幻想殺しと電脳少女のボンゴレ生活 作:軍曹(K-6)
(・・・夢?)
いい夢だったのになー。と若干現実逃避気味にツナは目を覚ます。と目の前に紙が差し出され文字が書かれていた。
【酢花゚】 と。
「す・・・はな・・・?」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・。パ。スパナ」
「ハハッ。本当だ・・・○がついてる・・・。ゴメン、寝ぼけてた・・・」
「気にするな」
「? ・・・・・・って、漢字に半濁点は要らねーよ!?」
キレ気味で飛び起きたツナはとりあえず周りを見渡す。
「その恰好では風邪をひく」
「・・・? なにゆえ俺はパンイチなのさ」
「これを貸してやる。茶を飲め」
「あ・・・どうも」
お茶を受け取ったツナは飲みながらもう一度ゆっくり周りを見る。
「あ、俺の服・・・」
「ビショビショだ」
「用水路に落ちたからか・・・。あ、俺の装備一式だ」
左手にお茶を持っているため、右手を伸ばそうとして手錠に気付いた。
「俺、もしかして拘束されてます?」
「うん。あんた今、行方不明ってことになってる」
「マジかぁ・・・」
その後ツナは壁につけられた手錠から、手首同士を繋ぐ一般的な手錠をしてツナギを着ていた。
「・・・・・・・・・・・・Sサイズでもでかいな・・・」
「え?! これSサイズ!? うっそー・・・」(俺どんだけチビなんだよ・・・。いや、そもそもそんな丈に作られていないこのツナギが悪い。うん)
「・・・・・・未完成なんだろ?」
「へ?」
「最後のアレ・・・・・・。見た感じバランスが悪くてフルパワーで撃ててないように見えた」
「ん・・・? 撃つ、ってことはもしかしてX BURNERのこと?」
「X・・・BURNER・・・。そう、X BURNERだ! X BURNERが安定しないのは右手の炎と左手の炎の力のベクトルにズレが生じているからだ。左右を完全なシンメトリーになるように工夫を施せばいい」
「あの、突然どうして・・・?」
「・・・・・・ウチは
「はぁ・・・」(ロボット工学の最終目的は恐らくガン○ムとかを造るためだと思います)
「でも一番興味があるのはボンゴレ十代目の技だ」
「え?」
「あんたの完璧なX BURNER見たくなった。ウチが完成させてやる」
「あ、ありがとうございます・・・?」
暫くして、ツナはお茶を飲みながら目の前でなにかの作業を続けるスパナを見つめていた。
「・・・あの、作業が一段落してからでいいんですが質問してもいいですか?」
小さく頷いたのを確認してツナは行動を開始する。といってもお茶と一緒に貰ったアメを咥えただけなのだが。
(慌てたってしょうがない。完璧なX BURNERが撃てるなら何だっていいや)
「・・・何?」
「あ、えと。外の様子がどうなってるか、知ってます?」
「外って基地の他の様子のこと?」
「そうです!」
「知らないな。正一はバタバタしてるみたいだけど」
「正一・・・って入江正一のことですか?」
「そう。でも、正一を攻めに来たんだったらやめた方がいい。高校の国際ロボット大会の頃から知ってるけど、正一は相当キレる。いつも全体を見てるスゴイ奴だ」
「へ、へぇ・・・」
「でも、何かメインコンピューターが乗っ取られたみたいだけど」
「へ? ・・・さっきの夢、案外的を射てたのか・・・」
楽しそうな青い少女が出てくる夢。いい夢かどうかは置いておいて、あの夢で聞こえた声は現実の声の可能性もある。
「あ、あと。何で俺の技を完成させてくれるんでしょうか。ミルフィオーレの人でしょう?」
「技を完成させるのは見てみたいからって言ったろ? あの時あんたを殺さなかったのは気持ち悪くなったんだよね」
「は?」
「モニター越しの殺しは平気だけど、生身はいやだってアレだよ」
「ゲームと現実ゴッちゃ混ぜにしないでもらえます!? そもそも殺しは全面的に駄目でしょ!」
「・・・」
「あ、すみません」
と、その瞬間部屋全体が大きく揺れた。
「わっ!?」
その後も続いて断続的に揺れ続ける室内で、ツナは揺れに規則性を見つけ耐えていた。
ある程度揺れが収まった後、ツナは一応周りを見渡す。そこら中散らかっていた。
(っていうかエネの奴、遊んでたな・・・? じゃなきゃこんな事奴さんが出来るわけねーだろ)
と、自分の相棒に心の中で文句を垂れたツナはスパナがなにかを探しているのを見つけた。
「? どうしたんですか?」
「・・・・・・大事な部品失くした」
「え・・・・・・」
呆れたように下に視線を動かしたツナは、手元に手袋等が転がっていることに気付く。
(お、じゃあ服でも乾かすか)
ツナは手っ取り早くボンゴレリング
「あった」
「あ、ありました?」
「・・・・・・・・・じゃあハイパーモードになってよ。実際やって試すから」
「あ、はぁ・・・。って言うか逃げるとかは考えないんですね・・・」
「逃げてどうすんの?」
「スパナの言う通りだ。それに俺が見てみてーぞ。完璧なX BURNERって奴をな」
「いや、そんな事は分かって・・・・・・。ん?」
ツナは突然聞こえてきたその声に慌てて声の方を見る。するとそこには黒いスーツを着た彼のよく知る赤ん坊がいた。
「ただし時間はねーぞ」
「リボーン!?」
「ちゃおっス」
「お前・・・いつの間に? って言うか、ちょっと色が薄い・・・?」
「
「当たりだぞ、スパナ。俺は本物じゃなくて3Dの映像なんだ・・・」
「もしかしてその為に俺のヘッドフォンだけ大きいの?」
「そうだ。俺はボンゴレのアジトで撮影されて、その映像がヘッドフォンを通してここに映し出されてんだ」
「また無駄な機能を、どうせ俺を驚かそうとか思ったんだろ・・・」
「ああ、本当はもっとは約驚かせようと思ったんだがな。さっき急に電波が良くなった。何かあったのか?」
「パズルが動いたんだと思うよ」
「は? パズル?」
ツナの解答にリボーンは目を丸くする。
「マップに所々黒い部分があっただろ? アレは多分空間があるんだと思うよ。全ての部屋が正方形にわけられるこの基地の部屋がスッポリハマる空間がね」
「それがズラされて、分断されちまったのか。あいつ等は」
「やっぱり? ほら、俺の言った通りじゃん! まったく、俺の話を聞かないからこういうことになるんだよ・・・」
ツナの偉そうな態度にリボーンはため息をついたという。