幻想殺しと電脳少女のボンゴレ生活 作:軍曹(K-6)
並盛中学校の生徒が順番に襲われ、カウントダウンが進むころ。ツナは一人でほくそ笑んでいた。
(ケケケ。まさか本当にここまで計画通りにいくとはねぇ~)
ツナは先ほど学校でリボーンから聞いた内容を思い出していた。
「良いかツナ。今回の事はおそらく、イタリアで起きた集団脱獄が原因だ」
「集団脱獄?」
「ああ。二週間前に大罪を犯したマフィアばかりを収容している監獄で、脱獄事件が起きたんだ
脱獄犯は看守と他の囚人を皆殺しにしやがった。その後、マフィアの情報網で脱獄の主犯はムクロという少年で、部下二人と日本に向かったという足取りがつかめたんだ。そして黒曜中に三人の帰国子女が転入し、あっという間に不良をしめたのが十日前の事だ。リーダーの名を六道骸」
「・・・脱獄犯を捕まえろって事?」
「そうだ。九代目からも直々に命令書が届いてるぞ」
「脱獄囚を捕獲って?」
「そうだ」
(骸達ちゃーんとつかまって、ちゃんと脱獄してきたんだ。俺が指示した通りボンゴレに関係ある人間を並中から探してくれてるし、千種に凄い驚かれたけど。とりあえず、骸からの連絡待ちかな)
と、そこでツナの携帯電話が鳴った。
「ん。どしたの?」
『どしたの? じゃありませんよマスター。マスターがボンゴレ十代目ってどういうことですか!』
「言ってなかったっけ? 俺門外顧問の息子で、ジョットの子孫なんだよ」
『・・・血統。ですか』
「そーそー。それで、俺の敵になってほしいんだよね」
『なっ! 正気ですか!?』
「これからの流れを説明させてくれる?」
『はい』
「まず―――」
―――次の日。
「リボンヌ。本当に行くの?」
「だから俺の名前はリボーンだ」
「ごめんリボーン。噛んじゃった」
「ワザとだろオメーの場合」
「かみまみた!」
「・・・ワザとじゃない?」
「さあ行こうリボーン」
「まずはみんなと合流だな」
そして、ツナ達は集合場所にそろう。
メンバーはツナ・獄寺・山本・ビアンキ・リボーンだ。
「十代目! 似合ってます!」
「え? そう? マフィアっぽくしてみた」
黒のスーツに橙のシャツ。黒いネクタイを結び、気持ち顔を引き締めたその姿は裏の世界の人間だった。
「なんかそうしてると本物のマフィアみたいなのな」
「そう?」
そんなこんなで一行は黒曜センターに向かうことになった。
「・・・ねぇ。本当に倒すの?」
「何言ってやがる駄目ツナ。今更ビビってんじゃ無いだろうな」
「いやーだって。マフィアの監獄から脱獄した人間だよ? それに他につかまってた人達を殺して・・・。勝てるのかなーって」
「弱気になってんじゃねーぞ! まあ、ヤバいかもな」
「だろ? レオンがマユになる時って生徒にピンチが訪れるんだろ? 大丈夫かな・・・」
「やれるだけやってみろ」
「・・・分かったよ」
その後、山本が動植物園に落ちて犬と戦うと言うイベントがあったが、原作と同じ流れだったのでカット。
「あそこで飯にしましょう十代目!」
「あ、うん。俺もお腹すいたから・・・」(犬は大丈夫かなー・・・。ビアンキ容赦なかったから・・・)
ツナは一応仲間である犬の容態を気にしながらお昼ご飯の山本の寿司を頬張る。
(今の内に全部食べとこ)
「ツナ。緑黄色野虫のコールドスープ」
「虫ですか・・・できれば植物が良かったかな・・・。後、見た目・・・例え毒じゃ無くても見た目が悪かったら誰も口に入れてくれないよ・・・」
「なるほど。勉強になるわ」
と、その時。ビアンキの持っていたスープが沸騰したように泡立ち爆発した。
「何このポイズンクッキング。タイマー爆薬?」
「私じゃ無いわ」
「ビアンキじゃないんだ・・・」
