銃を使わないとある武偵   作:宗也

4 / 45
第4筋 リュパン・ザ・フォ~ス!

あの後、目覚めたら病院でした。しかも担当医が俺が目を覚ました瞬間に驚いたような顔をした。何故だ?

 

「ようやく目を覚ましたんですね!!」

 

「ようやく?俺ってどれくらい寝てた?」

 

「ざっと3日です。」

 

3日、おいおい結構重傷だったのか。でもあの時はそれほど痛みは感じなかったし。アドレナリンすげー。

 

「3日間の間で、何かありました?」

 

「さあ?でもキンジさんとアリアさんが喧嘩してましたよ。パートナーがどうやらこうやらで。」

 

まーた喧嘩か。どんだけやれば気が済むんだよ。

 

「そうですか、ところで先生。ものすごい腹が減って死にそうです。食べ物ありませんか?」

 

「貴方はまだ重傷を負ってるんですから固形物は食べさせられません!!」

 

「どうでもいいです!!食べ物くれーーーー!!」

 

オラに食べ物を分けてくれーー!!少しずつでもいいからくれーーーー!!

 

「駄目なものは駄目です!!大人しく寝てなさい。」

 

「先生、寝るためにエネルギーを使うこと知ってます?つまり、食べ物をくれないと俺は寝れません。いや、寝てたまるか!!」

 

なんでもいいからくれよ~。くさやでもマーマイトでもウナギゼリーでもいいからさ~。

 

「医師の言うことが聞けないんですか?」

 

「聞けません!!いい加減に食べ物をくれないと泣きわめきます!!」

 

「勝手に泣きわめいてください。」

 

「うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁん!!!」

 

この医師鬼だ。悪魔だ!!

 

「点滴で栄養は補給してるんだから、死にません。というわけで寝ろ!!」

 

「ふぐえっ!!」

 

辞書で頭殴られた。重傷患者を鈍器で殴る医師なんてサイテーだ!!この世の悪魔だ!!

 

「あら、ここに丁度いい大きさの椅子がありますね。」

 

「すいません、マジ勘弁してください。」

 

「わかればいいのよ。退院は明明後日くらいだから、それまで大人しくしてるのよ。」

 

そう言って担当医は部屋から出ていった。おー、痛てえ、頭がジンジンする。

 

「あー暇だ。やることないって本当に暇だ。」

 

ゲームとかも持ってきてねえし、携帯ゲームはそんなにないし。

 

「仕方ない、大人しく寝ますか。」

 

寝る子は育つからな。これ以上育ってどうすんだって話だけどな。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ん?夜か。」

 

四時間は寝ていたな。それにしても、腹へった。

 

「せめてりんごくらい置いていってほしかったんだけどな。ん?着信?」

 

相手は、キンジか。

 

「もしもし?」

 

「風雨!!目覚めたんだな!!」

 

「どした?そんなに慌てて?30文字以内で纏めろ。」

 

「アリアと喧嘩して、拗ねてイギリス便の飛行機でイギリスに帰る。その飛行機に武偵殺しがいる。その飛行機に向かってる。」

 

60文字じゃねえか!!倍の数オーバーしてるぞ!!

 

「で、何で俺に電話かけたんだ?」

 

「風雨が目覚めたか確認しておきたかった。それだけだ、じゃあな。」

 

ふむふむ、なるほどな。それってつまり。

 

「俺もアリアが乗っている飛行機に行けって事だな!!」

 

キンジの奴、来てほしいなら素直にそう言えばいいのに、素直じゃねえな。

 

「ここから飛行場までは、わりと近いな!!」

 

間に合うかどうかわからないが、行ってみるか。

 

「というわけで、脱走じゃぁぁぁぁ!!」

 

ロッカーに制服と刀二本あったから、それを装備し、窓を思いっきり開けて飛び出す。

 

「パー○ンの如く窓から出勤!!」

 

あっ、部屋三階だから受け身さえすれば問題ない『グギィ!!』アシクビヲクジキマシタ!!

