貴女とコンチェルトを奏でて。   作:みやみや

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第六話『炎』

いつも読んでいただきありがとうございます。

これを作っている時にLiSAの「炎」と鬼滅の刃が大ヒットだったのでこの題名にしました。

 

これからは各話1500文字くらいに収めたい・・・

 

 

ーーーーーーーーーー

 

このまま・・・このまま誰も見向きもしてくれないかもしれない。

応援なんて、全然もらえないかもしれない。

でも、一生懸命頑張って、私たちがとにかく頑張って届けたい!

今、私達がここにいる、この想いを!

 

 

夢を見ていた。

疲れてあの後帰ったらそのまま寝ていたのだ。

 

大切な人が叫んでいた。

なのに何をしたかったのか自分の進むべき方向が思い出せずにモヤモヤする。

 

時刻を確認すると午後11時だった。

 

「ゲホッ、ゲホッ・・・!!」

 

急に咳き込みたまらず手で口を抑える

すると、少年が目にしたのは真っ赤に染められた自分の手だった。

それが自分が吐いたものだと理解するのにそう時間はかからなかった。

 

それを目にし頭がグラグラする、目の焦点が合わない。

それは予想外の出来事だった。

しかし、少年は再び瞳に力が漲る。

少年には全てを変えてでも叶えたい夢があった。炎のような意思があった。

 

「ーーー・・・」

 

少年がこの時何を呟いたのか誰も知らない。それは少年と神のみぞ知る。

そして少年は覚悟を決めた表情でスマホを操作しメールを送った。

 

 

ーーーーーーーーーー

 

 

ピロリンッ

 

北沢はぐみのスマホにメールが届く。

はぐみは最近陸上部に参加しており今日も陸上部の練習で疲れて帰ったところに来たメール。

若干疎ましく思いながらもスマホを開けると、

 

 

『皆へ。明後日の19時、CiRCLEでライブを行います。見に来てください。

またConcertsの皆は明日の16時にCiRCLEのいつもの場所にあつまってください。』

 

まだあの人はどうにかしようと足掻いている。

終わってしまったものに興味はない、だが、

 

あの人なら、終わってしまったものを変えてくれるのかもしれない・・・

 

そう思いはぐみは眠りについた。

 

 

ーーーーーーーーーー

 

ーーー次の日

 

CiRCLEはあの日からいつも通り静寂に包まれていた。

だが今日はいつもと違うことがある。

 

Concertsのメンバーがいたのだ。

だがメンバーの間に会話はない。かつてのような和気藹々とした仲良しの会話なくお互いを見ることも無い。

 

そんな中ただ一人、倉田美雪は黙々とギターを用意していた。

 

沈黙を破ったのはつぐみだった。

 

「説明してもらえる?」

「なにを?」

「どうして私達をここに呼んだのかだよ。」

 

非難、卑下するような瞳。

いままでこんな瞳を美雪に向けることは絶対になかった。

だが美雪は全てを受け流すような優しい瞳でつぐみを見る。

 

「メールで送った通りだよ。」

「どうしてそんなことをしたの?意味がわからないよ!」

「そうだよ。つぐの言う通りだよ。ましろちゃんはもういないのに意味は無いよ!」

 

つぐみに続きはぐみが口を開く。

相手は女の子だがその気迫に圧倒されそうになる。

だがそれは表情に出さず毅然とする。

 

「話せば参加してくれる?」俺は微笑みながらはぐみとつぐみを交互に見る。

すると紗夜は「貴方はそこまで馬鹿では無いはずです。そんな状況でも無いでしょう?」俺の言葉を痛烈に批判する。

そんな状況で日菜は俯いたまま黙っている。

この状況をこのままにしておくつもりは無い。

 

「皆はましろが俺に託した夢を知ってる?」

「夢?武道館にいくことじゃないのかしら?」

「まぁ俺らに言葉よりコッチじゃないか?」

 

そう言いギターを見せ語り弾きの準備をする、「そうね、」と紗夜は良いそれに皆も頷き俺は弾き始める。

 

曲は「炎」ーーー。

 

しっとりとした前奏から入り、CiRCLE今までよりも静まり返る気がした。

 

 

このまま続くと思っていた。俺もそう思っていた。

 

 

去りゆく背中に伝えたくて さよなら ありがとう と。

 

 

君の言葉 君の願い

 

 

僕は守りぬくと誓ったんだ

 

 

泣くことは不要なのに、ただただ涙が出る。

 

 

 

絶対に貴女との約束はこの身が亡びてもーーー

 

 

メロディーが終わりを迎える。

 

ここで届かなければ全て終わる。

だから全身全霊をかけて歌った。

そのため息が切れ、肩でハァハァと息をする。

 

 歌えば歌うほどに思い出して行く。ありとあらゆる記憶が目の前に広がる。

 

 

しかし、メロディーの終わりと共に鈍い音が響き俺の意識は自分の名前が交互に呼ばれる声とともに手放した。

 

 

 

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