銃を使わないとある武偵   作:宗也

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第5筋 衛生科でも強い奴はいる

「まさか剣術を習っていたなんてね~。でも理子には勝てないよ?」

 

理子はツインテールに刺さった俺の刀を抜き、左手に持った。っておい!!

 

「おい、返せ!!」

 

「え~?聞こえないな~?この刀はフウフウが理子にプレゼントしてくれたんじゃないの?」

 

誰がプレゼントするか。お前にあげるプレゼントなんてねぇ!!

 

「でもいいのかな理子?その刀持っちゃって?」

 

俺はポケットに手を突っ込んで、中にあるスイッチを押す。すると刀から炎が出現した。

 

「熱!!てめえ図ったな!?」

 

理子は熱かったのか、刀を俺に投げ付ける。やった、返ってきた!!

 

「言わなかったっけ?他人から貰うものには気を付けろって?お母さんに習わなかったのか?」

 

刀を手で受け止め、柄を持つ。やべ、まだ熱い。

 

「調子に乗んなよ落ちこぼれが!!」

 

理子は俺の態度が気に入らなかったらしく、さっきよりも怒りを露にして向かってくる。

 

「すーぐキレるのな。どうした理子ちゃん?激おこぷんぷん丸なの?」

 

「殺してやる!!てめえはギッタンギッタンにしてやる!!」

 

理子はそう叫びながらワルザーを撃ってくる。まあ、自分の前に刀を出して回転させれば当たらんけどな。

 

「お前のその態度が気に入らない!!余裕そうなその表情も気に入らない!!」

 

「これでも超焦ってますが?」

 

いつ意識が落ちるかヒヤヒヤしてますが?ポーカーフェイスを維持するのは大変だぜ。

 

「だから、イ・ウーに来ないフウフウ?」

 

「はぁ?どうした理子?」

 

怒り狂ってる表情から一転して笑顔を見せてとんでもない事を言ってきやがった。

 

「フウフウならきっとイ・ウーのメンバーに入れば今以上に強くなれるよ!!理子が保証してあげる!!」

 

「そうかそうか、で、イ・ウーって何だ?韓国人の名前か?」

 

俺がそう言った時、理子は盛大にこけた。何故?

 

「フウフウって本当に変わってるよね。」

 

「褒めても何もでないぞ?」

 

「褒めてないから。それで、イ・ウーに来るの?」

 

「面倒だから行かねえ。」

 

俺の回答に理子はまだなんとも言えない表情をした。

 

「それよりも、俺は理子に自転車代と迷惑料と治療費を払ってもらわなきゃなんねえんだ!!」

 

「もしかして、ここに来たのってその為?」

 

「当たり前だ、正直理子がイ・ウーで何やらかしてるかんてどうでもいいし、アリアとの関係もどうでもいい。因縁とか決着とかやりたきゃやってろ。」

 

俺はそこまで言って、刀を鞘に納める。

 

「けど、他人を巻き込むのは良くないよなぁ?バスジャックとハイジャック。更にその前の事件。」

 

「フウフウ、今激おこ?」

 

「激おこファイナルストリームぷんぷん丸だ!!というわけでちょっと本気出すわ。」

 

そう言い俺は地面を蹴って、理子の懐に潜り込んでアッパーカットを放つ。

 

「ッ!!」

 

ちぃ、かろうじて理子は反応して首を横に振って回避したやがった。

 

「ちょっと!!何の躊躇いもなく女の子の顔面を殴るとかどうなの!?」

 

「同じ人間だから何も問題ない。ましてや、そこまで反応するって事は殴ってほしいっていう解釈でいいんだな?」

 

「良くないよ!!」

 

続けてハイキックで顔面を蹴ろうとしたが、理子のツインテールで防がれる。便利だなそれ。

 

「キックは駄目だよ、がら空きになるからね!!」

 

そう言い理子はツインテールを俺の足に絡めて、動きを封じようとしてくる。確かにキックは駄目だな。

 

「くふふ、これで勝負あったね?後は気絶させれば「ところがそうはいかないんだよなぁ。」!!」

 

絡めてきたのなら、絡めた本人を吹き飛ばせばいい。俺は思いっきり足を蹴り上げて理子を吹き飛ばす。

 

「ガッ!!」

 

「まだまだだな、絡める力が弱い。」

 

「フウフウって、何者なのさ!?常識が通用しないよ!!」

 

「知らないのか理子?常識に囚われてはいけないもんなんだぜ!!」

 

そう言い理子に近付くが、理子は何やら不敵な笑みを浮かべていた。

 

「スキアリだよ!!」

 

そう言って理子は隠してあったらしいワルザーで俺の頭を狙って撃ってきた。理子との距離は1メートル、この距離なら外しようがないと思ったのか?