 

「不幸だ、って言ってる場合じゃねえな!!」

 

急いで移動しないと、病院の医師に見つかったら面倒だ。

 

「何か乗り物は、おっ!!バイクあんじゃん!!」

 

しかもキーは付いたまま!!これに乗っていくか。

 

「でも無断で借りるのはよくないからな。ちゃんと置き手紙を置いてと。」

 

じゃあバイクに乗って出発!!ん?いつ返すかって?死んだら返す!!

 

「ヒャッハー!!バイクは気持ちいいーー!!」

 

なんかこう、気分が上がるよな。なんでかは知らんが。

 

「ぬ~すんだバイクでは~しりだす!!おっと赤信号だ。」

 

交通ルールは流石に守るぞ。警察にお世話になりたくないし。

 

「飛行機が発着まで30分。あと15分で着くとして、余裕があるな。」

 

そのまま行ってもいいんだけどな、なんかこう、インパクトを与えたいよな。

 

「何かいい方法は、着ぐるみ屋?」

 

いいところにあんじゃん!!これでインパクトは与えられるぞ(ニヤリ)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

それから無事に飛行場に着いて、アリアが乗っている飛行機に潜入出来ました。いやあ、段ボールって素晴らしいね!!

 

「そろそろ何か起きてもいい時間なんだけど。」

 

今は飛行機の中にあるバーにあった。ゆるキャラの着ぐるみの中に隠れてるぞ。何故バーに着ぐるみが置いてあるのやら。

 

「お客様にお詫び申し上げます。当機は台風による乱気流を迂回するため、到着が30分ほど遅れることが予測されます。ご理解の程、よろしくお願いします。」

 

台風か、まあどうでもいいか。と考えていたら銃声が聞こえたな。ついに来たか?

 

「動くな!!」

 

この声はキンジか。キンジも無事に着いたんだな。

 

「Attention please でやがります。」

 

この声はフライトアテンダントか。でも何かどっかで聞いたことある声だな。

 

「そろそろ始めるのか。ってか足が痛い!!」

 

軽く三時間は同じ姿勢を取ってるからな。飛行機が発着してからしばらくは普通のお客さんにばれないようにしてたからな。子供は俺の着ている着ぐるみ見て、めっちゃ喜んでたけど。

 

「ん?機内放送か?」

 

ポーンポーンポーンってしか聞こえねぇ。これは暗号だったな。

 

「えっと、オイデ オイデ イ・ウー ハ テンゴク ダヨ オイデ オイデ イッカイ ノ バー ニ イルヨか。」

 

挑発だな、しかしイ・ウー☆ってなんだ?

 

「まあ、この後わかるか。」

 

さてさて、音を拾う機械をセットしてと。

 

「いたわ!!」

 

この声はアリアだな、ようやく始まるのか!!

 

「今回も、キレイに引っかかってくれやがりましたねぇ。」

 

さっきの気になる声が聞こえて、ベリベリと何かが剥がれる音が聞こえる。おそらくマスクかな。さて、誰かな?

 

「理子!?」

 

「Bon soir。」

 

アリアが驚いた声をあげたな。どれどれ、着ぐるみの目の部分から見てみますか。

 

「おおう、本当に理子だ。」

 

よし、後で自転車の修理代と迷惑料払ってもらおう。

 

「アタマとカラダで人と闘う才能ってさ、ケッコー遺伝するんだよね。武偵高校にも、そういう遺伝的天才が少なからずいる。でも、お前の一族は別だよ、オルメス。」

 

オルメス?オムレツの聞き間違いか?

 

「アンタ、一体何者なの?」

 

それ気になる、めっちゃ気になる。

 

「峰・理子・リュパン4世。これが本当の私の名前だよ!!」

 

そう言って理子は高らかに笑ったな。しかもリュパンって。あのとっつあんにいつも追いかけ回されてるっていうあのリュパンか?

