幻想殺しと電脳少女のボンゴレ生活   作:軍曹(K-6)

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リボーン編
第七話 イタリアからやってきたアイツ


「リボーンか・・・、またオヤジに呼び出されたようだな」

「人気者はつれーなー。今度はローマか? ベネチアか?」

日本(ジャッポーネ)だ」

「!! なに!!」

「オヤジのヤツ。とうとうハラ決めやがったのか」

「長い旅になりそうだ」

 

 

―――日本・並盛

 

「ツナ、パスいったぞ」

「へぶっ」

 

バスケのパス、顔面キャッチをした少年。そう沢田綱吉である。

 

「あいたー」

「またかよー」

「たのむぜツナ!」

 

「お前のせいで負けたんだからなーっ」

「・・・ごっごめん」

「とゆーことでおそうじたのめる? オレ達貴重な放課後は遊びたいから」

「えっ」

「んじゃ頼んだぜーっ」

「ファイトだダメツナ!!」

「ちょっ待ってよっ」

「テストは?」

「入学以来全部赤点」

「スポーツは?」

「ダメツナのいるチームはいつも負け」

 

ギャハハハ、と笑いながら去っていくクラスメイト達にツナは。

 

「自分達もさして勉強できてないだろ・・・・・・。放課後に遊ぶって・・・勉強もしろよ・・・」

 

引き受けた仕事なのでキッチリやろうとするツナ。

 

「どーせオレは馬鹿で運動音痴ですよ。・・・・・・あーなんというダメツナライフ。サイコーじゃねーか。この地位を獲得するのにどれだけ努力したことか」

 

ある程度キッチリ掃除を済ませて、授業も何となく受けて家に帰るツナ。

 

「綱吉―――。あんた将来どうするつもり?」

「急に何だよ母さん」

「母さん別に、いい高校や大学に行けって言ってるんじゃないのよ?」

「知ってるよ」

「あんたみたいに退屈そーに暮らしても一生。楽しく暮らしても一生なのよ! ああ生きてるって素晴らしい! と感じながら生きてほしいのよ」

「大丈夫大丈夫。俺は今の生き方がちょー素晴らしいから。生きてるって実感してるから」

「ツーっ君。・・・・・・今日家庭教師の先生くるの」

「・・・・・・。・・・・・・家庭教師!?」

 

ツナはたっぷり考えてから叫んだ。

 

「ポストに面白いチラシが入っててね。お子様を次世代のニューリーダーに育てます。学年・教科は問わず。リボーン。ステキでしょ? こんなうたい文句見たことないわ」

「胡散臭いよ! なんだよそのあいまいな目標は!! 大体次世代のニューリーダーって何だよ! 社長か!? 会長か!? はたまたどっかの組の組長とかいうんじゃないだろうね!?」

「大丈夫よ。きっと凄腕の青年実業家庭教師よ! 母さんこういう先生に見てほしかったの」

「何を、俺の駄目っぷりをか? そうだろうな、並大抵の家庭教師や塾なら尻尾巻いて逃げ出すぜ? 何やっても赤点しかとらないんだからな! オレ家庭教師なんて絶対ヤだからな! どーせ何やったって無駄なんだって!」

「ちゃおっス」

「あ?」

 

声は足元から聞こえてきた。ツナが足元を見ると黒いスーツでビシッと決めた赤ん坊がそこにいた。

 

「三時間早くきちまったが特別にみてやるぞ」

「ボク・・・どこの子?」

「ん? 俺は家庭教師のリボーン」

「・・・はぁ?」

「まあ!」

「胡散臭い広告の主がどんな奴かと思ったら赤ん坊か!?」

「お前がツナか」

「だったら悪いか。お前に教わる事なんてねーよ」

 

ヒュオッ! と、リボーンの回し蹴りが空を切る。

 

「短足。届いてないぞ」

「・・・・・・まあいいか。この部屋だな、そんじゃー始めっか」

 

 

―――暫くして

 

「おい、いつまで居座る気だこの野郎」

「スピーッ」

「・・・・・・おい。起きろ! 赤ん坊だからって許さないぞ!」

 

リボーンと名乗った赤ん坊の襟を掴むツナだが、逆にネクタイを持って投げられてしまう。

 

「いってーっ! 何だこのガキー!!!」(スキがない。どっかのマフィアの手先か?)