 

「よっと。」

 

俺はブリッジで回避するが、理子は立ち上がって俺の股間を蹴ろうとしてくる。

 

「ちょ!!おまっ!!」

 

「ここを蹴られたらどうなるかな?悶絶するフウフウを見てみたいな~?」

 

そう言って理子は俺の股間を蹴り上げた。ふっ、甘いな。

 

ガギィィィィン!!

 

「痛ったぁぁぁぁぁ!!!」

 

「男の急所の部分に何も手を加えてないと思ったか?ズボンの股間の部分に鉄板を仕込んであるんだよ。」

 

俺は地面をゴロゴロ転がってる理子に向けて言う。いやー備えあれば憂いなしだな。

 

「一瞬フウフウって女の子かと思ったよ!!しかも何でそんな対策してあるのさ!?」

 

「カップラーメンの染みが股間部分に付いたから、その染み抜きのついでに鉄板を仕込んだ。」

 

「理由がなんかとんでもなかった!!」

 

そうこうしている内に、キンジがやって来た。キンジは俺の顔を見た瞬間にやっぱりかという表情をした。

 

「何でここにいるんだ風雨?」

 

「あそこの着ぐるみの中に隠れてた。」

 

「なるほど。」

 

あれ、今ので通じたんだ。という事は変態モードになったんだな。

 

「どうせアリアとチュッチュしたんだろキンジ?」

 

「あぁ、アリアとチュッチュした。ところで何故理子が涙目になっているんだ?」

 

「固いものを蹴ってから。さて。」

 

俺は涙目になりながら飛行機の壁に何やらセットしている理子に向かって歩いていく。

 

「何処へ行くんだぁ?一人用の「頼むから真面目にやってくれ。」へいへい。」

 

「うぅ~、まさかフウフウがこんなに強かったなんて。理子侮ってたよ。」

 

「慢心、ダメ、ゼッタイだぞ?さて、峰・理子・リュピャン4世……。」

 

やべっ、思いっきり噛んじまった。

 

「お前、今噛んだよな?」

 

「えっ?何が?」

 

「いや明らかに噛んでたよねフウフウ?」

 

「いや噛んでねえよ。何言ってんだよ二人とも?」

 

「いや、誤魔化しようがないからな風雨?」

 

「噛んでねえって言ってんだろ!!」

 

人聞きの悪いこというなよ二人とも。噛んでないからな?

 

「いや、リュピャンって言ったよな風雨?」

 

「そんなこと言ってねーし!!本人が噛んでないって言ってんだから噛んでねーことになるし!!」

 

「今認めたよねフウフウ?録音してたから聞いてみる?」

 

止めてくれ、頭が痛くなる。

 

「誰かバファ○ンくれ。今は半分でもいいから優しさが欲しい。」

 

さて、気を取り直しますか。

 

「峰・理子・リュパン4世。殺人未遂で現行犯逮捕する。」

 

「「(あっ、なかったことにしようとしてる。)」」

 

「さて、もう逃げられないぞ理子?俺に自転車代と迷惑料と治療費と着ぐるみ代を払ってもらうからな。」

 

「何か一つ増えてない!?」

 

知らんな。決して着ぐるみ代が思った以上に高かったから理子に請求してしまえとは思ってないからな?

 

「でも、もう遅いんだよ。ぶわぁーか。」

 

理子がそう言うと急に飛行機が傾きだした。どっか爆発でもさせたか?

 

「うおっと。ってマジかよ。」

 

理子の後ろの壁が無くなっていた。そこも爆発させたのか、ということは。

 

「知ってるとは思うけど理子は爆弾使いですから。」

 

「見たらわかる。」

 

「そこ即答しないで欲しいかな~フウフウ。こういうときって唖然とするもんでしょ~?」

 

いや、目の前で爆弾を爆発させたらどんなに鈍いやつでも気付くだろ普通。

 

「ねえキンジ。この世の天国、イ・ウーに来ない?1人ぐらいならタンデムできるし、連れて行ってあげるから。それにね、イ・ウーにはお兄さんもいるんだよ?」

 

理子はスカートをつまんで少し持ち上げ、お辞儀しながら言う。

 