 

「ふむふむ、それに出てくる峰不○子みたいにスタイルいいな。」

 

ハニートラップとかも仕掛けて来そうだな。気を付けよう。

 

「理子はね、家の人間たちからずっと、4世、4世、4世様って呼ばれてたの。どいつもこいつも、4世様って。ひっどいよねぇ。」

 

「4世の何が悪いのよ?」

 

アリア、ストレートに聞きすぎ。これ理子の奴ぶちギレるぞ。

 

「悪いに決まってるだろォ!あたしは数字じゃない!ただのDNAなんかじゃないんだ!!」

 

さっきまでと比べて苛烈に、怒りを露にしているな。この怒りっぷりは、何か過去にあったな理子。

 

「イ・ウーに入って手に入れたこの力で、あたしは曾お爺さまを超えるんだ!!」

 

超えたきゃ勝手に超えてろ。ただ、払うものはきちんと払ってもらうけどな。

 

「待て、理子。お前が、本当にお前が、武偵殺しなのか?」

 

キンジが信じられないといった表情で理子に訊ねてるな。キンジは優しいからな、信じたくないんだろう。

 

「そうだよ、ついでにあの自転車ジャックやバスジャックはほんのついでのお遊びさ。」

 

理子はそう言いながらヘラヘラと笑いながらアリアに近付いて行く。最近の若者のお遊びは度が過ぎてるぜ全く。

 

「そして本命は、お前だ。オルメス。オルメス4世。」

 

理子はそう言ってアリアに向けて指を指す。あぁ、アリアの事言ってたのか。にしても理子の目がヤバイな。ギラギラしてやがる。

 

「100年前の戦いは引き分けだった。だから今度こそ、決着をつける。オルメス4世を殺せば私は曾お爺さまを超えたという証明になる。」

 

それって、ただの自己満足じゃね?そう思うのは俺だけかな?

 

「だから、お前も役割を果たせよキンジ?」

 

「何もかも、お前の計算通りってわけか理子!?」

 

キンジが声を荒げて理子にそう言うが、理子は首を横に振った。

 

「それがそうでもないんだよなー。余計なものまで混ざっちゃったから計算通りってわけじゃないかなー。」

 

余計なものって俺の事かい。何気に傷付くわー。

 

「でも今は病院にいるから余計な心配はしなくて済む。あとついでにイイコト教えてあげる!!キンジのお兄さんを殺したのはこの理子でーす!!」

 

「おまえが!!おまえが兄さんを!!」

 

キンジはだいぶ頭に来てるな。無理もない、目の前で兄を殺した人がいるんだからな。

 

「キンジ!!落ち着きなさい!!嘘に決まってるわ!!」

 

「んもう、何でそんなすぐにネタバラシするかなー?オルメスの言う通りキンジのお兄さんは殺してないよ。」

 

だろうな、明らかに挑発しているように見えたからな。ってか何か気まずくなってきた。

 

「理子!!本当の事を言え!!兄さんは今どうしているんだ!?」

 

「くふ。ほらアリア。パートナーさんがおこだよー?一緒に戦ってあげなよー!あとねキンジ。もう一ついいこと教えてあげる。あなたのお兄さんは……今、理子の恋人なの!!」

 

「いい加減にしろ!!」

 

そう言ってキンジは理子に突っ込んで行ったな。それを見た理子はキンジの攻撃を避けて回し蹴りでキンジをアリアの所まで吹き飛ばした。

 

「しかもご丁寧にキンジのベレッタを掠め取って分解しやがった。」

 

手癖も相当だな。そろそろ出てもいいかな?

 

「キンジ!!アンタはしばらく頭を冷やしてなさい!!」

 

そう言いアリアはガバメントを二丁持って理子に向かっていく。理子の武器は確かワルザー一丁だったな。

 

「アハハ!!アリアだけが二丁拳銃だと思ってたら大間違いだよ!!」

 

マジか、これで手数は互角。これはジリ貧になるな。

 

「くっ!!このっ!!ちょこまかと!!」

 

「アハハハハ!!」

 

しばらく、二人の撃ち合いが続いていたが、弾切れを起こしたアリアは両脇で理子の両手を抱えた。

 

「キンジ!!」

 

アリアはそう叫び、キンジはバタフライナイフを理子に向けた。こりゃ勝負あったかな?

