ポケットモンスター ~アネゴとゆかいな仲間たち~   作:Jack_amano

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一匹のポケモンがトレーナーと出会い、仲間と共に旅に出る話。
オリジナルトレーナー、主人公はポケモンです。






運命の出会い編

 わたしが、わたしのマスターと出会ったのは森に近いお花畑の中だったの。

 

 ちょっと顔は怖いけど私にはとっても優しくて、過保護なまでに心配してくるお父さんの目をぬすみ、いつものように森の仲間たちと楽しく過ごす。

 お花で冠を作ったり、かくれんぼしたり…

 そんな時、目の前に人間の男の子が現れた。

 

 お父さんから何度も聞かされてた。

 人間はわたしたちポケモンを、イジメたり捕まえたりするから、すぐに逃げなさいって。

 だからわたしもすぐに岩かげに隠れようとした。

 でも―――――――――――

 

「うわ~!かわいい!予想以上なんだけど?!」

 

 えっ?かわいい??わたしのことよね?

 人間から逃げようとしていたわたしは、そのトレーナーのうれしそうな言葉におもわず立ち止まってしまった。

 いつも一緒に遊ぶ男の子たちに言われてた言葉だけど… 人間にまで言ってもらえるなんて

 ―――――――― 正直、悪い気はしなかったわ。

 

 だから私は“なきごえ”を発動した。

 

『 “♪~" 』

 

「く~!あまえるようなそのしぐさ! からの~、指をくわえて見上げてくる、その上目遣い! 最高~!!メッチャかわいい!!さすが人気ポケモンぬいぐるみランキング上位に入ってるだけの事はあるぜ!」

 

 えっ?そうなの??うれしい! 思わず首をかしげる。

 

『 てへっ♡ 』

 

「“つぶらなひとみ”か! あ・ざ・と・かわいい!!オデコの三日月マークがまたイケる!

 決めた!即戦力求めてたけど、絶対、こいつをゲットする!!いけっ!チャモ!!」

 

 声とともに投げられたモンスターボールから、赤いヒヨコが飛び出してくる。

 あ、カワイイ♡ この人はファンシー系のポケモンを集めているのかな?

 

 こうして――――――――――――――――――――――

 危機を察知したお父さんが『うちの子を実力もないトレーナーなんかに渡せるか~!』って飛び込んで来てバトルになったり、殴り飛ばしたあいてのポケモンがスピアーの巣に突っ込んで追われることになったり、羽陽曲折を経てなんだかんだあった末――――――――― わたしはその人のポケモンになった。

 

「これからよろしくな?」

 

 なんてニッコリ笑いながら言われ、毛皮の下が赤くなってしまったのはナイショ。

 マスターのファーストポケモン、のんびり屋さんのアチャモの“チャモ”君とも仲良くなって、一緒に楽しく旅をする毎日。

 美味しいご飯を食べさせてくれたり、ポロックをくれたり、何かあるたびにマスターは私を可愛がってくれて… “ヒメ”なんてニックネームまでつけてくれた。

 

「おまえは本っ当にかわいい!!コンテストバトルだっていけちゃうよ!」

 な~んて言ってたのに――――――――――――――――――――――――

 

 ・・・・・・なのに。

 

「いけっヒメ!“きりさく”!!」

 

 ガシュッ!!

 

 なんで。

 

「いいぞっヒメ!間合いをとって“ビルドアップ”!」

 

 なんで、このかわいい私がこんな肉弾系な技、覚えなくちゃいけないのよ!!

 

 

「今だつぶせ!グロウパンチ!!」

 

 ドコッ!!

 

 わたしは!か・わ・い・い、森のアイドルだったのにぃ!!

 

「たたみかけろ!!」

 

 きいぃぃぃ!!!

 

 地団駄をふんでもわかってもらえない。くやしい!なんで?なんで?!わたしのことかわいいって言ってくれてるじゃない!!

なのにどうしてこんなにくだんけい荒っぽい技ばかりおぼえさせるの?!

 

「すげぇ!“あばれる”を覚えたのか?!」

 

 ちっが~う!!

 振り上げたわたしの拳は、的確に対戦相手の鳩尾(みぞおち)にヒットした!

 はるか彼方に、盛大に“ヤなかんじー”とばかりにぶっ飛ぶ相手!

 

「よっしゃ勝ったぞ!」

 

 飛び上がって喜ぶ私のマスター。

 とたん、わたしの体は白く輝やいた!!

 

「すごいぞ!“あばれる”を覚えた上に進化まで?!」

 

 ちがうと言うとんじゃろう、このくそタワケが!!

 

 思わず叫ぶ! と、口の中から烈しく輝く光の束が弾け出した!

 

「“ハイパーボイス”?!」

 

 くうぅぅう!

 わ・た・し・は!こんな事のぞんでな~い!!

 

 うが~~~!!! (←今度こそマジで“あばれる”を発動)

 

 マスターに、この手荒いツッコミは私の愛情表現で、“もしかしてバトルしたりないのか?”と積極的にジムバッチを取りに行く決意をされ、モンスターボールに入ってたチームメイトにまで姉御キャラ認定され…

 もうあのぬいぐるみのようなヒメグマに戻れないのかと、私はショックのあまり、地に手を付けた。

 

 

 これは可愛らしかった一匹の進化前ポケモンが、どうして荒技を覚えちゃったか、どうして進化しちゃったかと言うお話し。

 

 

 

 

 

 




 今度のポケモン映画、「劇場版 ポケットモンスター キミにきめた!」 に嬉しくなって思わず投下。

 ここの所、体調が悪かったので、リハビリもかねて。

 ところで、このポケモン。なんだかわかりますよね?

 ヒメ姐さん考えてたら話が膨らんじゃったのでぽつぽつ書いてくつもりです。
 よければお付き合い下さい。




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