「オレにスキはないぞ。本職は殺し屋だからな」

「は?」(やっぱり)

「オレの本当の仕事は、お前をマフィアのボスにする事だ」

「はあ!? マフィアだって?」(って事はボンゴレの手先か)

「オレはある男からお前を立派なマフィアのボスに教育するよう依頼されてんだ」

「・・・断われよ。ってか頭大丈夫か」

「やり方はオレに任されてる。一発撃っとくか?」

「いいぜ。俺も別に死ぬ事に未練ないし。来いよ」

「でも今じゃない」

 

そう言うとリボーンは腹の虫を鳴らしてどこかへ消えていった。

一安心したツナだったが、どうやら自分の成績が上がるまで住み込むらしい。

 

 

「それで、リボーンさん? お前はなんだってついてくるんだよ。家庭教師だろうが」

「殺し屋だからな」

「だから俺の命でも狙ってんの?」

 

と、ツナは何かに気付いたように身を隠す。前からやってきたのは学校のアイドル的存在、笹川京子だった。

京子はリボーンを見つけるとしゃがみこむ。

 

「きゃ―――っ、かわいい―――っ」

「ちゃおっス」

「ぼく、どーしてスーツきてるの?」

「マフィアだからな」

「わあ―――、かっこいい―――っ」

(スゲェな赤ん坊パワー。ガキは女子に好かれるとは聞いたがマジな話だったのか)

「がんばってねバイバーイ」

「ちゃおちゃお。・・・マフィアモテモテ」

「だから?」

「ツナ、あの女に惚れてんだろ」

「お前にカンケーないだろ?」

「オレは読心術を習得している」

「へぇ?」(マジでよめてるの!?)((殺し屋ってのはそこまでできんのか? コイツが特別?))

「ああ、マジで読めるぞ」

「読めてんだな」(だがどうやら深層心理俺の会議室だけは読めないみたいだな)

「告白したのか?」

「する訳ないだろ! 笹川京子はわが校のアイドルだよ? どーせ俺なんか眼中にないよ。告白するだけ無駄だって」

「すげーな、その負け犬体質」

「ほっとけ」

「やっと俺の出番だな」

 

リボーンはそういうと、一丁の大型拳銃を取り出した。

 

「死ね」

「は? オモチャだろ?」

「いっぺん死んでこい」

「おい・・・っ。いつまでも年上をからかうなよ? 大体殺される意味が分かんないぞ!」

「死ねば分かる」

 

ズガン! と、撃たれた銃弾がツナの額に直撃した。

死にながらツナは考えた。

 

(オレ・・・死ぬんだな・・・。これでこの世とお別れか・・・アディオス。アリーヴェデルチ! グッバイ現世)

 

気楽な事を考えていたら、そのまま倒れた。周りの人が騒ぐが、リボーンはすでに拳銃を隠していた。リボーンは暫く様子を見ていたが、いつまでたっても変化のないツナを見て、つまらなさそうな溜息をついた。

 

「まさか。死ぬ間際に後悔もしない奴だったとはな。すまねーな」

 

トコトコとその場を離れるリボーン。ツナの事はほったらかしで。

 

それから五分ほどして、ツナは体を起こした。

 

「・・・・・・勝手に殺すなっての。まあ、これで俺がマフィアになる事はないだろ」

 

ツナは額から銃弾を取り出すと、それをまじまじと眺める。

 

「死ぬ気弾・・・ボンゴレファミリーの特殊弾か・・・・・・。後悔した内容で生き返るっていう。まあ、アイツも想定外だろ。行くところまで行ったダメ野郎は何も後悔することなんてないんだぜ?」

 