「おい理子、これ以上俺を怒らせないでくれ。あと一言でも兄さんの事を言われたら俺は衝動的に9条を破るかもしれない。」

 

キンジが怒りで声を震わしながら言う。ヒステリアモードの時のキンジが怒ってるなら相当頭に来てるんだな。

 

「おーこわいこわい。それにキンジに武偵を辞められるのも困るし黙ったほうがいいか。だけど、もしその気があるならあたしたちはいつでも歓迎するよ。もちろんフウフウも歓迎するよ。」

 

「おい理子!!」

 

俺がそう言って理子を掴まえようとした時、理子は穴から外に飛び出した。パラシュート無しで。

 

「あっ、やべっ。」

 

「風雨!!」

 

その時に突風が吹いて、俺は足を滑らせて穴から飛び出てしまった。またこのパターンですかい!!

 

「風雨ゥゥゥゥゥゥゥ!!!」

 

キンジの叫び声を聞きながら俺は理子と同じく、パラシュート無しでスカイダイビングする羽目になった。

 

「ちょっと!!何してるのフウフウ!!」

 

理子がこっちにやって来た。驚愕の表情をしていたけどな。

 

「おー理子。さっきぶり。」

 

俺は自由落下しながら理子に手を振る。やべっ、目が乾燥してきた。

 

「なんで飛び出して来たの!?馬鹿なの!?死ぬの!?」

 

ひどい言われようだ。

 

「ヘックション!!寒い!!スカイダイビングって思った以上に寒いな。」

 

「そんなこと言ってる場合!?パラシュートとかないの!?」

 

「そういう理子はあるのか?」

 

「あるから飛び出して来たんだよ!!」

 

マジか、用意周到な奴だな。

 

「にしても、鳥になった気分だ。体が軽い、まるで鳥のように飛んでるみたいだ!!」

 

「現実逃避しないで!!このままだと死ぬよ!?」

 

分かった分かった、そんなに怒るなよ理子。

 

「無事に着地する手段はあるんだよ。」

 

俺は小太刀を2つ取り出して、柄と柄を合わせて嵌める。そして地面に小太刀を合わせたものを向ける。

 

「そいや!!」

 

戦術殻 風を発動させながら落下する。こうすることで無事に地面に着地する事が出来る。

 

「よっと。うえっ、回りすぎた。」

 

ある平原に着地出来た。けど、難点は長時間、戦術殻 風を使うと気持ち悪くなる事だな。

 

参考となる映像は鬼○者3のオープンニングを見てくれればわかるぞ。

 

「そんな着地の仕方があったなんてね。」

 

理子がゆっくりと降りてくる。っておい、パラシュートって制服を改造した物かよ。下着姿で落下してきたのかい。

 

「ふむ、推理通りに来たみたいだね。」

 

暗闇から突然男の声が聞こえてきた。それを聞いた理子は驚き、固まってるな。

 

「初めまして山本風雨君。僕は、シャーロック・ホームズでも名乗っておこうかな。または教授とも呼ばれている。」

 

二十代か三十代くらいの青年が杖を付きながらやって来た。あの有名なシャーロック・ホームズか。

 

「教授!?どうしてここに!?」

 

「ここに風雨君が落ちてくると推理して来たまでだよ。理子君、お疲れ様。今日は戻ってゆっくり休みなさい。」

 

「分かりました。」

 

そう言って理子は何処かに歩いていった。おそらくイ・ウーのアジトかな。

 

「シャーロック・ホームズ。まさかあんたに会えるとはな。女装して結婚式場に乗り込んだり、友人の妻を何の躊躇いもなく列車から湖に突き落としたり「事実だけど、思い出したくなかったな。特に女装。」そうかい。」

 

シャーロックは苦笑いしながら頬をかいていた。

 

「風雨君は僕を見てもそれほど驚いた表情は見せないね。これでもイ・ウーの頂点に立つ者なんだよ?」

 

「あー、はいはい。それで、イ・ウーの頂点に立つ者が俺に何の用だ?」

 

俺がそう言うと、シャーロックは後ろを向いて歩き出す。

 

「とりあえずついてきたまえ。」

 

「何でついて行かなきゃならない?」

 

「理由を説明してなかったね。どうだい?これからディナーでも一緒にいかがかな?」

 

「腹減ってるし、いいけどさ。何処に向かうんだ「つ○八だけど?」思った以上に庶民的だな!!」

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