幻想殺しと電脳少女のボンゴレ生活   作:軍曹(K-6)

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第五十九話 修行開始

午前中をバイクの練習、午後を了平・バジルの歓迎会に費やした次の日。ツナ達はトレーニングルームに集まっていた。

 

「よしっ、そろったな。今日から本格的な匣兵器の修行だが、リボーンの一番の教え子であるオレが、全体を仕切る家庭教師をすることになった。よろしくな」

「・・・ヘナチョコのあいつなんかに務まるんスかね」

「ディーノさん部下の前だとすごいじゃん」

「ちなみに今回オレはその上の役職“家庭教師の精”だからな」

「妖精なんだ・・・」

「ディーノがヘボい時はオレが制裁を下すから安心しろ」

「いでで。やめろってリボッブッ!!」

 

別にヘボくないのにリボーンに蹴られているディーノに、ツナはある種の同情を感じていた。

 

「って事で始めるが・・・、その前にクローム。意思確認だ。お前はボンゴレ守護者であると同時に、骸の一味でもある。ミルフィオーレとの戦いには味方として数えていいのか?」

「もちろん。ボスと一緒に戦う」

「よし、なら頼んだぜ。それとランボにも本格的な修行をして貰う。白蘭を倒すには守護者全員の力が必要だ」

「まぁ、いいんじゃない?」

「俺はこの時代のツナに聞いて、お前達のボンゴレ匣のことを多少は知ってる。そこから考えてそれぞれに違う修行をして貰うつもりだ。ちなみに雲雀恭弥はオレとの修行をもう開始している」

「あれ、どこかへ消えたと思ったらそんな事してたの?」

「相変わらず可愛くねーじゃじゃ馬だけどな」

 

ツナは雲雀さん結構素直だよ? と、疑問を口にする。

 

「じゃあ沢田綱吉! お前から修行内容を言っていくぞ」

「はーい」

「お前は正しく開匣できるまで一人だ」

「へ? 正しく?」

「大空の匣兵器ってのはデリケートなんだ。頑張れ」

「あ、はぁ・・・」

 

ツナは一人かぁ・・・ボッチか・・・。慣れてたけど・・・辛いなぁ・・・といじけ始めた。

 

「次に獄寺隼人。お前は匣兵器初心者である笹川了平と、ランボの面倒を見てやってくれ」

「なにっ!?」

「おぉー・・・、隼人はもう教える立場なんだ・・・。すごいねー・・・」

「えっ!? ・・・・・・、いえいえいえ。勿体ないお言葉! 自分なんてまだピヨッ子です!! ですが、お役に立てるのなら力の限りやらせていただきます!」

「あ・・・、うん。・・・ピョ?」

「次にクローム髑髏。お前は匣兵器強化のためえに半分の時間をマーモンの幻覚プログラムで修行。残りを格闘能力アップに使う。あそこの二人に手伝って貰ってな」

 

その二人とは、ビアンキとイーピンのことだ。クロームがそちらを見ると、二人が手を振る。

 

「そして山本武」

「うす!」

「お前はパス。待機だ」

「へっ?」

「パス・・・」

「つーか、お前には手ー出せねーんだ。お前に下手なこと教えればあいつにぶっ殺される」

「あいつ・・・?」

「お前の才能を一番理解してる奴が本気(マジ)だぜ。今回の修行、山本武お前スゲーことになるかもな」

 

ツナ達は訳も分からず首を傾げるだけだった。

 

「修行の説明は以上!! 各自修行場所は自分で選べ。バジルは自分の修行と平行してみんなのサポートをしてくれるからな」

「よろしくお願いします!」

「了平!! ランボ!! ノートと鉛筆を持って図書室へ集合!! まずは理論を頭に叩き込む!」

(隼人は相変わらず理論指導なんだね・・・)

「ありゃあ大変そーだな」

「だね・・・。というか武は修行どうするの?」

「まっ、よく分かんねーから修行が始まるまで自主練だな」

「クローム来なさい。鍛えてあげるわ」

「はい」

 

雑談をしながら一度みんなトレーニングルームから出て行く。出ていく前に一度振り返ったツナは、首を傾げて踵を返して歩き出した。

 

 

―――ツナside

 

ツナは以前扇と本気(マジ)でぶつかったトレーニングルームで、ボンゴレ匣と向き合っていた。

 

「これ、普通に開けていいんだろうか・・・」

 

十数分ほど唸っていたツナだったが、悩んでいても仕方ないと思い開けることにする。リングに炎を灯し、匣に炎を注入。その時、ツナの頭の中ではサイコロが回るBGMが流れていた。

炎の塊が飛び出したあと、そこにいたのは大きなライオンだった。

 

「で、でかぁ・・・!」

GURURURU・・・

「あ、ちょっと待とうよ。ね? ね?」

GAOO!!

「ストーップ! NONONONO!」

 

その後、数時間にわたって天空ライオンと鬼ごっこをしたツナだった。

 

「・・・ハァ」

「お疲れ様です十代目!!」

 

シャワー室から出てきたツナに、獄寺が声をかける。

 

「隼人と了平さ・・・ゑ!? 何でそんなボロボロなの!?」

「ランボが匣兵器を開けまして・・・、気付いたら全員気を失ってました・・・」

「今日はもう続行不能だ」

「大丈夫・・・なの?」

「なんとかな・・・。沢田はどうなのだ? 開けたか? ボンゴレ匣!」

「一応・・・。でもこっちの言うこと全く聞いてくれないので・・・」

 

遠い目をするツナ。獄寺は開けたことをベタ褒めしてきていた。

 

「お前等ボンゴレ匣で修行できるだけいいじゃねーか。俺なんかおあずけだぜ・・・」

「武・・・。もしかしたらスクアーロがくるかもね」

「ははっ。そりゃいいや」

 

山本がツナの言葉に期待の笑いを漏らした。

 

「あの・・・、お話があるんですが」

「え?」

「よっ。お疲れ」

「ハル、どうしたんだ? 京子ちゃんも一緒で・・・」

「誤魔化しても仕方ないので、単刀直入に言います。ハル達にもミルフィオーレやビャクランやボックスのこと・・・、今起きてることをもっと詳しく教えてください!!」

「「「!」」」

「あ、やっぱり朝のあの場にいたの二人だったんだ。でもどうして・・・」

 

納得したように手を打ったツナは、とりあえず事情を聞こうと口を開く。

 

「もう誤魔化されるのはたくさんです!! 私達だけが知らない事情を隠しているのは分かってるんです!! ハル達も皆さんと一緒に生活をしている以上、真実を知る権利はあります!!」

「ツナ君、私達も一緒に戦いたいの!」

「権利はあっても義務はない・・・って言ったら怒るよね。ぁあ~! 気持ちの整理がつくまで待ってくれないかな・・・。流石にすぐどうのこうのというわけには・・・、っていうか! もうすぐ全部終わって無事に元の世界に戻れるんだけど・・・・・・」

「わかりました。では私達もそれなりの措置をとらせていただきます」

「んへ?」

「ツナさん達が真実を話してくれるまで、ハル達は家事をしませんし」

「共同生活をボイコットします!!」

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