と、そこでこの現象の原因に気付いた獄寺がダイナマイトを投げる。派手な爆発音に砂煙。それが収まるとクラリネットを持った少女がその場に現れた。
「ダッサイ武器。こんな連中に柿ピーや犬は何を手こずったのかしら」
「アレは黒曜の制服・・・」
「ってことは」
「しかし敵は三人組だったはず」
「~~~~~~~~ッ!」プルプル
「私だって、骸ちゃん(ツナくん)の命令じゃなきゃ、こんな格好しないわよ。だから・・・そこ、笑わない!」
リボーンがお昼寝しているのを良いことに、元々のM・Mを骸伝に知っているツナはお腹を抱えて笑っていた。ちなみに、その格好の指示を出したのは骸だが。骸はツナの命令に従っただけなので、M・Mとしては、アンタの指示だろーがと怒鳴ってやりたいのだ。
「あーうん。笑ってごめんなさい。とても似合ってると思うよ」
「え、あ・・・。そう?」
「敵を口説いている場合?」
「ぐえっ」
ビアンキに後ろ頭をはたかれたツナは無様に地面に顔面着地する。
「っ。そうだったわね。私はあんた達をあの世に送って、バッグと洋服買い漁るだけ!」
ツナだけは、副音声で私のツナくんになにしてんのよ阿婆擦れ。と聞こえた気がしたが、無視していたことを記述しておこう。
「・・・あーあ。マフィアの癖にさえない格好ね。そこの男はそれなりに自覚はあるみたいだけど。やっぱり男は金よね」
「聞き捨てならないわね・・・。男はね・・・金よりも、愛よ!」
と、M・Mの言葉に反対意見を述べたビアンキは、ポイズンクッキングを持って突っ込んでいく。
「そこまでよ! ラストショートケーキ!!」
「キャアアア!! ―――なんて、言うと思って? 残念ながら、接近戦も得意なの!!」
中間当たりで分解されたクラリネットで殴り飛ばされる直前。ビアンキの仕掛けた攻撃に唯一気付いた獄寺が目を見開く。
「おいっ!」
その戦いに割り込もうとした山本を獄寺が止める。
「まて、山本・・・。もう・・・触れたんだ」
「!?」
獄寺の言葉に首を傾げる山本。そしてツナは、“触れた”という単語で思い出した。
「・・・脳味噌沸騰させてあげる」
ニヤ、と笑ったM・Mがクラリネットを口に含んだその時、クラリネットがポイズンクッキングへと変わる。
「あ・・・。触れたものをポイズンクッキングにする究極料理」
「そうっス。アネキが結婚式の時に習得した・・・
敵を倒して安堵したのも束の間、すぐさま次の敵が現れる。
現れた敵、バーズは何も知らない京子達を人質に取るという、卑怯な手段でツナ達を追い詰めるも、リボーンが手配していたシャマルやランボ、イーピンのおかげで何とか危機を脱した。
「ははっ、命じてる本人は弱っちーのな!」
「ふん、卑怯ばっかりで大したことねー野郎だぜ!」
山本と獄寺が始末を終え、と言ってもその辺にほかしただけだが。ツナの元にやってくる。
「大丈夫ですか? 10代目」
「・・・うん。まあね、もう誰もいないかな」
「いるわよ。隠れてないで出てきたら? そこにいるのはわかってるのよ」
ビアンキが何かに気付いたのか林の方へ声をかける。すると、木の影からフゥ太が姿を現した。
「ま・・・まって。僕だよ」
「フゥ太!」
安堵の為に表情を緩めたツナ達だった。が、ツナが帰ろうと呼び掛けた時、フゥ太はそれを断り骸についていくと言い出した。
「さよなら・・・」
決別の言葉を口にして走り去ってしまったフゥ太。それに不審を抱いたツナはフゥ太を追いかけて行く。
「10代目!!」
「ツナ!」
獄寺と山本が追おうとしたその時、巨大な鉄球が2人を襲う。
「「!!?」」
振り返った獄寺達の前にいたのは、写真で確認した三人のうちの一人・・・今回の事件の首謀者と思われる・・・六道骸、その人だった。
詰め込みすぎた気もしない。
ツナの掌で踊らされるリボーン。さすがっス。