現実逃避行奇譚   作:アウリス

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小説とやらを初投稿してみました。
ぜひとも読んでみてください。


辟易

人それぞれに、得手不得手というものがある。それが学業だろうと、仕事だろうと、何だって共通だ。と思う。

しかし、そう簡単に得手不得手を見極められる訳じゃない。それまではひたすらに探求する。

……これ以上意味のない前置きみたいな話をしているとさらにズレて訳が分からなくなりそうだから、ここで簡潔に言いまとめるとしよう。

ニートを辞めて就職して早五年、

 

俺もう働きたくない。

 

理由、かなりクズ的なので割愛してもいいよね。

今年でもう30歳。ボサボサの髪に…というかもう全体老けてるおっさんが、出勤日にも関わらず休んで家でゲームをしている。

こんなダメ人間が世の中にはめちゃくちゃいるんだろうな。なんて考えながら画面に向き合っていた。そう、世の中には沢山いる、それを考えてるだけで欠勤の罪悪感が薄れていく。

別に仕事が嫌でサボっているのではない。仕事はまあまあやりがいを感じてる。いや、やっぱりやりがいなんてこれっぽちもない。こんな毎日に辟易する程にない。

寝て起きて、朝昼晩とメシ食って、出勤して退勤する。この繰り返し。

ニートに戻りたい。と毎晩就寝前に呟き始めたのは二ヶ月ほど前ぐらいだったか…

だからだろうか、気がついた時には俺はもう()()()()から離れられなくなっていた。

 

 

 

4月8日 AM6時00分

 

アパートの一室にて、目覚まし時計のけたたましい音とともに目を覚ます。

「はぁ…」

ため息を一つ漏らし、ベッドから体を起こす。

「今日は出勤日か。どうすっかな」

ボサボサの頭を掻きむしりながら、流しの所で10分程明後日の方向を見つめた。

「休むか、どうせ俺はもう必要とされてないだろうし」

スマートフォンを充電器から抜き、会社に休みの電話をかけた。すみません、休みます、と一言。そうすると、そうか、お大事に。が返ってくる。このやり取りを何回もしたことがある。だからもう慣れた。

「…よし、コンビニで朝飯でも買ってくるか」

いつものズボンを履いて、Tシャツ着る。そして、財布とスマートフォンを持って外に出た。コンビニまでは徒歩で行ける。まぁ20分くらいかかるだろうか。道中では散歩中のお年寄りやジョギング中の主婦によく会う。

「あ、おはようございます…」

その度に挨拶をする。

「おはようございま〜す」

相手は笑顔で挨拶をしてくれた。

コンビニに着いて弁当やおにぎりを買って、アパートに帰って、スマートフォンをいじりながら朝飯を食べる。

「はぁ…楽しみと言ったら、この食べる事とゲームをやる事だけだな」

食べ終われば、ゴミ箱に捨てて、歯磨きをしてテレビをつける。もちろんニュースなどは見ない。テレビゲームをやるのでゲーム機を起動した。コントローラーを持って画面に向き合う。

「あぁ、楽しい…」

 

 

PM21時30分

 

何時間やったかも覚えてない。気がついたら夜だった。

「…なんだか今日は時間が経つのが早いな。こんなものか?」

特に気には止めなかった。きっと集中しすぎていたのだろう。そう考えて、一旦ゲームを中止してコンビニへ夜飯を買いに行った。

曇一つない星空で喧騒が遠く聞こえる。さすがに4月でも夜となるとまだ肌寒かった。

夜は白飯とおかずを買った。帰って食べて少しゲームをする。眠くなれば、ベッドで寝る。

「はぁーあ。なんかもうつらい」

毎晩、ベッドで寝ていると自然と苛立つような感情や思いが湧き上がってくる。

「なんでこんなになったんだ俺…」

布団の中で拳を握りしめる。

「引きこもってた頃が懐かしいよまったく」

今の自分がとても嫌いだ。こんな自分なんて、

「……この世から、いなくなればいいのに」

そうして、彼の一日が終わった。

 




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