幻想殺しと電脳少女のボンゴレ生活 作:軍曹(K-6)
ツナはいつもの修行場所から少し歩いてジュースを買いに行く。
(どーせついてきてんだろーなー・・・)「ん? こんな所に黒曜生・・・」
「っひゃ~。このガムうまそー~!!」
「さっき買っただろ?」
「らってガムってフルーティーだから、みんなのっくんじゃうんらもん」
「・・・じゃあ一箱買ってこ」
「当たりつきのイチゴ!!」
「レシートいい。めんどい・・・・・・」
「・・・ちなみにあまりガムは飲み込まない方が良いぞ。病気になるとかじゃないけど、ガムが原因で全く違う病気になったりする可能性があるんだからな?」
「・・・あぁん? ・・・って綱吉さん!?」
「よっす。何してんの? お前等。凪は?」
「今は・・・雲雀恭弥を・・・・・・見に行ってます・・・・・・」
「アイツが・・・? 雲雀さんに見つかったら大騒ぎになるぞ!? ・・・まぁ、そんな状況も楽しんでるだろうけどさぁ・・・あの馬鹿は・・・・・・」
ツナは自分の霧の守護者に思いをはせる。自分を敬愛するナッポーと自分に強い好意を持っている少女。あれほど霧の守護者に相応しい二人はいないだろう。
―――その日の夜。
体育館。
なかなか姿を現さない。と、他の仲間がイライラする中ツナは一人笑顔だった。
(なーぎにあっえる♪ なーぎにあえるっ♪)
リボーンが来てから心安まる日がなかったという彼にとって、彼女は癒やしに近いものなのだろう。
「こっちの霧の守護者のお出ましだぞ」
「ホント!?」
ツナの期待の声に、守護者のみんなも笑顔になる。が、現われた城島犬、柿本千種の二人を見て、顔色を変える。
「あいつらって・・・!」
「バカな!!」
「落ち着けお前達。こいつらは霧の守護者を連れてきたんだ」
「何いってるんスかリボーンさん! だってこいつら・・・。! ま、まさか。霧の守護者というのは・・・」
「六道・・・骸!?」
「クフフフフ。クフフフフフフ。
「六道骸・・・」
「じゃない・・・?」
「なっぎちゃぁあぁあぁんっ!!」
「「「「?!」」」」
シリアスな空気の中、ツナだけが興奮した様子でクローム髑髏と名乗った少女に抱きついた。
「会いたかったよぉー! あぁ、俺の癒やし・・・」
「きめぇぞツナ」
「ヘブッ!」
リボーンの蹴りを(ワザと)食らいツナは床に転がる。
「・・・ボス、大丈夫?」
「うん。大丈夫だよぉ~。ちょ~大丈夫」
「・・・ツナが『ママンを前にした家光』みたいになってるぞ」
「・・・た、確かに」
「そう見えるっす」
「さ、凪。あのチッコイのサクッとヒネっちゃって。無理だったらアイツに全部投げれば良いから」
「うん。頑張る。見てて」
「よし、では。円陣行くぞ!!」
「え、あ。そういやそんな制度あったね・・・」
「よっしゃ」
「いい。いらないよ、そんなの」
「カックイイィ! 任せたよ~」
「いってきます」
「いってらっしゃい! 終わって戻ってきたらただいまを所望します!」
「うん。分かった」
終始緊張感に欠けるツナのしゃべり方にリボーンがイライラし始める。
「それでは、霧の対戦。マーモン対クローム髑髏。勝負開始!!」
「・・・へぇ。君が霧の守護者?」
「うん。あの方のため・・・そして、ボスに良い所を見せるため・・・クローム髑髏、行きますっ」
クロームが三叉槍を床にトンと軽く打ち付ける。と、そこからヒビが入って床が崩れていく。
「うわ!」
「ひゃっぽい!」
「ぬお!!!」
「やはり、僕と同じ術士か。でもこんな子供だましじゃ、僕から金は、とれないよ!」
マーモンのフードの中から触手のようなものが伸びてきてクロームを拘束する。そのまま持ち上げられたクロームは苦しそうに表情を歪める。
「な、なんだありゃぁ!」
「触手ってさ、卑猥だよね」
「は?」
「・・・特に女の子をああやって触手であんな事やこんな事をして辱めヘブッ!!」
中学生の教育によくないことを言い出したツナをリボーンの蹴りが黙らせる。
「弱すぎるね。見せ物にもなりゃしない」
「誰に話してるの。私はこっち・・・・・・」
「え!?」
「お・・・女がバスケットボールになったぞ!!」
「なあ!?」
「いえーい凪さんマジかッけぇ!!」
「復活が早いぞ。馬鹿ツナ」
リボーンがツナの再起速度にツッコミを入れる。周りはそんな事に構ってはいられないみたいだが。
「一体何が・・・」
「幻覚だぞ。互いに譲ることなく幻をつくりだす。息もつかせぬ騙し合い。こんなすげー戦いはめったに見られるもんじゃねーぞ」
「・・・・・・? つまり?」
「クロームさんマジクローム!!」
「訳が分かんねーぞ!」
ツナの酔っ払ったディスク・ジョッキーのような調子を何とか止めようとリボーンは奮闘する。だが、
そんな二人の前では、いつの間にかマーモンがアルコバレーノバイパーとしてそこにいた。
「ツナのせいで見逃したぞ!」
「しらねーよそんなこと!」
「誰だろうと・・・負けない」
クロームが連続で攻撃をし、火柱を上げてマーモンを飲み込んだ所まではよかったが、その火柱が
「火柱が・・・凍った」
「なんだ、この寒さは・・・・・・!?」
「不覚にも幻術にかかっちまったぜ。コラ」
「オレもだぞ。流石バイパーだな。もっとも、
「な!?」
「うん? どーしたの二人とも」
「ツナ。お前は・・・
「全部見てるよ? 何いってるのさ。体育館の床は割れたし、凪はボールに。火柱は氷に変わった」
「・・・それでもお前は、幻術を
「まーね」
と、そこで痛めつけられたクロームに気付いたツナは
「(
「・・・・・・は・・・い・・・」
その瞬間。クロームから煙が吹き出してクロームの身を包む。
「なに、死を覚悟した女術師によくあるパターンだ。・・・自分の醜い死体を隠そうとする」
余裕の態度でそう解釈を述べていたマーモンが、ピクリ、と反応する。
「―――クフフフ」