銃を使わないとある武偵   作:宗也

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第45筋 義理でも親からの手紙は時には恐ろしい

祭りから数日後

 

「何もなかったな。」

 

「そうだな~、何もなかったな。」

 

きちんとセーラの言いつけを守って数日間は部屋から出なかったぞ。

 

「一度出ようとしたらセーラと鉢合せてとんでもない目にあったもんな風雨。」

 

「やめろカツェ、思い出させるんじゃない。」

 

ずっと背中を蹴られました。半日くらいな、ジャンヌや理子や白雪が来てもお構い無しでな。お陰で新たな世界に目覚めちまったよちくしょう!

 

「自業自得だぜ風雨、今なら大丈夫!!とか言って玄関を出た瞬間にセーラと会ったからな。」

 

「フラグ回収速すぎるぜ、あっ、カツェのキャラクター死んでるぞ?」

 

「えっ?ああっ!!いつの間に!?ハンターならもうちょい機敏に動けよな!!」

 

「p○pのスペックでそれを求められても無理だろ。」

 

今はカツェと二人でモン○ンの2Gをしてるぞ。ジャンヌは情報科の人達と遊びにいって、白雪はキンジ達とカジノの依頼を受けに行ってる。

 

「それにしても、セーラお前ブロッコリー食い過ぎだろ。腹壊すぜ?」

 

「そこは大丈夫、ちゃんと調節している。」

 

「ブロッコリー5個入りの袋を4つ開けてる時点で調節出来てないと思うんだが?」

 

セーラは塩茹でしたブロッコリーをむしゃむしゃ食ってるぞ。よく飽きないよな。

 

「セーラもどうだ?このゲーム結構面白いぜ?」

 

「そのゲームのキャラクターの弓を使ってるとまどろっこしくなるから嫌。」

 

ムスッとした表情でセーラは答えるけど、実際は一人でコソコソプレイしているのは知ってるからな俺。

 

「ちぇっー、あっ、そういえば郵便物入れにこんなのが入ってたぜ風雨。」

 

「いや、しれっと人の部屋の郵便物を取ってくるなよカツェ。他の人に見られたらどうすんだよ。」

 

「んなこと気にすんな「ここ男子寮だからな?」だだ大丈夫だぜ問題ない!!」

 

目を泳がせて冷や汗を掻いていることは黙っておこう。

 

「これは、ビデオテープ?」

 

「おーいセーラ?しれっと郵便物を開けるなよ。」

 

まあいいんだけどさ、それよりも誰から来たんだこのビデオテープ?

 

「送り人は、シャーロック・ホームズだってさ。ってシャーロックからだと!?」

 

「よしカツェ、今すぐそのビデオテープに水をどばっとかけるんだ!!そしてセーラ、南極までそのビデオテープを飛ばすんだ!!」

 

「風、頭でも打った?」

 

あのー、そんな真面目な表情で引かないでくれませんかねセーラさん?俺はいたって正常です。

 

「だってあいつからの送り物って事はやべー事が起きる前か面倒くさい事が起きる前触れみたいなもんだからな。」

 

「それは一理ある。でも見なければもっと大変なことになる。」

 

デスヨネー、仕方ない。見るか。

 

「やあ風雨君、夏休みは満喫しているかな?僕はそこそこ満喫しているよ。」

 

「「「…………。」」」

 

プールで浮輪に浮かびながら頭にサングラスをかけて手にトロピカルジュースを持っていてそこそこなのかシャーロック?思いっきり満喫してるじゃねえか!!

 

「普段なら南国のビーチでもっと満喫しているんだけどね、今回はプールで我慢しているからそこそこなのさ。」

 

「本当なのかカツェ?」

 

「まあ、夏になったらシャーロックが南国のビーチに生徒全員を連れていったりするからな。」

 

シャーロック、お前子供かよ。

 

「子供の心を忘れないようにしているだけさ。」

 

だーかーらー、何で会話が成立すんのかな!?条理予知便利すぎだろ本当に!!

 

「さて、挨拶はこの辺にして。このビデオテープを見ているって事は明日にはイ・ウーが崩壊していることだろう。」

 

「「はあぁぁぁぁぁ!?」」

 

み、耳元で大きな声出すんじゃねえよ二人とも。でもセーラがあんな大声揚げるなんてな。あっ、顔を赤くしてそっぽ向いた。

 

「このあとすぐにジャンヌ君から電話が掛かってくるはずだよ。詳しい話は彼女から聞くといい。」

 

な、何か急展開過ぎて頭が付いていけないんだが?