 

「終わりだ理子。」

 

「奇偶だよねアリア、理子とアリアはいろんなとこが似てる。家系にキュートな姿、それと2つ名のカドラ。」

 

な、何だ?理子から嫌な気配が漂ってきたぞ?

 

「あたしも2つ名を持ってるのよカドラの理子。でもねアリア。」

 

理子がそこまで言うと、理子のツインテールが自我を持ったように動き出した。あんなのありか!?

 

「アリアのカドラは本物じゃない。お前はまだしらないこの力のことを。」

 

そう言って理子はツインテールの先にナイフを構え、アリアに向けて切りかかる。あれ反則だろ!!

 

「くっ!!」

 

アリアは一発目は体を捻って回避したが、もう片方のツインテールにもナイフがあり、アリアは避けきれず、頭から鮮血が舞った。

 

「アリア!!」

 

倒れるアリアをキンジが支える。まずいな、ショック状態になってる。早くラッツォを打たないとヤバイぞキンジ!!

 

「アハハハハ!!遂に遂にやったよ曾お爺様!!理子は、理子は曾お爺様を超えたんだ!!」

 

「くそっ!!」

 

キンジは高らかに笑ってる理子に背を向けてバーから出たな。よし、やっと出番が来たな!!

 

「何処に行くのかな~?キン「そこまでなっしよ!!」えっ?」

 

「これ以上見ていられなくなったから参上したなっしよ!!」

 

「……何してるのフウフウ?」

 

げっ!!一瞬でバレた。だが押し通す!!

 

「フウフウなんて知らないなしよ?ここにいるのは前までテレビに出まくっていたふ○っしーなっしよ!!」

 

そう言い体をめちゃめちゃに動かす。ヤバイ、かなり疲れるこれ。

 

「いや、フウフウだってバレてるから。」

 

「ちえっ、上手くいったと思ったのに。」

 

じゃあ、着ぐるみは脱いでいいな。あー暑かった。

 

「フウフウは最初からいたのかな~?」

 

「いた、飛行機が発着する前からスタンバってた。」

 

俺がそう言うと理子はなんとも言えない表情をしていた。

 

「まさかフウフウも来ていたなんて思わなかったよ。それで、理子をどうするのかな~?重傷の身で何が出来るのかな~?」

 

「ん?理子のスリーサイズでも聞こうかなと思ってな。」

 

俺がそう言うと理子はゲラゲラと笑い出す。

 

「あはは!!やっぱりフウフウは面白いね!!でも理子ちょっと今立て込んでるんだよね~。」

 

「なら俺と色々話そうや。理子について俺全然知らないからさ。」

 

「いいよ~。お話(物理)は大得意だよ!!」

 

おいちょっと待て、何かお話の意味が違ったような?ってぶね!!

 

「やるね~。理子の早撃ちを避けるなんて。でも、意気がるのもそれまでだ。」

 

そう言って理子は両手に二丁拳銃、ツインテールにナイフを構えて突進してくる。

 

「結局こうなるのかよ。んじゃ、ぽいっと。」

 

俺は持っていた刀を手から落とす。それを見た理子が動きを止めた。馬鹿め、それは罠だ!!

 

「降参かな~?じゃあ「しねえよ。時雨蒼炎流 攻式三之型 遣らずの雨。」なっ!!」

 

俺は刀がワンバウンドした時、刀の柄を蹴って理子のツインテールに刺す。

 

「何だ今のは!?刀を蹴るとかあり得ないぞ!!」

 

まあ、俺も最初見た時、びっくりしたけどな。ちなみに、原作の技とはちょっと違うけどな。

 

「今のはな、俺の剣術の技だ。さて、覚悟しろよ武偵殺しさん?逮捕して自転車の修理代と迷惑料を払ってもらうからな!! 」

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。