそんなことはさせないぜ?」おっ!!」
キンジがベレッタを発砲して鉄柱を持ってるブラドの手首の尺側手根屈筋、短掌筋、長掌筋を撃って握力を失わせて鉄柱を落とさせたな。
「ガキどもがァ!!もうこうなったら仕方ねぇ!!」
「なっ!!風雨!!」
ちぃ!ブラドがジャンヌ達の方に向かっていったか!キンジがベレッタを発砲して止めようとしてるけど、全然止まらねぇ!
「まずはてめえから殺してやるよォ!!」
誰に行く?アリアか!?理子か!?ジャンヌか!?
「させるかよ!!」
アリア達の前に縮地で移動する、うっ!やっばりまだ慣れねぇから足がつった!
「グァババババ!!予想通りだぜェ山本ォ!!」
「なっ!!またかよ!!」
ブラドの下僕が俺の肩に噛み付いてきた、牙は皮膚に刺さらなかったけど、動きを止められた!
「そうらぶっ飛びやがれェ!!」
「ば、ぐっ!!」
ブラドの左フックを喰らってエレベーター近くの壁に激突した。や、ば、意識が……。
「山本!!」
この、声は、ジャンヌか?けど、視界が回ってよく見えねえ。
「もういい!!お前はもう戦わなくていい!!そんな血まみれの状態の山本を私は見たくない!!」
そう、なのか?俺血まみれなのか。全然感覚ねえや。眠くなってきたから寝ても……。
「もう、やめて……。」
ん?何か温かい水が、これは涙か?
「グァババババ!!いいシーンじゃねえか!!けど、俺ァそういうシーンをぶち壊したくなるんだよなァ!!」
そうか、ジャンヌを泣かせたのか。白雪も泣かせてしまった、そうだ!こんなとこで寝てる暇はねえ!
「なあに安心しろ無能、ジャンヌ・ダルクは4世みたいに可愛がってやるからなグァババババ!!」
「おいブラド。」
「しぶてえな、まだ立ち上「その薄汚ねえ口を閉じろ。」ぶっ!!」
ブラドの口に雷と風を纏った矢を放つ。くそ下衆野郎が。
「俺の大切な人に手は出させねえ。」
「てめえみてえな無能が誰一人守れるわけねえだろがァ!!それがわからねえのかァ!?」
もういい、こいつには何言っても無駄だ。
「キンジ、ブラドの下僕を頼む。」
俺はそう言い籠手から特殊な矢を取り出す。平賀が何故これを造れたのかは謎だけど。
「任せろ風雨。」
キンジはベレッタを発砲して弾丸を下僕の背中をかするようにして当てたな。あっ、行動不能になった。
「山本ォ!!」
ブラドが俺に向かって突進してくるが、気にせずに矢の先端に魔力を溜める。
「
「っ!!」
ブラドが俺の矢の射程範囲外に逃げようとするがもう遅いぜ?
「
俺の放った矢が螺旋状に回転し、ブラドの右胸に当り、ブラドが螺旋状に回転しながら壁に激突した。
「グァ、バババ。」
「ぜぇー、ひゅー、ぜぇー、ひゅー。終わりだブラド。」
ブラドは前のめりに倒れたな。やっと倒したか。
「終わったのか風雨?」
「ああ、終わった……。」
安堵した瞬間、俺の視界はブラックアウトした。そーいや血まみれだったもんな。
あの後、俺は再び病院に戻され白雪からこってりと説教された。いや確かに無茶したことは悪いと思ってるよ?だけど俺を簀巻きにして説教するってどういうことなの?
「もう!!分かった風ちゃん!?」
「充分に分かりました。だからこの簀巻きの状態を解除して下さい白雪。」
「駄目!!」
ケチ、なら無理矢理引き裂くのみ!!
「よっと、それでなんでジャンヌもいるんだ?」
「山本が無茶してないか見てるだけだ。白雪だけだと不安だからな。」
ジャンヌは俺を見て溜め息を付く。そういや、ブラドの騒動は一切報道されなかったな。余程イ・ウーの存在を隠したいのか。
「風ちゃん、いつ退院出来るの?」
「明日には退院出来るぞ白雪。」
「「えっ!?何で!?」」
ブラドと戦ったのが2日前、それで薬がベットに置いてあったんだよな。その薬を飲むとあら不思議、傷が治りましたとさ。師匠が置いてったのか。
「秘薬って便利だな!」
「どういう体の仕組みをしてるんだ山本!?」
知らん、というか白雪?何故服を脱ごうとしてるんですかね?
「なら、ドイツで出来なかった風ちゃんと1つになることが出来るんだね!!」
「白雪!!ここ病院、そんなことをする場所じゃねえから!!ジャンヌも何か言ってやれ!!」
「~~~~~~っ!!」
ジャンヌは顔を真っ赤にして、スカートの裾を掴んでモジモジしてる。可愛い!!
「ジャンヌ!!ここで迷ってたら次のチャンスがいつ来るか分からないよ!?」
「だ、だが!!そういうのは時と場所を弁えるものだろ!?」
そうだそうだ!!ジャンヌの言うと……ってジャンヌも服を脱いでんじゃん!!さっきの発言を撤回しなさいよ!!
「で、でも。今回は予行ということにしよう。うん、それがいい!!」
「全っ然良くないぞジャンヌ!?」
俺の傍に近寄るなぁぁぁぁぁぁ!!そして白雪は何がとは言わないが大きいし、ジャンヌも意外と大きかった!!
「風ちゃん、そんなに緊張しなくても大丈夫だよ。天井の染みを数えてれば終わるから!!」
「山本、私はもっと山本を感じたいんだ。それに、ドイツでは何でもするって言ったよな?」
ジャンヌがニヤニヤしながら言ってきやがった!しかもそれは何でも奢るって言っただけで、何でもするとは言ってないぞ!?
「「さあ!!山本(風ちゃん)も服を脱ぐ!!」」
「誰かヘルプスミィィィィィ!!!」
この後無事に病室から脱出した。いや、そういう行為をするのは嫌じゃねえよ?ただ、避妊具無しでするってどうなのよ?
はい、これにてブラド編終了です。ちょっと駆け足気味でしたかね?
次はオリジナル編に入ります。それと朗報です、次の編で女装をするよ、やったね風雨!!
風雨「なんで!?」