ツナは暫く考えていたが、なんとなくで京子の後を追いかけていた。

 

「さ、笹川京子ちゃん!」

「・・・・・・? ツナ君?」

「俺と、つきあってください!」

「え?」

 

敢えて普通の告白だったのだが、後ろから猛スピードで近付いてきた剣道部主将、持田先輩に、思いっきり殴り飛ばされた。

 

「てんめぇ! 京子は俺のだ! テメェには渡さねェ!」

「グハッ!」(ってぇ~。な? 別に死ぬ気じゃなくても告白できる。でも成功する訳がないんだよ。だってオレ、ダメツナだもの・・・・・・。ダメツナじゃないな。だってオレ、死んだもんな)

 

ツナは頭部に大きな炎を灯すと、こう言った。

 

「ダメツナは一度死んでカミツナになった。ダメライフは終わりだ」

 

 

 

ツナはその日は外泊をした。そして、次の日。

 

「・・・さて、一体どんなウワサになっているのか」

「パンツ男のおでましだー!」

「ヘンターイ」

「電撃告白!」

「持田センパイに聞いたぞーっ」

「めいいっぱい拒絶されたんだってな―――」

(したのは持田先輩であって、京子ちゃんがどう思ったのか俺は知らないけど、あの野郎盛ったな? んだよパンツ男って)

 

呆れて一八〇度逆を向いたら、剣道の道着を着た人が数人いて、持田先輩が道場で待ってるとか言って、ツナを担いでいった。

周りのギャラリーもそれについて道場へと向かう。

 

「きやがったな変態ストーカーめ!! お前のようなこの世のクズは、神が見逃そうがこの持田が許さん!! 成敗してやる!!!」

「お前どんだけ偉いんだよ」

「心配するな。キサマのようなどアホでもわかる簡単な勝負だ。キサマは剣道初心者。そこで一〇分間一本でも俺から取れば貴様の勝ち! できなければ俺の勝ちとする! 賞品はもちろん、笹川京子だ!!!」

 

その言葉に京子がむっとするが、どうやら持田先輩は黒い男だったようだ。ツナは防具はいらないです。といって、重たい竹刀だけ受け取っていた。

 

「・・・・・・むっ。沢田、防具はいらんのか?」

「いらないでしょ。にしても竹刀って持った事ないですけど結構重いんですね」

 

クルクルと竹刀を回すツナに持田先輩は眉をひそめるが、試合開始の号礼の指令を出す。

 

「それでは、始め!」

「そんじゃま、やりますか」

 

ツナはそういうと、素早く一歩踏み込み真横に竹刀を振るう。それは持田先輩の胴の防具を砕く勢いだった。ドゴッ。という鈍い音と同時に持田先輩は丸まって動かなくなった。

 

「・・・・・・」

「・・・・・・・・・」

「・・・ねぇ、動かないんだけど。一本は入らない?」

「・・・・・・剣道の、る、ルールを知らないのか?」

「・・・えー。めんどくさいな。今の体勢じゃ面も打てないだろうし・・・」

 

そう言いながらツナは、持田先輩の髪を掴むと一気に引っこ抜いた。

 

「へ?」

「え?」

「・・・一〇〇本ぐらいはあるぞ? ダメ?」

「・・・・・・あ、赤!!」

「旗が・・・あがった・・・」

「スゲェ!! 勝ちやがった!」

「・・・・・・よっと」

 

動かない持田先輩の上にものすごく重たい竹刀を落すツナ。そして彼はそのまま特に何も言わないままみんなに囲まれた。

近づいてきた京子はツナを呼ぶと、

 

「ごめんね。返事は待ってもらえるかな。でもすごいねツナ君って、ただ者じゃないってかんじ!」

「あ、そう?」(あれ、このセリフ以前言われた希ガス・・・)

 

こうして、ツナのダメライフは幕を閉じた。

 

(今頃あいつどうしてんだろ。俺をマフィアにするのは諦めて、別の候補でも探してんのかな~)




神ツナなので。
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