 

「それで、僕が風雨君にこのビデオテープを送った本当の理由は、この手紙を届けるためさ。」

 

「あっ、シャーロックが送ってきた物の中に手紙が入ってるぞ風雨!!」

 

どれどれ、本当だ。見たところビデオテープに映ってる手紙と同じものだな。

 

「この手紙を読めば何故セーラ君が風雨君に死の宣告をしたかが分かるはずだ。」

 

「うわー、その手紙絶対に見たくねえ。」

 

「じゃあ風雨君、生きていたらまた会おう。あっ、僕はもうすぐ死ぬから無理だったね。ハッハッハ!!」

 

おいぃぃぃぃぃ!?最後シャーロック何かとんでもない事を言わなかったか!?

 

「ちなみに言い忘れていたけど、このビデオテープは最後まで見た後はね。」

 

おい、何で一区切り置くんだ?まさか爆発とかしたりしないだろうな?

 

「まさか爆発でもすんのか!?セーラ結界の準備!!」

 

「今やってるところだけど、駄目間に合わない!!」

 

「最後まで見た後は、自動的に巻き戻されるから結界を張ろうとしたセーラ君とカツェ君の慌てる姿を見て存分に楽しみたまえ風雨君!!」

 

本当に性格悪いよなシャーロック!!お陰でセーラとカツェが怒りでワナワナ体を震わせてるぞ!!

 

「二人とも落ち着け!!あれだ、この手紙を見て頭を冷やそうぜ!!」

 

「そうだな、シャーロックに次会ったら1発ぶん殴ってやるとするか。」

 

「私もそうする。」

 

シャーロックェ、まあ同情はしねえけどな。

 

「手紙の中身はなんじゃらほいっとな。」

 

えっと、何々……。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

風雨、話は聞きましたよ。最近は世界を飛び回って活躍しているそうですね。私は嬉しい限りでございます。

 

短い間ですが、面倒を見て育てた風雨は逞しく育ったのでございますね。

 

ですが!!はーれむ状態になっているとはどういうことです!?節度を持って過ごしなさいと言ったはずです、言いつけを守ってないではないですか!!

 

直接話す必要があるみたいですね!!手紙の下に場所を書いてありますからそこで待ってなさい!!

 

p.sあと最近ぷれす○ーしょんすりーというものがあるそうですが、風雨は持っていますか?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「……コロサレル、コレハゼッタイコロサレル。ニゲルンダァ!!」

 

「お、おい風雨!?手紙を読み終わったと同時に頭でもおかしくなったか!?」

 

「カツェ、今までありがとな。元気で暮らせよ。」

 

「風、正気に戻って。」

 

そ、そうだ。正気に戻らないと、こういう時は素数を数えるのがいいんだよな。えっと、2、4、8、10?

 

「よし落ち着いた。おれはしょうきにもどった!!」

 

「戻ってねえだろ馬鹿風雨!!何処見て言ってんだ!!」

 

あふん背中蹴られた。いやまあ、正気に戻りたくないなって。

 

「手紙は誰から送られてきたの?」

 

「まあ、義理の母親?みたいな人からだよ。俺は幼い頃に両親と死別してその後に二人の義理の母親に育てられたんだよ。」

 

「二人?どういうことだ風雨?」

 

「数年間は一人目の人に、その後はもう一人の人に育てられたんだよ。今回は一人目の人から手紙が送られてきた。」

 

これ絶対に怒ってるよな。嫌だなー、会いたくないなぁ。弓矢で射られて首を捻られて薙刀で斬られて燃やされるじゃん。

 

「何で風はそんなにビクビクしてるの?」

 

「説教(物理)されるからだよ。あの人は怒ると本当に容赦ないんだよな、巨大な岩を持ち上げて投げてくるし、刀で斬り付けてくるし。」

 

怒りが最高潮になったら投げ飛ばされて業火の炎で燃やされるからなぁ、あの時はマジで死ぬかと思った。

 

「うわぁ、風雨のお義母さんえげつねえな。ん?もしかして風雨が色々な武器を使えるのはその人のお陰か?」

 

「まあなカツェ、不本意的にだけど。」

 

何があったかは想像に任せるよ。

 

「おっ、ジャンヌから着信だ。」

 

「風、スピーカーに「風雨!!今すぐ学校に来てくれ!!いいか?今すぐだぞ!!」しなくても聞こえた。」

 

近付いてきたセーラが耳を押さえながらジト目でため息を付いたな。

 

「こりゃフル装備で行った方がいいかもな。」

 

「そうだなカツェ、セーラ、40秒で支度しな!!」

 

「本当に頭大丈夫なの風?」

 

哀れな眼差しで俺を見るなセーラ。一度あのセリフを言ってみたかったんだよ。

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